2歳の運動能力 | 発達の目安と楽しい運動遊び

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「うちの子、もう走れるけどジャンプはまだ・・・大丈夫かな?」「2歳ってどんなことができるようになるの?」そんなふうに、わが子の成長を見守りながら、ちょっぴり気になることはありませんか。2歳は心も体もぐんと成長する時期で、できることが日に日に増えていくのが目に見えてわかる、とても楽しい時期です。

実は2歳ごろは、体を動かすための神経回路が一気に育つ大切なタイミング。この時期にたくさん体を動かして遊ぶことが、その後の運動の基礎づくりにつながります。この記事では、2歳の運動能力の発達の目安を月齢別にわかりやすく整理しながら、おうちでも公園でも楽しめる運動遊びのアイデアをたっぷりご紹介します。発達の「目安」を知って、肩の力を抜いて、わが子の成長を一緒に楽しんでいきましょう。

公園の芝生で笑顔で走り回る2歳くらいの男の子と、それを見守る母親

目次

2歳は運動神経が育つ大切な時期

2歳ごろになると、体の動きをコントロールする神経回路がぐんと成熟し、筋肉や関節の動きもなめらかになってきます。
転ばないように体のバランスをとることも上手になり、「体を動かしたい!」という強い欲求があふれ出てくる時期です。

特に2歳から3歳は、神経回路が爆発的に伸びる「黄金期」とも言われています。
この時期にさまざまな運動を経験することが、運動神経の基礎をつくる土台になります。

幼児期の運動が将来の体づくりの土台になる

文部科学省の「幼児期運動指針」では、幼児期は神経機能の発達が著しく、タイミングよく動いたり力の加減をコントロールしたりする運動を調整する能力が顕著に向上する時期だと示されています。
この能力は、新しい動きを身に付けるときに重要な働きをするとともに、周りの状況の的確な判断や予測に基づいて行動する能力を含んでおり、けがや事故を防止することにもつながります。
そのため、幼児期に運動を調整する能力を高めておくことは、児童期以降の運動機能の基礎を形成するという重要な意味を持っています。

神経系は乳幼児期に急速に発達する

脳から体へ「こう動いてね」という指令を伝える仕組みが「神経系」です。
研究によると、この神経系は乳幼児期に急速に発達し、4歳ごろに約80%、6歳ごろで約90%に達するとされています。
つまり、この時期に多様な動きを遊びとして経験することが、その後の動きの基礎づくりに大きく役立つのです。

「うちの子だけ遅い?」と焦らなくて大丈夫

発達には大きな個人差があります。
2歳でジャンプが難しくても、3歳でぐんと伸びる子もいます。
年齢による目安はあくまで「目安」。
この記事で紹介するチェックリストも、わが子の現在地を知るための参考として活用し、心配しすぎずおおらかに見守ってあげてくださいね。


2歳の運動発達には2つの種類がある

2歳のお子さんの運動発達を見るには、「粗大運動」と「微細運動」の2つの視点が大切です。
両方をバランスよく育てていくことで、心身がスムーズに発達していきます。

全身を使う「粗大運動」とは

粗大運動とは、立つ・座る・歩くなどの身体全体を使った動きのことです。
走る、跳ぶ、登る、ボールを投げるといったダイナミックな動きがこれにあたります。
粗大運動は頭から足に向けて、そして体の中心から末端へと発達していきます。

手先を使う「微細運動」とは

微細運動とは、持つ・にぎる・つまむなどの手や指を使った細かい動きのことです。
スプーンを使ったり、クレヨンで絵を描いたり、ボタンをかけたりする動作が含まれます。
一般的には、粗大運動で筋肉やバランス感覚が安定してから手先の細かい動きができるようになるため、粗大運動から微細運動の順番で発達していきます。

2つの運動はつながり合って育つ

箸を使ったりボタンを留めたりするような指先の微細運動を獲得するには、その前段階として体の中心、肩や腕といった部分の発達が必要です。
手先の器用さばかりに目を向けがちですが、まずは全身を使った遊びをたっぷり経験させてあげることが、結果的に指先の発達にもつながります。


2歳でできるようになる運動の目安

ここからは、2歳のお子さんに見られる運動発達の目安を、粗大運動・微細運動それぞれにわけて見ていきましょう。
あくまで一般的な目安なので、できる・できないに一喜一憂せず、参考程度にチェックしてみてください。

リビングで両足ジャンプに挑戦する2歳の子どもと拍手で応援する父親

粗大運動(全身運動)の目安

2歳ごろになると、走ったりジャンプしたりと体を自在に動かせるようになってきます。
手すりにつかまらずに階段を上り下りしたり、ボールを投げたり蹴ったり、遊具を使った遊びも上手になります。
三輪車にまたがって地面を蹴って進むなど全身のバランスをとった動きもでき、音楽に合わせてダンスや体操をする姿も見られます。

