「そろそろ幼稚園を考えないと」・・・お子さんが2歳、3歳に近づくと、こんな言葉が頭をよぎるパパ・ママも多いのではないでしょうか。楽しい園生活を想像すると同時に、気になるのが入園費用ですよね。入園料、制服代、用品代・・・想像していたよりも出費がかさんで驚く家庭も少なくありません。
この記事では、公立・私立幼稚園それぞれの入園費用の相場から、制服や通園用品にかかるお金、無償化制度でカバーされる範囲、さらに費用を上手に抑えるコツまで、これから入園準備を始める親御さんに向けて丁寧にまとめました。数字を知って備えておけば、当日になって慌てることもありません。ぜひ最後まで読んで、安心して入園準備を進めてくださいね。

幼稚園入園費用の全体像をつかもう
まず押さえておきたいのは、幼稚園にかかるお金は「入園時にまとめて払うお金」と「毎月かかるお金」の2種類に分かれるという点です。
入園時には入園料や制服代、用品代などが一気に発生するため、想定以上の出費に驚く方が多いのが実情です。
入園時にまとめて必要な費用の内訳
入園時に必要となる主な費用は、入園料、入園検定料(願書代)、制服・体操着代、通園バッグや上履きなどの用品代です。
文部科学省が実施している「子供の学習費調査」(令和5年度)によると、公立幼稚園の学校教育費は,約6万9千円となっているのに対し、私立幼稚園の学校教育費は,約15万4千円となっていると報告されています。
これは1年間の学校教育費の平均であり、入園初年度はここに入園料が加わるため、さらに負担が大きくなります。
公立と私立で費用はどれくらい違う?
同調査では、学習費総額(学校教育費・学校給食費・学校外活動費の合計)について幼稚園は公立約18万5千円,私立約34万7千円という結果が示されており、私立幼稚園は公立幼稚園のおよそ1.9倍の学習費がかかることが分かります。
園によって差は大きいものの、まずは「公立」と「私立」でおおよそどれくらいの差があるのかを把握しておくと、園選びの目安になります。
入園料はいくら?公立と私立の相場差
入園料は幼稚園を利用開始する際に一度だけ支払うお金で、いわば「入園の権利を確保するための費用」です。
入園料は幼児教育・保育の無償化の対象外となっているため、全額が自己負担になる点に注意が必要です。
公立幼稚園の入園料相場
公立幼稚園の入園料は、公立で3万円から10万円が相場とされています。
自治体によっては入園料自体が不要なケースもあり、私立と比べると総じて負担は軽めです。
私立幼稚園の入園料相場
私立幼稚園の場合は私立では5万円から20万円が相場とされており、園によって幅があります。
実際に入園にかかる費用の平均は、私立が15万円~20万円。
公立は7万円~8万円ほどですという調査結果もあり、人気の高い園や設備が充実した園ほど入園料が高くなる傾向があります。
なかには名門幼稚園では出願料3万円、入園料30万円程度かかる場合もありますので、憧れの園がある場合は早めに費用を確認しておきましょう。
入園検定料(願書代)も忘れずに
入園料とは別に、願書を提出する際の入園検定料(願書代)として数千円〜1万円程度が必要なケースが多いです。
複数の園を併願する場合は、この検定料も園ごとにかかるため、候補が多いほど総額が膨らむことを覚えておきましょう。
入園料や検定料は、たとえ入園を辞退しても返金されない園がほとんどですので、契約前に必ず募集要項を確認してください。
制服・入園準備用品にかかる費用
入園が決まると、次に待っているのが制服や通園用品の準備です。
ここも家計への影響が大きいポイントなので、具体的な金額感をつかんでおきましょう。
制服・体操着・通園バッグの費用
制服がある園では、通園用品費:制服、帽子、カバンなど(入園時に10,000円〜30,000円程度)が一般的な目安とされています。
