2歳の三語文へのステップ | 会話が伸びる関わり方

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「まんま たべる」から「ママ おかし ちょうだい」へ・・・我が子の言葉が少しずつ長くなっていく瞬間は、育児の中でも特にうれしい瞬間ではないでしょうか。一方で「うちの子はまだ二語文までしか話さない」「三語文っていつから出るの?」と、周りの子と比べて不安になる親御さんも多いはずです。

三語文は子どもの言語発達において大きな節目ですが、そのスピードには個人差が大きく、焦る必要はありません。この記事では、三語文が出てくる時期の目安から、語彙数の発達段階、家庭で無理なく実践できる関わり方まで、専門家の知見をもとに網羅的に解説します。読み終える頃には、今日から親子の会話がもっと楽しくなるヒントが見つかるはずです。

リビングで絵本を読みながら笑顔で会話をする2歳児と母親

三語文とは?二語文との違いを解説

三語文とは、3つの単語を組み合わせて話す文のことです。「ママ おもちゃ とって」「わんわん こっち きた」のように、主語・目的語・述語に近い形で言葉をつなげられるようになった状態を指します。

二語文から三語文への発達の流れ

二語文は「ママ、きた」「くるま、ある」といった2つの単語を組み合わせた話し方で、一般的には2歳前後で二語文を話し始め、3歳前後になると三語文を話すようになります。
この時期の特徴として二語文や三語文を話す時期は、「が」「に」「を」などの助詞をつけずに話すという特徴があります。

三語文は二語文の延長線上にあるステップであり、突然話せるようになるわけではありません。
語彙が増え、二語文で自分の気持ちを伝える経験を重ねる中で、徐々に単語数が増えていくのが一般的な流れです。

三語文が出てくる年齢の目安

専門家の解説によると、2歳から2歳6ヶ月ごろに「わんわんのえほんよんで」など三語文を使い始め、「どうして?」などの質問も増えるとされています。
一方で別の情報源では3語文は「ママ おもちゃ とって」など3つの単語からなる文で、話し始めの目安は3歳代です。
とも紹介されており、情報源によって多少の幅がある点に注意が必要です。
実際には早い子で2歳台、多くの子は2歳半〜3歳にかけて三語文が増えていくというのが実感に近いでしょう。
目安の時期はあくまで参考であり、他の子と比較して焦る必要は一切ありません。


2歳児の語彙数と会話力の目安

三語文が出てくるかどうかは、語彙数の蓄積と深く関係しています。
ここでは月齢ごとの語彙の目安を見ていきましょう。

月齢別の語彙数の目安一覧

専門家の解説によると、月齢別の語彙数の目安は以下の通りです。

  • 12カ月ごろ:2〜6語
  • 15カ月ごろ:10語
  • 18カ月ごろ:50語
  • 24カ月ごろ:200〜300語
  • 30カ月ごろ:450語
  • 36カ月ごろ:1,000語

語彙の目安を見て“うちの子、こんなに話せない”と思う親も多いかもしれませんが、子どもは意外と語彙が豊かです。
実際に話す言葉は少なくても、理解している言葉(受容語彙)はその何倍もあることが多いのです。

語彙が少ないと感じたときのサイン

言語聴覚士の見解として、語彙が少ないサインは2・3歳代になっても指さしが多かったり、“あっち”“あれ”など指示語が目立ったりする場合です。
普段の会話の中で、名詞だけでなく動詞や形容詞をどれくらい使っているかを観察してみるのもよいでしょう。

語彙数はあくまで目安であり、個人差が非常に大きい第一子と第二子でも発達スピードが異なることは珍しくありません。


三語文が出るサインとチェックポイント

三語文へのステップアップが近づいているとき、子どもにはいくつかの共通したサインが見られます。

質問が増える・疑問詞を使い始める

三語文の時期に近づくと、「どうして?」などの質問も増えます。
この時期に見られる「なぜ?」「どうして?」といった質問攻めは、言葉の理解力が急速に伸びているサインでもあります。
面倒に感じることもあるかもしれませんが、質問に丁寧に答えることが語彙と表現力を育てる絶好の機会になります。

大人の真似をしたがる

1・2歳代になるとママやパパのマネをしたがりますが、これは言葉が発達し始めるサインです。
まだ言葉がたどたどしくても大人のマネをしながら、子どもはどんどん言葉の芽をはぐくんでいます。
ままごとやごっこ遊びの中で大人のセリフを真似する姿が増えてきたら、言葉の吸収が活発になっている証拠と考えてよいでしょう。