  • 走る、両足でジャンプする
  • 手すりにつかまらずに階段を上る(降りるときは手すりを使うことも)
  • 三輪車にまたがって地面を蹴って進む
  • 音楽に合わせて歩いたり走ったり止まったりできる
  • ボールを投げる・蹴る
  • 低い段差から跳び降りる

東京都教育委員会の資料では、2歳児の発達の姿として平均台(高さ20cmくらい)を横歩きで渡ったり、30cmくらいの高さから跳び降りたりする様子が示されています。

微細運動(手先の運動)の目安

2歳になると手先の細かい動きもぐんと発達し、日常生活での自立が進みます。
スプーンを使って食事をしたり、クレヨンでぐるぐる円を描いたりできるようになっていきます。
微細運動の発達目安としては、ドアノブを回す、型にはめる、ひも通し、ハサミが使えるようになるといった動きが挙げられます。

  • スプーンやフォークを使って食べる
  • クレヨンでぐるぐると円や線を描く
  • 積み木を5〜8個ほど積み上げる
  • ドアノブを回す、ふたを開け閉めする
  • ひも通しやシール貼りができる

また、2歳児になると協調運動が発達し、左右の手で異なった動きができるようになってきます。
着替えや食事も上手になり、基本的な生活習慣の自立が進んでいきます。

2歳半ごろにはさらにステップアップ

2歳半を過ぎると、運動はより高度になっていきます。
段差を転ばずに歩ける、ジャングルジムなどの遊具で遊べる、スプーンやフォークを使い分けるといったことができるようになります。「少し前はできなかったのに!」という驚きと喜びを、ぜひ毎日味わってください。


厚生労働省・文部科学省が示す発達の指針

公的な指針を知っておくと、わが子の発達を安心して見守る手がかりになります。
ここでは信頼できる一次情報を整理してご紹介します。

保育所保育指針が示す2歳児の姿

厚生労働省の「保育所保育指針」では、1歳以上3歳未満児について、歩く・走る・跳ぶなどの基本的な運動機能や指先の機能が発達し、それに伴い食事や衣類の着脱など身の回りのことを自分でしようとする、と示されています。

幼児期運動指針が示す「毎日60分」の目安

文部科学省の「幼児期運動指針」では、体を動かす時間の目安も示されています。
調査では、外遊びの時間が多い幼児ほど体力が高い傾向にあることがわかっており、多くの幼児が体を動かす実現可能な時間として「毎日、合計60分以上」を目安として示しています。

この60分は屋外だけでなく屋内も含めた合計時間です。
雨の日や暑い日は、おうちの中での運動遊びでカバーすれば大丈夫ですよ。

体を動かす遊びは心の発達にもつながる

運動は体だけでなく心の成長にも深く関わっています。
幼児にとって体を動かす遊びなど、思い切り伸び伸びと動くことは健やかな心の育ちも促し、遊びから得られる成功体験によって育まれる意欲や有能感は、何事にも意欲的に取り組む態度を養います。
「できた!」という小さな成功体験の積み重ねが、子どもの自信と意欲を育てていきます。


おうちで楽しめる運動遊びアイデア

「外に出られない日はどうしよう」と悩むこともありますよね。
でも大丈夫。
お部屋が広くなくても、約2畳程度のスペースがあれば親子で十分に運動遊びを楽しめます。
ここでは特別な道具がなくても始められる遊びをご紹介します。

室内でクッションや座布団を並べた障害物コースを四つん這いで進む2歳児

風船遊びで全身を動かそう

風船を投げたり蹴ったりするだけで、全身の運動になります。
風船ならどこかにぶつかっても壊れる心配がなく安心です。
キャッチボールのように交互に投げたり蹴ったりすれば、コミュニケーションや協同作業の練習にもなります。
ふわふわゆっくり落ちてくるので、まだ動きがゆっくりな2歳さんにもぴったりです。

おうち障害物コースで冒険気分

ソファやクッションを使った障害物コース、マスキングテープで作った平均台など、少し工夫するだけで楽しい運動空間ができあがります。
クッションの山をよじ登ったり、テープの線の上を歩いたりと、バランス感覚を養えます。
「またぐ」「くぐる」「登る」など、いろいろな動きを1つのコースに盛り込むのがコツです。

タオル1枚でできる運動遊び

理学療法士が紹介する遊びとして、タオルを使った運動も人気です。
タオルを広げて子どもが乗り、大人が端を持って引っ張ると、楽しいそり遊びになります。
タオル遊びをするときは乾いたタオルを使い、周囲に家具などの障害物がない安全なスペースで、必ず大人が付き添って行いましょう。

手先を使う微細運動遊び

雨の日には、手先を使う遊びもおすすめです。
ボタンかけやひも通し、道具を使ったおままごとなどは、さまざまな手指の動きを経験できます。
シール貼りや新聞紙ちぎり、大きめの積み木なども、楽しみながら指先の器用さを育ててくれます。