ただし、上下セットで指定される私立幼稚園などでは制服や手提げやカバンが指定の場合、園によっては7万円程度かかる場合もありますという報告もあり、園による差がかなり大きいのが実情です。
制服代は「安い園」「高い園」で数万円単位の差が出るため、園見学の際にサンプル価格を確認しておくのがおすすめです。
お道具箱や上履きなど細かい用品費
制服以外にも、お道具箱、クレヨン、はさみ、上履き、給食セット、ハンカチなど、家庭で用意する細々としたアイテムが多数あります。
まとめるとお道具袋、給食セット、ハンカチなど家庭で用意するものは多く、10,000~20,000程度を想定しておくと安心と言われています。
名前付けの手間も含めて、入園1〜2カ月前から少しずつ準備を進めておくと当日バタバタしません。

兄弟がいる場合の節約ポイント
上の子のおさがりが使える場合は、制服や体操着代を大きく節約できます。
きょうだいで同じ園に通う場合は入園料の割引制度がある園も多いので、確認してみる価値があります。
フリマアプリやリサイクルショップで指定外のアイテム(体操着や上履き袋など)を探すのも、賢い節約方法のひとつです。
毎月の保育料と無償化制度の範囲
入園時の費用だけでなく、通い始めてから毎月かかるお金についても事前に把握しておきましょう。
2019年10月にスタートした幼児教育・保育の無償化により、月々の負担は大きく軽減されていますが、無償化にも対象範囲があります。
幼児教育・保育の無償化の対象範囲
こども家庭庁の公表資料によれば、幼児教育・保育の無償化は満3歳から5歳までの子どもが対象となる制度で、幼稚園・保育所・認定こども園などの保育料(利用料)が無償化されます。
ただし、無償化の対象はあくまで「保育料(利用料)」であり、入園料や制服代、給食費などは対象外である点を必ず理解しておきましょう。
無償化でも自己負担になる費用
実際の月額費用を見てみると、保育料(無償化により上限2万5700円)のほか、施設費(冷暖房、園施設の管理費など)・給食費(上限7500円)・PTA、保護者会費・教材費(絵本や毎月の教材など)・園外活動費(遠足や運動会など)といった費用が別途かかります。
つまり「無償化=完全無料」ではなく、実費部分はこれまでと変わらず保護者の負担になるということです。
給食費・PTA会費など毎月の実費
給食費は多くの園で毎月数千円程度かかり、園によって主食費・副食費に分けて集金するところもあります。
PTA会費や教材費も合わせると、無償化後でも月に数千円〜1万円程度の実費負担が発生するケースが一般的です。
あらかじめ園に月々のトータル費用を確認しておくと、家計管理がスムーズになります。
見落としがちな入園時の諸費用
入園料や制服代以外にも、意外と見落とされがちな費用があります。
ここを把握しておくかどうかで、入園準備の予算感が大きく変わってきます。
プレ幼稚園・慣らし保育の費用
人気の私立幼稚園では、「プレ幼稚園」や「プレスクール」と呼ばれる未就園児クラスに通うことが事実上の入園条件となっている場合もあり、その費用も考慮する必要があります。
プレ期間中の月謝は数千円〜1万円程度が一般的ですが、これも入園前の「隠れコスト」として予算に入れておきましょう。
送迎バス利用料
スクールバスを利用する場合、月額数千円〜1万円程度の利用料が別途かかることが多く、園によって片道利用か往復利用かでも金額が変わります。
バス通園を検討している場合は、月謝とは別枠で予算を確保しておく必要があります。
行事費・写真代などの臨時費用
運動会や発表会、遠足などの行事費、さらに園での様子を撮影した写真の購入費なども、不定期ながら発生する費用です。
1回あたり数百円〜数千円程度ですが、行事が多い園ではトータルで年間数万円になることもあります。
また、平日の預かり保育を利用する場合は通常の預かり保育(平日):1回300円〜500円、または月額5,000円〜15,000円程度が相場とされており、共働き家庭は特に確認しておきたいポイントです。

