「子どもをのびのび育てたいけれど、静岡県のどの街が住みやすいんだろう?」そんな疑問を抱えるママ・パパはとても多いものです。温暖な気候、富士山や駿河湾の豊かな自然、そして東京・名古屋へのアクセスの良さ。静岡県は0〜3歳の小さなお子さんを育てる家庭にとって、魅力がぎゅっと詰まったエリアです。
とはいえ、医療費助成や保育料の無償化、待機児童の状況などは市町ごとに大きく異なります。「どこに住むか」は、毎日の育児のしやすさを左右する大切な選択です。この記事では、各市町の公式情報をもとに、子育てしやすい街を8つ厳選してご紹介します。読み終えるころには、あなたの家族にぴったりの街がきっと見えてくるはずです。

静岡県が子育てに向いている理由
まずは「なぜ静岡県全体が子育てに向いているのか」という土台の部分から見ていきましょう。
街選びの前に県全体の魅力を知っておくと、エリア比較がぐっとしやすくなります。
温暖な気候と豊かな自然環境
静岡県は全国的に見ても晴れの日が多く、温暖な気候に恵まれています。
海・山・川が市街地のすぐ近くにあり、外遊びが大好きな子どもたちにとって最高の遊び場が広がっています。
冬でも雪がほとんど降らないため、ベビーカーでのお出かけや公園遊びを一年中楽しめるのは、小さな子を育てる家庭にとって見逃せないポイントです。
東京・名古屋への抜群のアクセス
静岡市からは新幹線を使えば東京駅まで約1時間。
「ほどよく都会で、ほどよく自然がある」絶妙なバランスが静岡県の大きな魅力です。
リモートワークが普及した今、都会の利便性と地方ののびやかさを両立したい子育て世帯から注目を集めています。
県全体で進む子育て支援
静岡県では、子育て家庭を地域全体で応援する仕組みが整っています。
たとえば「しずおか子育て優待カード」は、県内の協賛店舗で提示すると割引やプレゼントなどの特典を受けられる制度です。
18歳未満の子どもを連れている保護者や妊娠中の方が対象で、母子健康手帳の交付時などに配布されます。
こうした県レベルの支援が、各市町の独自施策をさらに後押ししています。
子育てしやすい街の選び方
「子育てしやすさ」と一口に言っても、家庭によって重視するポイントは違います。
後悔しない街選びのために、押さえておきたい基準を整理しておきましょう。
医療費・保育料などの経済的支援
毎月かかる医療費や保育料は、家計に直結する重要な要素です。
静岡県内では医療費助成の対象年齢が拡大しており、2026年時点では主要な市で18歳年度末まで助成対象が拡大しています。
ただし、通院時の自己負担の有無は市町によって差があるため、しっかり比較したいところです。
保育環境と待機児童の状況
共働き世帯にとって、保育園に入れるかどうかは死活問題です。
待機児童ゼロを継続している街や、病児・病後児保育が充実している街は、安心して働き続けられる環境が整っています。
同じ市内でもエリアによって保育園の空き状況は大きく異なります。
必ず希望地域の最新の入園状況を役所で確認しましょう。
暮らしの利便性と住宅事情
スーパーや小児科、公園が徒歩圏内にあるか。
家賃や住宅価格は予算に合うか。
日々の暮らしやすさも子育てのストレスを左右します。
都市機能と自然のバランス、そして家計負担のトータルで判断するのがおすすめです。
静岡で子育てしやすい街8選
ここからは、いよいよ本題の子育てしやすい街を8つご紹介します。
それぞれの街の特徴や支援制度をわかりやすくまとめましたので、家族のライフスタイルと照らし合わせながら読んでみてください。
静岡市 | 支援の充実した県都
県庁所在地である静岡市は、子育て支援の手厚さで全国的にも高い評価を受けてきました。
日経DUALと日本経済新聞社が実施した「共働き子育てしやすい街ランキング」では、静岡市が地方編で第1位、総合でも第2位に選ばれた実績があります。
近年も実力は健在で、2024年版の同ランキングでは静岡市が県内から唯一トップ10入りを果たしました。
経済的支援も充実しています。
静岡市では「認可保育施設の第2子以降保育料無償化」が所得制限なく実施されているほか、妊娠時5万円・産後5万円の合計10万円の妊婦のための支援給付を受けられます。
さらに妊娠届の提出時と出産後にそれぞれ給付金が支給されるとともに、保育士などの資格を持つ相談員が家庭を訪問する伴走型相談支援が行われています。

長泉町 | 県内トップクラスの住みhere
静岡県東部の長泉町は、子育て世帯から絶大な支持を集める町です。
