子どもの音感を育てるおうち音楽あそび

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「うちの子、音楽が流れると体を揺らして楽しそう」「リズムに合わせて手を叩くようになった」・・・そんな我が子の姿に、思わず笑顔になった経験はありませんか。実は、赤ちゃんが音楽に反応するのは偶然ではなく、人が生まれながらに持っている自然な力なのです。そして、この時期におうちで音楽あそびを取り入れることは、子どもの音感やリズム感だけでなく、心と体の発達を豊かにしてくれます。

この記事では、0歳から3歳の子どもを対象に、特別な道具や音楽の知識がなくても、今日からすぐに始められる音楽あそびのアイデアをたっぷりご紹介します。手作り楽器の作り方から年齢別の遊び方、安全に楽しむためのポイントまで、これ一つで分かるようにまとめました。大切なのは上手にできることではなく、親子で一緒に音を楽しむことです。肩の力を抜いて、読み進めてみてくださいね。

音楽あそびが子どもにもたらす効果

まずは「なぜ音楽あそびが良いのか」という土台の部分からお話しします。
なんとなく良さそうというイメージだけでなく、研究でわかっていることを知ると、毎日の遊びがもっと意味のある時間に感じられるはずです。

リズムを感じる力は生まれつき備わっている

赤ちゃんが音楽でニコニコするのには、ちゃんと理由があります。
人間は生まれつきリズムを感じ取る能力を持っており、生後6か月ほどの赤ちゃんでも一定のリズムの変化を感じ取ることができるとされています。
さらに、お腹の中にいるときからお母さんの心臓の鼓動をリズムとして聞いて育っているのです。
つまり、音楽を感じることは赤ちゃんにとってごく自然なこと。
音楽が流れると手足を動かすのは、本能的な行動なのですね。

音楽に合わせて笑顔で手を叩く生後8か月ほどの赤ちゃんと、見守る母親の柔らかな雰囲気

言葉や運動の発達ともつながる

音楽あそびの魅力は、リズム感が育つことだけにとどまりません。
歌詞を口ずさみながら体を動かすことで、自然と言葉に触れる機会が増えます。
親が歌う言葉を聞き、それを真似することで、発音や言葉の意味を少しずつ覚えていくのです。
また、音楽に合わせて体を動かすことは脳の活性化にもつながると考えられています。
さらに、リズムに乗って手足を動かす経験を重ねることで、バランス感覚や運動能力の土台もつくられていきます。

研究からわかってきた音楽と発達の関係

音楽と子どもの発達の関係については、世界中で研究が進められています。
たとえばフィンランドで行われた早産児を対象とした研究では、親が繰り返し歌いかけを行ったグループのほうが、言語音の変化に対する脳の反応がより大きく見られたことが報告されています。
これは、親の歌声が赤ちゃんの聴覚の発達を後押しする可能性を示すものです。
研究はまだ発展途上の分野ですが、親の声で歌いかけることが赤ちゃんにとって心地よく、良い刺激になることは多くの専門家が認めています。

ただし、音楽あそびは「賢い子に育てるため」のものではありません。
あくまで親子で楽しい時間を過ごすことが第一の目的だと考えてください。

効果を期待しすぎてプレッシャーを感じてしまうと、せっかくの遊びが楽しくなくなってしまいます。


音感を育てる遊びの3つの基本

具体的な遊びに入る前に、おうちで音楽あそびをするときに意識したい基本の考え方をお伝えします。
この3つを押さえておくと、どんな遊びも効果的で楽しいものになります。

親が一緒に楽しむことが何より大切

CDやアプリで音楽を流すのも楽しいですが、赤ちゃんは「ママやパパと一緒に遊べること」を何より喜びます。
親が積極的に歌うことで、子どもが口の動きや発音を真似する様子が見られることもあります。
上手に歌えなくても、音程が外れていても、まったく問題ありません
子どもにとって、世界で一番心地よい音楽は大好きな親の声なのですから。

同じ遊びを繰り返すことを大切にする

「いろいろな曲を聞かせてあげたい」と思う方も多いですが、赤ちゃんは同じことを繰り返すのが大好きです。
一度にたくさんの曲を聞かせるよりも、まずは同じ曲を繰り返し遊んでみましょう。
繰り返すことで、次にどんな展開が来るかを予測する楽しさが生まれ、子どもはどんどん夢中になっていきます。
飽きてしまったように見えたら、無理に続けず別の遊びに切り替える柔軟さも大切です。

声かけと触れ合いをセットにする

遊びを始めるときは、いきなり始めるのではなく「今から始めるよ〜」と声をかけたり、赤ちゃんを優しく触れたりすることがポイントです。
リズムに合わせて体を優しくトントンしたり、抱っこして揺れたりと、スキンシップを加えることで、音楽あそびは親子の絆を深める時間にもなります。
音・声・触れ合いの3つが揃うと、子どもの感性はぐんと豊かに刺激されます。