自治体の補助金・助成金を活用しよう
入園費用の負担を軽減するために、国の無償化制度に加えて、自治体独自の補助金・助成金を用意しているケースが多くあります。
上手に活用すれば、実質的な負担をかなり抑えることができます。
私立幼稚園等園児保護者補助金とは
多くの自治体では、私立幼稚園に通う園児の保護者に対して、入園料や保育料の一部を補助する制度を設けています。
補助金の名称や金額は自治体によって異なり、在籍している幼稚園が「新制度」か「私学助成」かによっても補助内容が変わるため、お住まいの市区町村の子育て支援窓口や公式サイトで確認することが大切です。
自治体独自の入園費用助成
入園料そのものに対して助成金を出している自治体もあります。
自治体独自の補助金は申請主義であることが多く、自分で申請しないと受け取れないケースがほとんどです。「知らなかったから申請しなかった」という声も少なくないので、入園が決まったら早めに自治体の窓口へ相談しておくと安心です。
申請時の注意点
補助金・助成金には申請期限が設けられていることが多く、期限を過ぎると受け取れなくなる場合があります。
入園説明会や自治体からの案内をよく確認し、必要書類は早めに準備しておきましょう。
詳しい制度概要は、こども家庭庁の公式サイトでも確認できます。
入園費用を賢く準備する3つのコツ
ここまで見てきた費用をふまえ、無理なく入園準備を進めるための実践的なコツを3つご紹介します。
早めに見積もりを取って比較する
気になる園には入園料・制服代・月々の費用をまとめて問い合わせておくのがおすすめです。
募集要項だけでは分かりにくい部分も多いため、直接電話や見学で確認すると、対応の丁寧さから園の雰囲気も見えてきます。
おさがり・フリマアプリを活用する
制服や体操着に指定がない園であれば、フリマアプリやリサイクルショップ、先輩ママからのおさがりを活用することで、費用を大きく抑えられます。
特に体操着や上履き入れなど、成長に合わせて買い替えが必要なアイテムは、賢く節約するチャンスです。
児童手当や補助金を計画的に使う
児童手当を毎月使い切らずに一部を「入園準備用」として積み立てておくと、まとまった出費にも慌てず対応できます。
入園前の1年間で計画的に準備しておけば、入園料や制服代のようなまとまった支出も、家計への負担をぐっと軽くすることができます。
よくある質問
Q. 入園料は分割で払えますか?
園によって対応が異なりますが、多くの私立幼稚園では入園時に一括払いを求められます。
分割払いに対応している園もあるため、入園説明会で直接確認してみましょう。
Q. 兄弟で入園時期が重なると費用はどうなりますか?
同時期に複数のお子さんが入園する場合、制服や用品代の負担も倍になります。
多くの園にはきょうだい割引制度があるため、事前に確認しておくと安心です。
Q. 無償化があれば入園費用はほとんどかからないのですか?
いいえ、無償化の対象は毎月の保育料(利用料)が中心で、入園料や制服代、給食費などは自己負担のままです。
入園時にはまとまった費用が必要になる点を理解しておきましょう。
まとめ
幼稚園の入園費用は、入園料・制服代・用品代といった「入園時の一括費用」と、保育料・給食費・行事費などの「毎月かかる費用」の2つに分けて考えることが大切です。
公立幼稚園の学校教育費は,約6万9千円、私立幼稚園の学校教育費は,約15万4千円という文部科学省の調査結果からも分かるように、公立と私立では負担額に大きな差があります。
幼児教育・保育の無償化によって月々の保育料負担は軽減されましたが、入園料や制服代などの入園時費用は無償化の対象外であることを忘れずに、早めの資金計画を立てておきましょう。
自治体独自の補助金制度や、おさがり・フリマアプリの活用など、負担を軽くする方法はたくさんあります。
事前にしっかり情報収集をして、お子さんの幼稚園生活を安心してスタートさせてあげてくださいね。
