モロー反射とは?びっくり反射の時期と理由

モロー反射とは?びっくり反射の時期と理由
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「眠ったと思ったのに、急にビクッと両手を広げて泣き出してしまう・・・」「これって正常なの?それともどこか悪いの?」生まれて間もない赤ちゃんの突然の動きに、心配になってしまう親御さんはとても多いものです。実はそれ、「モロー反射」と呼ばれる赤ちゃんならではの自然な動き。赤ちゃんが順調に育っている証でもある、とても愛おしいサインなんです。

この記事では、モロー反射の正体や見られる時期、激しいときの上手な対処法、そして「これは大丈夫?」と迷ったときの判断ポイントまで、最新の医学情報や小児科医監修の情報をもとに、わかりやすくまとめました。読み終わるころには、赤ちゃんの「びくっ」が少し可愛く見えるはずです。

白いおくるみに包まれて穏やかに眠る生後1か月ほどの赤ちゃんを優しく見守る母親の手元

目次

モロー反射とは赤ちゃんのびっくり反射

モロー反射は、新生児期の赤ちゃんに特徴的な動きで、初めて見るとびっくりしてしまう親御さんも多いはず。
まずはその正体と仕組みを知っておきましょう。

びっくりして両手を広げる原始反射のひとつ

モロー反射とは、生後0〜4か月ごろまでの赤ちゃんに見られる原始反射の一つで、大きな音や明るい光、身体が傾いたときなど、外から大きな刺激が与えられたときに、手足をビクッとさせ、ゆっくりと万歳をするように両手を広げて、何かにしがみつくような姿勢のように見える動きのことを指します。

生まれつき赤ちゃんに備わっている原始反射の一つであり、赤ちゃんの意思とは別に無意識のうちに起こります。
赤ちゃんの意思とは関係ない不随意の動きなので、無理に止める必要はありません
むしろ、しっかり見られるということは、赤ちゃんの神経が順調に育っている証拠なのです。

「抱きつき反射」とも呼ばれる理由

モロー反射には別名があります。「抱きつき反射」とも呼ばれ、大きな音が聞こえた際に乳児が両手を広げて抱きつくような反射動作を指します。
両手を広げたあとに、まるで何かをぎゅっと抱きしめるような動きをすることが名前の由来です。

これは、人類がまだ木の上で暮らしていた頃の名残ともいわれています。
母親から振り落とされそうになったとき、とっさにしがみつくための本能が、現代の赤ちゃんにも受け継がれていると考えられているのです。
小さな命に組み込まれた、大昔からの「生きるためのプログラム」だと思うと、なんだかロマンを感じますね。

発見したのはオーストリアの小児科医

モロー反射(Moro reflex)は、1918年にオーストリアの小児科医エルンスト・モローによって発見されたことから、この名前が付けられました。
別名「抱きつき反射」や「驚愕反射」とも呼ばれています。
100年以上前から知られている、医学的にもしっかり確立された現象なんですね。


モロー反射が起こる原因とメカニズム

「どうして赤ちゃんは何もないのにビクッとするの?」と不思議に思う方も多いはず。
実は、ちゃんと理由があります。

脳の発達がまだ未熟なため

赤ちゃんの脳は、生まれてからもどんどん発達していきます。
モロー反射が適切に見られることは、赤ちゃんの中枢神経系が正常に発達していることを示す、重要な指標とされています。

大人であれば「ちょっとした物音」と判断してスルーできる刺激でも、赤ちゃんの脳はまだ「これは危険かもしれない」と過剰に反応してしまうのです。
脳の高次機能を担う大脳皮質がまだ十分に育っていないため、刺激が直接体の反応につながりやすいという仕組みになっています。

外部からの刺激への防御反応

モロー反射のきっかけになる刺激はさまざまです。
代表的なものをまとめてみました。

  • 大きな音(ドアの開閉音、くしゃみ、犬の鳴き声など)
  • 明るい光や急な光の変化
  • 体勢の変化(抱っこからベッドへ降ろすときなど)
  • 温度差(冷たい手で触れたとき、風が直接当たったとき)
  • 自分自身の動きや、寝返り直前のバランスの変化

エアコンや扇風機などが強くて、風が赤ちゃんに直接当たるような場合、モロー反射が起こりやすくなります。
エアコンの位置やベッドの配置を見直すだけでも、ぐっと頻度を減らせることがあります。

胎児期から始まっているって本当?