いい部屋ネットの「街の住みここちランキング<静岡県版>」で6年連続1位を獲得しており、県内屈指の高い財政力指数と合計特殊出生率を誇ります。
豊かな財政力を背景にした支援は本物です。
長泉町では18歳までのこどもにかかった保険診療分の医療費自己負担分が全額助成され、受給者証を提示すれば医療費の自己負担はありません。
町をあげて子育てに取り組む姿勢が、若い世代の移住を後押ししています。
新幹線三島駅に近く、東京への通勤圏でありながら子育て環境が整っている点が、長泉町最大の強みと言えるでしょう。
磐田市 | 手厚い支援が魅力
県西部の磐田市は、小規模ながら支援の手厚さで高い評価を得ています。
磐田市は医療費完全無料・給食費無償化・第1子からの応援金と、小規模ながら支援の手厚さで5市中トップクラスとされています。
家計面でのやさしさも見逃せません。
磐田市は5市の中で唯一通院の自己負担がゼロで、給食費も無償化済み、子育て世帯応援金は第1子から支給されるため、トータルの支援額が最大級です。
市の規模は小さいものの、待機児童ゼロで保育環境も安定しています。「ジュビロ磐田」のホームタウンとしても知られ、スポーツに親しみやすい環境も子育てにぴったりです。
三島市 | 水の都で育む暮らし
「水の都」と呼ばれる三島市は、富士山の伏流水が湧き出る美しい自然環境が魅力です。
市内の中心を流れる源兵衛川には水辺の散策を楽しめる遊歩道が整備され、心癒される環境が広がっています。
子育て支援の面でも安心感があります。
中学校卒業までは医療費が無料で、幼稚園から大学まで教育施設が豊富にそろっており、子どもが学ぶ環境にも恵まれています。
新幹線の停車駅があるため首都圏へのアクセスも良く、自然と利便性のバランスを求める家庭に向いています。
双子や三つ子を育てる家庭向けの「みしまめ育児サポーター派遣事業」など、きめ細やかな支援も用意されています。
浜松市 | 給食費無償化を推進
政令指定都市の浜松市は、都市機能と子育て支援のバランスが取れた街です。
2026年度から全小中学校の給食費が完全無償化され、子ども2人で年間10〜12万円の軽減になるとされています。
浜松市では出産・子育て応援交付金や子育て優待カードなど、幅広い支援が用意されています。
経済的な負担の軽減から育児に関する相談まで、幅広くサポートを受けることができる環境が整っています。
仕事の選択肢が多い都市部で、共働きしながら子育てしたい家庭におすすめです。

藤枝市 | サッカーと教育の街
静岡市のベッドタウンとして人気の藤枝市は、「サッカーのまち」として全国的に知られています。
JR東海道本線や新幹線、東名・新東名高速道路に加え富士山静岡空港とも隣接し、陸路・空路ともに非常に便利な土地です。
子育て支援の充実度も高く、市内には16カ所の子育て支援センターが設置されているほか、赤ちゃん駅や藤枝おやこ館といった施設が利用できます。
さらに移住を後押しする独自制度も魅力です。
藤枝市は「子育てファミリー移住促進事業補助金」として、市外に住む中学生以下の子どもを持つ世帯に空き家への引っ越し経費の半額(最大50万円)と、リフォーム代金の半額(最大50万円)を助成しています。
清水町 | 柿田川のある暮らし
静岡県東部の清水町は、名水百選の湧水「柿田川」で知られるコンパクトな町です。
東名・新東名高速道路や東海道新幹線三島駅に近く交通至便で、平坦・コンパクトな町域に商業施設や医療機関が充実しているなど生活の利便性が高いまちです。
子育てや教育面のきめ細やかな支援が評価され、若い世代の転入が見られます。
町内には県最大規模のショッピングセンターがあり、コンビニやドラッグストア、大型病院も多いため、生活に困らない環境です。
沼津市・三島市のベッドタウンとして、コンパクトで暮らしやすい街を求める家庭にぴったりです。
焼津市 | 海の幸あふれる港町
県中部の焼津市は、全国有数の水産業のまちとして知られ、新鮮な海の幸が手軽に楽しめる港町です。
子育て支援にも積極的に取り組んでおり、国の経済対策に合わせた給付も迅速に実施しています。
たとえば物価高対策として、0歳から18歳(高校生年代)までのこどもを養育する保護者等に対し「物価高対応子育て応援手当」を支給する取り組みが行われています。
新鮮な食材に恵まれた環境は、離乳食や幼児食づくりにこだわりたいママ・パパにとって大きな魅力です。
海に近いエリアでは津波などの防災面も気になるところ。
住まい選びの際はハザードマップを必ず確認しておきましょう。
静岡の主要な子育て支援制度まとめ