0歳の赤ちゃんと楽しむ音楽あそび

まだ歩けない、言葉も話せない0歳の赤ちゃんでも、音楽あそびはたっぷり楽しめます。
この時期は「音に親しむきっかけづくり」が目的です。

歌いかけとふれあい遊び

0歳の音楽あそびの中心は、親の歌いかけとふれあいです。
童謡やわらべうたを歌いながら、赤ちゃんの手足を優しく動かしたり、体をリズムに合わせてトントンしたりしてみましょう。
膝の上に赤ちゃんを乗せて、歌に合わせて膝を上下に揺らす「お膝のバス」のような遊びもおすすめです。
普段あまり経験しない揺れや傾きの動きは、バランス感覚を養うのにぴったりです。

リビングで赤ちゃんを膝に乗せ、歌いながら優しく揺らして遊ぶ父親の温かい光景

音の出るおもちゃで反応を引き出す

赤ちゃんが音楽に反応を見せ始めるのは、おおむね生後5〜6か月あたりです。
この頃から、握って振ると音が鳴るおもちゃを取り入れてみましょう。
ボタンを押したり手首を使っておもちゃを振ったりすることで、赤ちゃんの手先の発達とリズム感を同時に育むことができます。
音が鳴る絵本なども、場所を取らず持ち運びにも便利でおすすめです。

泣き止みにも役立つ音楽の力

音楽には、赤ちゃんの気持ちを切り替える力もあります。
泣いている途中に音楽を聞かせると、注意が音楽に向いて泣き止むことがあります。
育児に疲れたときの強い味方にもなってくれますよ。
テンポがよくリズミカルな曲は赤ちゃんが好む傾向があるので、お気に入りの一曲を見つけておくと安心です。


1歳児におすすめのリズム遊び

音楽のリズムに合わせて体を動かし始めるのは、1歳を過ぎた頃からです。
立ったり歩いたりできるようになり、表現の幅がぐっと広がる時期です。

手遊び歌で全身を動かす

1歳児には、手拍子や足踏みだけで楽しめるシンプルな手遊び歌がぴったりです。
親が手本を見せながら、子どものペースに合わせて動きを変えていくことで、協調性や注意力も自然と養われます。
一緒に歌いながら動くことで親子の絆も深まり、リズムに合わせて体を動かすことで集中力の芽生えも期待できます。

身近なものを使ったリズム遊び

楽器がなくても、身近なもので十分にリズム遊びが楽しめます。
たとえば新聞紙を破る動作にリズムを取り入れた遊びは、手の運動能力を養えるだけでなく、音が出るタイミングを意識することでリズム感も自然と身につきます。
親子で一緒に新聞紙をビリビリ破る時間は、子どもにとって最高に楽しい音楽あそびになります。
紙の形や音の変化を楽しむ感性の芽生えも期待できますよ。

発達の個人差を大切に

1歳児はハイハイしかできない子、伝い歩きの子、しっかり歩ける子と、発達の差が大きい時期です。
周りの子と比べず、その子のペースに合わせて遊ぶことが何より大切です。

できないことを促すのではなく、今できることを一緒に楽しむ姿勢でいきましょう。


2〜3歳の表現を広げる音楽あそび

2〜3歳になると言葉も増え、自分なりの表現ができるようになってきます。
音楽あそびもより本格的に、創造性を引き出す内容に発展させられます。

楽器を使った合奏ごっこ

マラカスやタンバリン、カスタネットなどの簡単な楽器を使って、リズムに合わせて音を鳴らす遊びを楽しみましょう。
最初のうちは正しいリズムにこだわらず、まずは音を出して遊ぶことに慣れるのがおすすめです。
親が見本を見せながら一緒に鳴らすと、子どもは喜んで真似をします。
自分で音を出す体験は、子どもにとって刺激的で、遊びながら音感やリズム感を育てることにつながります。

音楽に合わせて自由に踊る

好きな曲をかけて、親子で自由に踊るのも素晴らしい音楽あそびです。「こう踊らなきゃいけない」というルールは一切いりません。
手をひらひらさせたり、ジャンプしたり、くるくる回ったり、子どもが感じるままに体を動かすことで、表現力や創造性が大きく広がります。
鏡の前で踊ると、自分の動きが見えてさらに盛り上がりますよ。

音の違いを聞き比べる遊び

この時期になると、音の高い・低い、大きい・小さいといった違いを少しずつ意識できるようになります。
大きな声と小さな声で歌い分けてみたり、ゆっくり歌ったり速く歌ったりと、変化をつけて遊んでみましょう。
後ほど紹介する手作り楽器で、中に入れる素材による音の違いを聞き比べるのも、耳を育てる楽しい遊びになります。


おうちで作れる手作り楽器のアイデア

市販の楽器も良いですが、おうちにある廃材で手作りすると、楽しみが何倍にもなります。
自分で作った楽器には愛着がわき、音楽に興味を持つきっかけにもなります。
ここでは特に簡単に作れるものをご紹介します。