公園・屋外で運動能力を伸ばす遊び

晴れた日はぜひ外へ。
屋外には、おうちでは味わえない多様な動きや感覚刺激がいっぱいです。

1回の遊びで多様な動きを取り入れる

公園では、走る・跳ぶ・登る・くぐる・投げるといった多様な動きを1回の遊びの中で取り入れることで、神経回路を「面」で強化できます。
すべり台、砂場、ボール遊びなどを組み合わせれば、自然といろいろな動きを経験できます。

遊具遊びで体幹と握力を育てる

遊具は運動能力を伸ばす宝庫です。
すべり台、鉄棒ぶら下がり、砂場遊び、三輪車などで体幹や握力を鍛えながら、順番待ちなどの社会的ルールも学べます。
遊びを通して体だけでなく社会性も育つのが、屋外遊びの魅力です。

自然遊びで五感を刺激する

落ち葉集めや水たまり遊び、虫探しなど、五感を使った探索活動を通じて、好奇心や観察力を刺激することができます。
2歳は「自分でやりたい」という気持ちが強くなる時期でもあるので、子どもが興味を示したものに、たっぷり時間をかけて関わらせてあげましょう。


運動遊びで大切にしたい親の関わり方

せっかくの運動遊び、より楽しく、より発達につなげるために、大人の関わり方にもちょっとしたコツがあります。

結果よりも「挑戦」と「楽しさ」を大切に

運動は小さな成功体験を積み重ねることが何より大切です。
粗大運動も微細運動も、時間をかけて少しずつ練習していくことで上達するものなので、短期間での習得を求めず、毎日の取り組みを大切にしましょう。
お子さんが運動に挑戦する姿勢や興味を持つ気持ちを見守り、結果にこだわらず努力そのものを認めてあげてくださいね。

「できたね」の声かけが意欲を育てる

子どもが何かに成功したとき、「できたね」と認める言葉をかけていくことで、子どもの意欲が育まれていきます。
少しだけ難しいことにチャレンジできる遊びを用意し、できたら一緒に喜ぶ。
この繰り返しが、子どもの「やってみたい!」という気持ちをぐんぐん伸ばします。

イヤイヤ期も成長の証として受け止める

2歳といえば「イヤイヤ期」。
これは、走ったり跳んだりといった基本的な運動機能がととのい、手先も細かい動きができるようになって、なんでも自分でしたがる一方で、まだうまくいかないことも多く葛藤しているからこそ起こる、成長の証でもあります。

うまくできなくても見守る、できたら褒めてあげることが、自己肯定感を育てるうえで大切です。
大変な時期ではありますが、気持ちにゆとりを持って接していきたいですね。

安全への配慮も忘れずに

運動が活発になる分、ケガにも注意が必要です。
筋力や運動神経が発達して走ったり跳んだりとダイナミックな動きができるようになる反面、勢い余ってケガをすることもあります。
遊ぶ前に周囲の安全を確認し、大人がそばで見守る環境を整えてあげましょう。


発達が気になるときの考え方と相談先

「同じ月齢の子と比べてうちの子は・・・」と気になることもあるかもしれません。
そんなときの考え方を整理しておきましょう。

発達の個人差はとても大きい

くりかえしになりますが、2歳は発達の個人差がとても大きい時期です。
子どもの運動発達は年齢だけで判断できるものではなく、大切なのは「流れ」でみることです。
何歳でできるかだけでなく、どの流れの途中にいるかを見ることが重要です。
今できていることに目を向けて、その子のペースを尊重してあげましょう。

気になるときは身近な専門機関へ

それでも心配な気持ちが続くときは、一人で抱え込まずに相談できる場所があります。
お住まいの市区町村に設置されている子育て支援センターでは、保護者や子ども同士が交流できるほか、子育てに関する相談を受け付け、各種情報提供や援助をおこなっています。
かかりつけの小児科や、自治体の乳幼児健診の機会に相談してみるのもよいでしょう。

比べるのは「過去のわが子」と

つい周りの子と比べてしまいがちですが、比べる相手は他の子ではなく「少し前のわが子」です。
先月できなかったことが今月できるようになっている。
その小さな変化に気づいて喜べることが、育児を楽しむいちばんのコツかもしれません。


まとめ:親子で楽しく体を動かそう

2歳は、体を動かすための神経回路がぐんと育つ大切な時期です。
走る・跳ぶといった粗大運動も、スプーンを使う・絵を描くといった微細運動も、この時期にたくさん経験することが将来の運動の土台になります。

でも、いちばん大切なのは「上手にできること」ではなく、親子で一緒に体を動かす時間を楽しむことです。
風船遊びでもおうち障害物コースでも、公園のすべり台でも、何でもかまいません。「できた!」という喜びを一緒に味わいながら、お子さんの「やってみたい」を育てていきましょう。

発達には大きな個人差があります。
目安はあくまで参考に、焦らず、比べすぎず、わが子のペースで成長を見守ってあげてください。
今日のちょっとした遊びが、お子さんの心と体を豊かに育てていきます。
親子で笑い合いながら、この大切な時期を思いきり楽しんでくださいね。

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