街選びと並行して知っておきたいのが、活用できる支援制度です。
ここでは特に0〜3歳の家庭に役立つ制度をまとめました。
制度は知らないと損をするものばかり。
引っ越し前にしっかりチェックしておきましょう。
医療費助成と給付金
静岡県では県の制度として通院・入院の医療費助成が整備されており、多くの市町が独自に対象年齢を18歳まで拡大しています。
対象年齢は18歳年度末までで、入院自己負担は無料、所得制限はなしという市が多くなっています。
また物価高に対応した子育て世帯向けの給付も各市で実施されています。
産後ケアと相談サポート
初めての育児では、心身ともに頼れるサポートが欠かせません。
静岡市の例では、産後ケア事業として、出産後1年未満のお母さんと赤ちゃんを対象に助産師が心身の回復や育児を支援しており、宿泊型・日帰り型・訪問型などから状況に合わせて選べます。
こうした産後ケアは多くの市町で実施されているので、住む街の窓口で確認してみてください。
一時預かりとファミサポ
ちょっと手が必要なときに頼れる仕組みも充実しています。
保護者の就労や病気、出産、育児疲れなどで一時的に家庭で保育ができない場合に子どもを預かる「一時預かり(一時保育)」が実施されています。
さらにファミリー・サポート・センターは、援助を受けたい人と援助を行いたい人が会員となって育児を助け合う組織で、こども園・保育園・幼稚園等の送迎やその前後の預かりなどに利用できます。
住まい探しで活用したい補助金
静岡県で家を建てたり購入したりする場合、国や自治体の補助金を上手に使うと負担を大きく減らせます。
子育て世帯にうれしい制度を見ていきましょう。
国の住宅補助制度
2026年からは新しい住宅補助制度がスタートしています。「みらいエコ住宅2026」は子育て世帯に限らずすべての世帯が対象で、断熱等級6以上や太陽光発電の設置などの要件を満たすと、静岡県のような温暖地で最大110万円の補助が受けられます。
子育て世帯や若者夫婦世帯向けには、より取り組みやすい要件のメニューも用意されています。
自治体独自の移住・定住支援
各市町は独自の住宅支援にも力を入れています。
前述の藤枝市の移住促進補助金のほか、賃貸派の家庭向けの制度もあります。
静岡市では「特定優良賃貸住宅の子育て支援制度」として、一定の条件を満たす子育て世帯に家賃の減額補助を行っています。
補助金は予算に上限があり、申請順で早期終了するケースもあります。
検討中の方は早めに各市町の窓口へ相談してください。
後悔しない街選びのコツ
最後に、実際に街を決めるときに役立つ実践的なコツをお伝えします。
情報だけで決めず、自分の足と目で確かめることが大切です。
実際に街を歩いて確かめる
パンフレットやサイトの情報だけでは、街の本当の雰囲気はわかりません。
気になる街が見つかったら、休日に親子で訪れてみましょう。
公園の混み具合、小児科までの距離、スーパーの品揃え、ご近所の雰囲気など、実際に歩くことでしか得られない情報がたくさんあります。
子育て支援センターをのぞいてみると、地域のママ・パパの生の声も聞けます。
最新情報は必ず公式窓口で確認
子育て支援制度は毎年のように更新されます。
給付金の金額や対象年齢、申請期限などは変わりやすいため、最終的な判断は必ず各市町の公式窓口で確認しましょう。
給付金に関する「振り込め詐欺」や個人情報の搾取にも注意が必要で、自治体がATMの操作や手数料の振込を求めることは絶対にありません。
不審な連絡があった場合は、すぐに役所や警察に相談してください。
まとめ
静岡県は、温暖な気候と豊かな自然、そして手厚い子育て支援がそろった、子育て世帯にとって心強いエリアです。
今回ご紹介した8つの街には、それぞれ違った魅力があります。
支援の充実度で選ぶなら静岡市・長泉町・磐田市、自然と利便性のバランスなら三島市・清水町、都市機能なら浜松市、移住のしやすさなら藤枝市、暮らしの豊かさなら焼津市といったように、家族が何を一番大切にしたいかで最適な街は変わります。
大切なのは、ランキングや制度の数字だけで決めるのではなく、実際にその街を訪れて「ここでなら家族で楽しく暮らせそう」と感じられるかどうかです。
今回の情報を出発点に、ぜひあなたの家族にぴったりの街を見つけてください。
新しい街での子育てが、笑顔あふれる毎日になりますように。
なお、各制度の詳細や最新情報は変更される場合があるため、お住まいを検討する際は必ず各市町の公式サイトや窓口で最新の内容をご確認ください。
