「うちの子の頭って大きい・・・?小さい・・・?」赤ちゃんの頭囲を測るたびに、平均値と比べてドキドキしてしまうパパ・ママは多いのではないでしょうか。頭囲は身長や体重と並んで、赤ちゃんの発育を見守る大切な指標のひとつです。とはいえ、成長のスピードには個人差が大きく、数値だけを見て一喜一憂する必要はありません。
この記事では、厚生労働省(現・こども家庭庁)の公式調査データをベースに、0歳から3歳までの頭囲の平均値を月齢・年齢別に一覧でまとめました。あわせて自宅でも正確に測れる測り方のポイントや、健診での扱い方、気になったときの考え方まで、育児の不安を少しでも軽くできるようにわかりやすく解説していきます。
頭囲測定が大切な理由と基礎知識
まずは、そもそもなぜ頭囲を測るのか、基本のところから確認しておきましょう。
頭囲からわかること
頭囲は脳や頭蓋骨の発育状態を外側から推測するための目安です。
身長や体重と違って短期間での変化がわずかであるため、1回の測定結果だけで発育の異常を判断するのは難しいという特徴があります。
健診のたびに継続して記録し、成長の経過を見ていくことが基本的な考え方です。
胸囲や身長とのバランス
生まれたときは、ふつう胸囲よりも頭囲の方が少し大きめです。
1歳ごろになると頭囲と胸囲がほぼ同じになり、それから胸囲が少し大きくなります。
この時期特有の変化なので、赤ちゃんの頭が大きく見えるのは自然な発育の一部と考えて問題ありません。
個人差が大きいという前提
頭囲の大きさは体格の個人差、在胎週数、遺伝的な要素などさまざまな影響を受けます。
平均値はあくまで目安であり、そこから多少外れていても病気とは限らないことを前提に見ていくことが重要です。
次の章で、具体的な月齢別の数値を確認していきましょう。

【0歳】月齢別の頭囲平均一覧
0歳の1年間は、頭囲がもっとも大きく成長する時期です。
ここでは月齢別の平均値を確認していきます。
出生時〜生後3か月の頭囲
厚生労働省の平成22年乳幼児身体発育調査によると、出生時の頭囲の平均は男の子が33.5cm、女の子は33.1cmです。
その後の平均値は、1~2ヶ月未満で男の子が37.9cm、女の子が37.0cm。
3ヶ月~4ヶ月未満では男の子が41.3cm、女の子が40.2cmとなっています。
| 月齢 | 男の子(平均) | 女の子(平均) |
|---|---|---|
| 出生時 | 33.5cm | 33.1cm |
| 1か月 | 37.9cm | 37.0cm |
| 2か月 | 39.9cm | 38.9cm |
| 3か月 | 41.3cm | 40.2cm |
生後4か月〜11か月の頭囲
生後4か月以降も頭囲は順調に増えていきます。
参考値として、男の子の平均は4か月で42.3cm、5か月で43.0cm、6か月で43.6cm、7か月で44.1cm、8か月で44.6cm、9か月で45.1cm、10か月で45.5cm、11か月で45.9cmと推移します。
出生時の頭囲の平均は男の子が33.5cm、女の子が33.1cmで、1歳を迎える頃には男の子、女の子ともに45cm前後になっています。
つまり、たった1年で12.5cmも大きくなるということがわかります。
1歳になるまでの成長ペース
生後6か月までのあいだに頭囲は急成長し、その後は徐々にペースが落ち着いていくのが特徴です。
1歳0ヶ月~1歳1ヶ月未満の頭囲の平均値は、男の子で46.2cm、女の子で45.1cmです。
出生時からわずか1年でこれほど大きく変化するのは、脳の発達がもっとも活発な時期だからといえるでしょう。
【1〜3歳】年齢別の頭囲平均一覧
1歳を過ぎると、頭囲の伸びは0歳のころと比べてゆるやかになっていきます。
1歳・1歳6か月の頭囲
1歳を過ぎると赤ちゃんの時に比べて頭の成長は緩やかになり、1年で約2.5cm大きくなります。
1歳0か月時点の平均が男の子46.2cm、女の子45.1cmであることをふまえると、1歳6か月ごろは男の子でおよそ47cm台前半、女の子でおよそ46cm台前半が目安となります。
2歳の頭囲
1歳から2歳にかけての成長分を加味すると、2歳時点では男の子でおよそ48cm台後半、女の子でおよそ47cm台後半が目安になります。
これはあくまで平均的な伸び方から算出した目安の数値であり、個々のお子さんの実測値とは異なる場合があります。
気になる方は、母子健康手帳の成長曲線と実際の測定値を見比べてみてください。
3歳の頭囲
2歳・3歳では1年で約1cm、4歳・5歳では1年で0.5cmと頭のサイズの成長はさらに緩やかになります。
この計算でいくと、3歳時点の目安は男の子でおよそ49cm台後半、女の子でおよそ48cm台後半となります。
3歳を過ぎると頭囲の伸びは非常にゆっくりになり、帽子のサイズも長く使えるようになるのが一般的です。