定番のペットボトルマラカス

もっとも手軽なのが、ペットボトルを使ったマラカスです。
丈夫で難しい作業も不要なので、小さな子どもでも気軽に取り組めます。
作り方はとてもシンプルです。

コード
【ペットボトルマラカスの作り方】1. 空のペットボトルを用意し、よく洗って乾かす
2. 中にお米や小豆、ビーズなどを入れる
3. フタが開かないようビニールテープでしっかり固定する
4. カラーペンやシールで自由に飾りつけをする

中に入れる素材を変えると音色が変わるのが面白いポイントです。
お米はやさしい音、ビーズはシャラシャラした音と、いくつか作って聞き比べてみましょう。

テーブルの上でお米やビーズを入れた手作りペットボトルマラカスを振って遊ぶ2歳くらいの子ども

誤飲を防ぐ安全な工夫

手作り楽器でもっとも気をつけたいのが、中身の誤飲です。
フタはビニールテープでぐるぐると何重にも巻いて、絶対に開かないよう固定してください。
テープが外れて中身を口に入れてしまうのが心配な場合は、ビーズではなくお米や小豆など、万が一でも比較的安心な素材を選ぶとよいでしょう。
小さなパーツを使う工作は必ず大人が付き添い、遊んでいる間も目を離さないようにしてください。

その他の簡単な手作り楽器

マラカス以外にも、おうちにあるもので作れる楽器はたくさんあります。
子どもの好みや成長に合わせて、いろいろ試してみてください。

  • ペットボトルキャップマラカス・・・キャップ同士を合わせて中にビーズを入れ、テープで留める
  • 牛乳パックのカスタネット・・・短く切った牛乳パックにペットボトルのフタを貼り付ける
  • 透明ホースのマラカス・・・ホースにビーズを入れると、音だけでなく動きも目で楽しめる
  • 段ボール太鼓・・・空き箱を叩いて打楽器に。
    バチは新聞紙を丸めて作れる

どんぐりや木の実を拾ってきて入れれば、季節を感じる楽器にもなります。
ただし木の実には虫が潜んでいることがあるので、煮沸消毒などの下処理をしてから使いましょう。


音楽あそびを長く楽しむコツ

最後に、音楽あそびを無理なく日々の生活に取り入れ、長く楽しむためのヒントをお伝えします。
気負わず続けることが、何よりの近道です。

生活の中に自然に取り入れる

音楽あそびのために特別な時間を確保しようとすると、かえって続きにくくなります。
おむつ替えのときに歌を歌う、お風呂で手拍子をする、お散歩で見つけた音を真似してみるなど、日常の何気ない場面に音楽を散りばめることから始めてみましょう。
毎日決まった歌を歌うと、生活のリズムづくりにも役立ちます。

動画やコンテンツも上手に活用

「歌のレパートリーが思いつかない」「振り付けが分からない」というときは、ふれあい遊びの動画などを参考にするのもよい方法です。
自治体が公開している親子遊びの動画など、信頼できるコンテンツも増えています。
ただし画面を見せっぱなしにするのではなく、あくまで親が一緒に体を動かして遊ぶための参考として活用するのがおすすめです。

子どもの「楽しい」を最優先に

遊んでいる途中で子どもが別の遊びを始めてしまうこともよくあります。
そんなときは無理に続けず、別の遊びに切り替えたり、楽器を取り入れて気分を変えたりしてみましょう。
音楽あそびに「正解」はありません。
子どもが笑顔で「楽しい」と感じている時間こそが、最高の音楽あそびです。
親自身もリフレッシュしながら、肩の力を抜いて楽しんでくださいね。


まとめ

0歳から3歳の子どもとの音楽あそびについて、効果から年齢別の遊び方、手作り楽器の作り方まで幅広くご紹介してきました。
改めて大切なポイントを振り返ってみましょう。

赤ちゃんは生まれながらにリズムを感じる力を持っており、音楽あそびはその力を伸ばしながら、言葉や運動、心の発達を豊かにしてくれます。
0歳は歌いかけとふれあいを中心に、1歳はシンプルな手遊びやリズム遊びを、2〜3歳は楽器やダンスで表現を広げて・・・というように、年齢に合わせて少しずつ発展させていくと無理なく楽しめます。
ペットボトルマラカスなどの手作り楽器を取り入れれば、楽しみはさらに広がります。

そして何より大切なのは、上手にできることを目指すのではなく、親子で一緒に音を楽しむことです。
完璧を求めず、子どもの「楽しい」という気持ちを一番に、毎日の生活の中に少しずつ音楽を取り入れてみてください。
今日歌った一曲、一緒に鳴らしたマラカスの音が、お子さんにとってかけがえのない思い出になり、音を楽しむ心の土台を育てていきます。
さっそく今日から、お気に入りの歌を口ずさむことから始めてみませんか。

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