実はモロー反射、生まれてから始まるわけではありません。
モロー反射はママのお腹の中にいる妊娠27週頃から、すでに始まっていると考えられています。
お腹の中ですでに「生きるための練習」をしていたなんて、赤ちゃんってすごいですよね。


モロー反射はいつからいつまで続く

「うちの子、まだモロー反射があるけど大丈夫?」「もう4か月なのに続いている・・・」そんな疑問にお答えします。

生後すぐから生後4か月頃が一般的

モロー反射が見られるのは、赤ちゃんが生まれてから生後4か月頃までです。
脳が発達していくにつれ、赤ちゃんがモロー反射する機会は少しずつ減っていくでしょう。

もう少し細かく言うと、モロー反射は新生児期から見られ、生後4〜6か月頃までに徐々に消失していくのが一般的です。
首がすわる時期と重なって自然と消えていくのが目安と覚えておくとわかりやすいですよ。

消失時期には個人差がある

育児書には「生後4か月で消えます」と書かれていることが多いですが、これはあくまで目安。
赤ちゃんの成長や発達は、個人差がとても大きいものです。
モロー反射が消失する時期に一定の目安はあるものの、消失するタイミングは赤ちゃんによって異なります。

少し早く消える子もいれば、ゆっくり消えていく子もいます。
月齢の数字だけにとらわれず、お子さん自身のペースを大切にしてあげましょう。

消えていく過程で体のコントロールを学ぶ

モロー反射が消えていくのは、単に「無くなる」ということではありません。
モロー反射が消えていく過程で、赤ちゃんは徐々に自分の体をコントロールする能力を獲得していくのです。

反射的な動きから、自分の意思で手を伸ばす「随意運動」へと切り替わっていく大切なステップ。
おもちゃに手を伸ばしたり、自分の手をじっと見つめる「ハンドリガード」が始まったりするのは、まさにこの時期です。

リビングのプレイマットの上で仰向けに寝そべり自分の両手をじっと見つめる生後3か月くらいの赤ちゃん


モロー反射が激しいときの対処法

「せっかく寝たのに、自分の動きにびっくりして起きてしまう・・・」これは多くの親御さんが悩むポイントです。
安心して眠れる環境づくりのコツを紹介します。

おくるみで包んで安心感を与える

もっともポピュラーで効果的な方法が、おくるみです。
赤ちゃんは自分の意思によらず突然ビクッと動いてしまうモロー反射を起こすことがあり、おくるみで赤ちゃんをキュッと包んであげることでモロー反射による「びっくり」を防ぎ、質のよい睡眠がとれるようになります。

ママのお腹の中にいたときのように包まれることで、赤ちゃんも安心するんですね。
ただし、巻き方には注意が必要です。

きつく巻きすぎたり、足をまっすぐ伸ばした状態で巻いたりすると、股関節脱臼(発育性股関節形成不全)のリスクがあります。
足は自然なM字型を保てるよう、下半身はゆるめに巻きましょう。

ホワイトノイズで眠りやすい環境に

音の刺激でモロー反射が起こりやすい赤ちゃんには、ホワイトノイズが効果的です。
ホワイトノイズは様々な周波数の音を含んでいるので生活音をかき消してくれる効果があり、赤ちゃんが眠っている時に流しておくと良いとされています。

お腹の中にいたときに聞いていた血流の音に近いといわれ、赤ちゃんがリラックスしやすくなります。
スマートフォンの無料アプリでも簡単に試せるので、まずは気軽に取り入れてみてください。