頭囲の正しい測り方ガイド
自宅で頭囲を測るときは、正しい位置にメジャーを通すことがとても大切です。
準備するもの
やわらかい布製またはビニール製のメジャー(巻尺)を用意します。
硬い金属製のメジャーは赤ちゃんの肌を傷つける可能性があるため避けましょう。
目盛りが読みやすいものを選ぶと測定ミスを減らせます。
2歳未満の測り方
厚生労働省が定めた頭囲の測り方は、2歳未満は「寝かせた状態で後頭部の一番突出しているところから前頭部の眉の上の直上を通る周径を巻尺で計ること」とされています。
後ろは突出した部分に巻尺をあてますが、前は額の突出した部分ではなく眉上に巻尺を回します。
具体的な手順としては、仰向けに寝かし、片方の手で頭と首の後ろ側を持ちあげてから、空いた手で後頭部のもっとも膨らんだ部分にメジャーを当て、持ちあげていた頭をおろし、眉の真上を通して測定します。
測定時の注意点
メジャーを一周させる位置がずれると、成長曲線との比較が難しくなるため、正しい位置に巻尺を通すことが重要です。
また、計測時には赤ちゃんが動くこともあり、測定結果は誤差が出やすいものです。
また頭囲の成長は身長や体重と比べても数値の伸びがわずかで、短期間に1~2回計った数値から発育の異常を判断するのは難しいのです。
おとなしく寝ているタイミングを見つけて、落ち着いて測ってみましょう。
2歳以降は立った状態で、耳の少し上を通るラインで測るのが一般的です。
頭囲が気になるときの確認ポイント
平均値と比べて大きい・小さいと感じたときは、次のポイントを参考にしてください。
平均より大きい場合
親のどちらかが子どもの頃から頭が大きい場合は、赤ちゃんの頭囲も大きくなりやすく、将来的にも大きくなりやすいといえます。
体格全体が大きめのお子さんであれば、頭囲もそれに比例して大きくなる傾向があります。
身長・体重・頭囲がバランスよく伸びているかどうかを一緒に確認してみましょう。
平均より小さい場合
全体的に小柄な赤ちゃんの場合、体格に比例して頭の大きさも平均より小さくなることが多いです。
また、お母さんのお腹の中にいた期間も頭の大きさに関係していて、お腹の中にいた期間が短いと、頭も平均より小さくなることがわかっています。
早産で生まれたお子さんの場合は、出産予定日を基準にした「修正月齢」で成長を見ていくと、より実態に近い評価ができます。
成長曲線でチェックする方法
赤ちゃんの頭囲が正常かどうかを判断するために比較する指標は、平均値ではありません。
指標は成長曲線です。
成長曲線で示されている正常値の範囲内で、かつ順調に曲線に沿って成長していれば、心配する必要はありません。
成長曲線の範囲から大きく外れている場合や、短期間で急激に頭囲が増えたと感じる場合は、自己判断せずにかかりつけの小児科へ相談することをおすすめします。
早期発見により早めに治療ができる病気もありますので、ためらわず受診することをおすすめします。
数値そのものよりも、経過を継続して見ていく視点を持つことが育児において何より重要です。

乳幼児健診と母子健康手帳での測定
頭囲は、健診のたびに継続的に記録していくことではじめて意味を持つ指標です。
健診で測定するタイミング
頭囲は主に3〜4か月児健診と1歳6か月児健診で測定されます。
これまで3歳児健診でも測定項目に含まれていましたが、乳幼児健診の測定項目として、母子健康手帳の省令様式および厚生労働省の通知で頭囲は3~4か月児、1歳6か月児、3歳児に示されているものの、その根拠は明らかでないという指摘が専門機関からなされています。
実際に3歳児健診以降は頭囲の測定を行わないことを求める要望が日本小児科学会から出されており、今後健診での測定項目が見直される可能性もあります。
最新の調査結果からわかること
頭囲の全国的な統計は10年ごとに実施される乳幼児身体発育調査によって更新されています。
もっとも新しい調査は令和5年(2023年)に実施され、令和5年「乳幼児身体発育調査」の調査結果がこども家庭庁から公表され、乳幼児の体重、身長、頭囲の平均値には大きな変化は見られなかったことが報告されています。
また、頭囲については、令和5年から3歳未満の乳幼児を計測対象としているという変更点もあり、国の公式調査自体も3歳未満を中心に頭囲を捉える方向へシフトしていることがうかがえます。
この調査結果は令和7年度版母子健康手帳の発育曲線等にも反映される予定で、今後配布される母子健康手帳の成長曲線もこのデータをもとに作られています。
詳しい調査概要はこども家庭庁「令和5年乳幼児身体発育調査」で公開されています。
よくある質問(Q&A)
Q. 頭囲が平均より大きいと発達に問題がありますか?
A. 頭囲が大きいだけで発達の問題があるとは限りません。
体格全体や家族の体格傾向、成長曲線に沿った伸び方かどうかを合わせて見ることが大切です。
心配な場合は健診や小児科で相談しましょう。
Q. 家庭で測るときに一番気をつけることは何ですか?
A. メジャーを後頭部の一番出ている部分と眉の上を通る位置に正しく当てることです。
ずれると成長曲線との比較が難しくなるため、落ち着いているタイミングで測るのがおすすめです。
Q. 平均より少し小さくても大丈夫ですか?
A. 身長や体重も含めて全体的に小柄なお子さんであれば、頭囲もそれに比例して小さめになることは自然な範囲です。
成長曲線に沿って伸びているかを継続して確認しましょう。
Q. 頭囲測定はいつまで必要ですか?
A. 一般的には1歳6か月児健診までが中心となり、3歳以降は測定しない自治体も増えています。
国の調査でも3歳未満を対象とする方針に変わってきています。
まとめ:頭囲の成長を楽しく見守ろう
0〜3歳の頭囲は、出生時の平均33cm前後から1歳で45cm前後、3歳ごろには49〜50cm前後まで大きく成長していきます。
特に生後半年ほどは急成長期にあたり、その後はゆるやかなペースに落ち着いていくのが自然な流れです。
数値はあくまで目安であり、大切なのは平均値との比較ではなく、母子健康手帳の成長曲線に沿って継続的に伸びているかどうかを見ていくことです。
気になることがあれば一人で悩まず、健診や小児科医に相談しながら、お子さんならではの成長のペースを楽しく見守っていきましょう。