積み木遊びをしながら子どもに話しかける父親の手元アップ

二語文と三語文を行き来する時期がある

三語文が出始めても、すぐに定着するとは限りません。
3語文を話し始めても、2語文に戻ったり、2語文と3語文が混ざったりするなど、行きつ戻りつを繰り返しながら子どもの言葉は発達していきます。
この揺れ戻しは決して後退ではなく、言葉の力を定着させるための自然なプロセスだと理解しておきましょう。


三語文を促す家庭での関わり方

三語文は特別な訓練で身につくものではなく、日常のちょっとした関わり方の積み重ねで自然と育っていきます。

子どもの言葉に一言足して返す

子どもが「わんわん」と言ったら「わんわん、いたね」、「わんわん、はしってる」のように、子どもの発した言葉より少しだけ長い言葉で返す方法が効果的とされています。
二語文を促す方法としても子どもが発した単語よりも少し長い言葉を返すのが効果的です。
ただし、長すぎる言葉がけは子どもの理解が追いつかないため、会話の中で二語文のお手本を提示することを意識しましょう。
という考え方は、三語文への移行期にも応用できます。

「プラスワン」の声かけを意識することが、無理なく語彙と文の長さを伸ばすコツです。
子どもが今話せる言葉より一歩先の見本を、押し付けがましくなく自然に示してあげましょう。

公園で子どもと目線を合わせて笑いながら会話する両親

絵本の読み聞かせで語彙を増やす

絵本の読み聞かせは、日常会話では出てこない言葉に触れる貴重な機会です。
同じ絵本を繰り返し読むことで、子どもは言葉のリズムやパターンを覚え、それを自分の発話に応用するようになります。
読み聞かせの際は、絵を指さしながら「これは何?」「わんわん、何してる?」と問いかけることで、一方通行の読み聞かせが双方向の会話に変わります。

生活習慣の中で言葉のシャワーを浴びせる

専門家の見解として、家族との会話が少なくなることや、長時間のインターネット利用も言葉の発達に影響を与えるため、意識的に会話の機会を増やすことが大切です。
朝の身支度や食事、お風呂といった生活のルーティンの中で「靴下、はこうね」「お手手、洗おうね」と実況中継のように話しかけることも、語彙を自然に増やす有効な手段です。

また専門家によると、朝、起きてトイレに行く→歯を磨く→着替えをするなど、1日の流れをルーティンにすると“手を洗う”“タオルでふく”など身のまわりに関する言葉に、繰り返し触れることができ覚えやすいです。
という指摘もあり、生活そのものが言葉の教材になることがわかります。


三語文を育てる遊びのアイデア

楽しみながら言葉を伸ばすには、遊びの中に自然な会話のきっかけを組み込むことがポイントです。

ごっこ遊び・お世話遊びを取り入れる

お人形やぬいぐるみを使ったお世話遊びは、三語文を引き出しやすい遊びのひとつです。「ミルクあげるね」「ねんねしようね」といった日常の言葉を、大人が実演しながら遊ぶことで、子どもも自然にセリフを真似するようになります。
ままごとやお店屋さんごっこも同様に、役割に応じた言葉のやり取りが生まれやすい遊びです。

積み木やブロックで形容詞・動詞を増やす

積み木遊びでは「高く積んだね」「長くつなげたね」など、動詞や形容詞を自然に使う場面が多く生まれます。
名詞だけでなく、動きや様子を表す言葉に触れることは、三語文を作るうえで欠かせない要素です。
パズル遊びでも「大きい三角」「赤い丸」のように、色や形の名前を会話に織り交ぜやすくなります。

体を使った遊びで発語のベースを育てる

言葉の発達は、口や舌の筋肉の発達とも深く関わっています。
専門家の解説によると、高い高いや追いかけっこなど体を大きく動かす遊びがおすすめです。
体を動かしながら声を出して笑うことで口の筋肉が発達し、人との関わりも増え、発語へと繋がっていきます。
言葉そのものを直接教えるだけでなく、体を使った遊びを通じて発語の土台を育てるという視点も大切にしたいところです。


三語文が出ない・遅いときの考え方

目安の時期を過ぎても三語文が出ないと、不安になる親御さんは少なくありません。
ここでは考え方の整理と、相談の目安について解説します。

個人差が大きいことを理解する

言葉の発達には非常に大きな個人差があることは、多くの専門家が共通して指摘しているポイントです。
言葉の発達は個人差が大きいです。
何歳までに二語文を話さないといけないと言うような決まりはありません。
他の子どもと比べて、心配しすぎないようにしましょう。
という考え方は三語文についても同様に当てはまります。