抱っこからベッドへの降ろし方の工夫

「背中スイッチ」という言葉があるように、抱っこから布団に降ろした瞬間に泣いてしまう赤ちゃんは本当に多いもの。
これもモロー反射が関係していることがあります。

モロー反射は赤ちゃんの頭部が動いたり重力を感じたりした際にも起こるため、頭の位置が変わらないように抱っこすることは、有効な対策になります。
お尻からそっと降ろし、頭は最後にゆっくり下ろすイメージで。
降ろしたあとも数秒間、手で軽く体を包むようにしてあげると、ビクッとしにくくなりますよ。


モロー反射と似ている病気との見分け方

多くの場合は心配のないモロー反射ですが、まれによく似た症状の病気もあります。
落ち着いて見極めるポイントを知っておきましょう。

点頭てんかん(ウエスト症候群)との違い

もっとも区別が大切なのが、点頭てんかん(ウエスト症候群)と呼ばれる病気です。
一般的に点頭てんかんは、1歳未満の子供に発症のリスクがあるとされていて、突然両手を振り上げたり、体を折り曲げて頭に力が入った丸まるような動きをしたりします。

モロー反射との違いとして、次のような特徴が挙げられます。

項目モロー反射点頭てんかん
発症時期新生児〜生後4か月頃生後3〜11か月頃が多い
動きの特徴両手をパッと広げる体を折り曲げるように丸まる
繰り返し方単発的数秒間隔で連続して起こる「シリーズ形成」
機嫌泣いてもすぐ落ち着く不機嫌になりやすい、笑顔が減る

短い動作が数秒おきに連続して何度も繰り返される場合や、生後4〜5か月を過ぎても同じような動きが頻繁にある場合は、必ず小児科を受診してください。

動画で記録しておくと医師に伝わりやすい

受診のときに困るのが、「ちょうどそのときには症状が出ない」というケース。
気になる動きがあったら、スマートフォンで動画を撮っておくと診察時にとても役立ちます
表情、動きのリズム、回数までしっかり残せるので、ぜひ習慣にしておきましょう。

受診の目安と相談先

次のような場合は、迷わず小児科や乳児健診で相談を。

  • 生後5〜6か月を過ぎてもモロー反射のような動きが頻繁に続く
  • 左右どちらか片側だけにしか反応がない
  • 反射がまったく見られない
  • 短い動作が連続して何度も起こる
  • 急にできていたこと(首すわり、笑顔など)が減ってきた

原始反射は、医師や助産師などの専門家がチェックするものです。
ママやパパがインターネットやSNSの情報を頼って、正常か否か判断をする必要はありません。
誤った情報と判断に振り回されないためにも、赤ちゃんの発達が気になるときは、小児科へ受診して相談しましょう。
自己判断で不安を抱え込まず、専門家に頼ることも立派な育児の一つです。

小児科の診察室で笑顔の女性医師が母親に抱かれた赤ちゃんを優しく診察している温かい雰囲気のシーン


モロー反射以外の代表的な原始反射

赤ちゃんが持っている原始反射は、モロー反射だけではありません。
ちょっと知っているだけで、毎日の育児がもっと楽しくなりますよ。

吸啜反射と探索反射

赤ちゃんの口の周りを指でつつくと、その方向に向かって口を開く反射が「探索反射」で、ママのおっぱいや、哺乳瓶の乳首などを探そうとするときにも見られます。
そして口に含んだものを吸う動きが「吸啜反射(きゅうてつはんしゃ)」です。

どちらも赤ちゃんが生きるために必須の反射。
生まれた瞬間からおっぱいを上手に飲めるのは、この反射のおかげなんです。

把握反射と歩行反射

手や足のひらに他の人の指などが触れた時、反射的に握りしめる動きが「把握反射」、赤ちゃんを立たせるように支え、足を床につけてあげると、まるで歩いているかのように足を交互に屈伸させる動きが「自動歩行」と呼ばれます。

赤ちゃんの小さな手にそっと指を差し出すと、ぎゅっと握り返してくれる瞬間。
あれは把握反射の一つで、育児中のかけがえのない癒しタイムでもあります。
今しか味わえない感覚なので、ぜひ何度も写真に残してあげてください。

バビンスキー反射

バビンスキー反射は、赤ちゃんの足の裏の小指側をこすったとき、足の指が扇を広げるように開く原始反射です。
この原始反射は通常、1〜2歳頃まで見られます。

大人の場合、同じ刺激を与えても指は内側に曲がります。
赤ちゃんと大人で逆の反応になる、ちょっと不思議な反射です。
健診で先生が足の裏をなぞるのは、これを確認しているんですよ。


モロー反射に関するよくある質問

親御さんから寄せられることの多い疑問をまとめました。

モロー反射が弱いと問題がある?

反射が弱い、あるいはほとんど見られない場合は、神経系や筋肉の発達に何らかの理由がある可能性もあります。
ただし、赤ちゃんが眠いときや満腹のときは、原始反射がはっきりと現れないこともあります。
一度だけで判断せず、起きていて機嫌の良いときに改めて様子を見てあげましょう。
気になる場合は乳児健診で相談するのがおすすめです。

左右で反応が違うのは大丈夫?

左右差が存在する場合も分娩麻痺などが疑われます。
片側だけ反応が極端に弱い、もしくはまったくない場合は、早めに小児科を受診してください
出産時の腕の神経への影響など、早期にわかれば対応もスムーズです。

9割の赤ちゃんに見られるって本当?

クラブエリエール会員を対象にした、有効回答数1,017件のアンケート調査では、「赤ちゃんにモロー反射は見られましたか?」という質問に「はい」と回答した人は886人で、9割近い赤ちゃんに、モロー反射があったことがわかりました。
ほとんどの赤ちゃんが経験する、ごくありふれた現象なんですね。

夜中に何度もモロー反射で起きてしまう・・・

赤ちゃんが寝ているときにモロー反射を何度も繰り返してしまうと、睡眠不足になるおそれもあります。
おくるみやホワイトノイズに加えて、寝室を少し暗めに、温度を一定に保つ、ドアの開閉音を減らすなど、環境の見直しを試してみましょう。

ただし、おくるみで睡眠中に包む際は、SIDS(乳幼児突然死症候群)や股関節脱臼のリスクが指摘されています。
必ず仰向けで寝かせ、寝返りを始めたらおくるみは卒業しましょう。


まとめ:モロー反射は成長のしるし

モロー反射は、赤ちゃんが元気に育っていることを教えてくれる、大切なサインです。
両手をパッと広げて抱きつくような動きは、ほんの数か月の間しか見られない、貴重な瞬間でもあります。

振り返ってみると、ポイントはこんなところでした。

  • モロー反射は新生児期から生後4〜6か月頃まで見られる正常な原始反射
  • 外部の刺激や自分の動きにびっくりして起こる、不随意の動き
  • 脳と神経が順調に発達している証拠でもある
  • 激しいときはおくるみ・ホワイトノイズ・抱っこの工夫が効果的
  • 連続して何度も起こる、左右差がある、長く続く場合は小児科に相談を

「またビクッとしちゃったね」と笑いながら見守れるようになると、育児の景色がぐんと変わります。
今しか見られない、赤ちゃんの小さな本能の動きを、どうか愛おしむ気持ちで眺めてあげてください
動画や写真に残しておくと、卒業した後で「こんなに小さかったんだね」と何度も見返したくなる宝物になりますよ。

不安なことがあれば、ひとりで抱え込まず、小児科の先生や地域の保健師さんなど、頼れるプロにどんどん相談を。
赤ちゃんの「びっくり」も、親御さんの「びっくり」も、毎日育児の中の素敵な思い出に変わっていきますように。

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