また、2歳児は語彙数も急激に増え、200〜300語ほど使えることが一般的です。
2歳の誕生日を迎えた時点では200語程度でも、わずか半年で500語にまで増えるケースもあります。
ただし、個人差も大きいため、50〜100語程度であっても過度に心配する必要はないでしょう。
また、一般的に第二子以降の方が、言葉の発達が早い傾向にあります。
という点も、他兄弟と比較して焦らないための参考になるでしょう。

3歳児健診でチェックされる項目

日本では法定健診として3歳児健診が実施されており、言葉の発達もチェック項目のひとつです。
厚生労働省が定める乳幼児健康診査の実施要領では、精神発達の状況、言語障害の有無などが健診内容に含まれています。
3歳児健診の段階では、標準的には二語文以上を話し、簡単な質問に答え、日常の出来事を言葉で表現することが期待されます。
とされており、三語文がまだ完全に定着していなくても、二語文がしっかり出ていれば大きく心配しすぎる必要はないケースが多いといえます。

厚生労働省の乳幼児健康診査に関する詳細は、以下の公式資料で確認できます。

厚生労働省「乳幼児に対する健康診査の実施について」

相談を検討したいサイン

以下のようなサインが複数当てはまる場合は、かかりつけの小児科や自治体の発達相談窓口に一度相談してみることをおすすめします。

  • 名前を呼んでも振り向かない、耳の聞こえが気になる
  • 簡単な指示(「ちょうだい」など)が理解できていない様子がある
  • 人やおもちゃへの関心が極端に薄い
  • 2歳を過ぎても単語がほとんど出ていない
  • 指さしがほとんど見られず、要求を伝える手段が乏しい

これらの項目について、言語聴覚士の視点からも言葉の発達が遅い、3歳でお喋りしないというときに、チェックしたい項目として、耳のきこえ、ことばの理解、周囲の人への関心、身の回りの物やおもちゃへの関心などが挙げられています。
気になる場合は自己判断せず、専門機関に相談することで適切なサポートにつながります。


親子の会話をもっと楽しむためのヒント

三語文を「教え込む」のではなく、日々の会話そのものを楽しむ姿勢が、結果的に子どもの言葉の発達を後押しします。

気持ちを代弁して共感する

言語聴覚士の解説によると、「そっか〜そうだったんだね」「それ、うれしかったんだね!」のように、大人が子どもの気持ちを代弁してあげることを“共感的な関わり”といいます。
自分の気持ちをわかってもらえた経験は、「自分も伝えたい!」という意欲を育てます。
言葉の技術的な指導以上に、この「伝えたい」という気持ちを育てることが、三語文への自然なステップアップにつながります。

非言語コミュニケーションも大切にする

言葉数が少ない時期でも、子どもは様々な方法で気持ちを伝えようとしています。
専門家によると、話しことばがあまり多くない、あるいは少ない子どもでも、視線、表情、からだの動き、物や絵などを使って、たくさん思いを伝えています。
こうした非言語的なやり取りを大人が丁寧に受け止めることで、子どもの「伝えたい気持ち」は育っていき、さらに話しことばの育ちにつながっていきます。

完璧な言葉より会話のキャッチボールを重視する

三語文が出るかどうかよりも大切なのは、親子の会話のキャッチボールが楽しく続いているかどうかです。
間違った言い方を厳しく訂正するよりも、正しい言い方をさりげなく返してあげる方が、子どものやる気を損なわずに言葉を伸ばすことができます。「わんわん、いた」に対して「そうだね、わんわんいたね!可愛かったね」と返すイメージです。


まとめ

三語文は、一般的には2歳前後で二語文を話し始め、3歳前後になると三語文を話すようになるとされていますが、早い子では2歳台から見られるケースもあり、その時期には大きな個人差があります。
大切なのは他の子との比較で焦ることではなく、日々の生活や遊びの中で子どもの「伝えたい」という気持ちに寄り添い続けることです。

絵本の読み聞かせ、ごっこ遊び、生活の中での実況中継的な声かけなど、特別な道具や訓練がなくても家庭でできることはたくさんあります。
もし言葉の発達について気になる点があれば、一人で抱え込まず、3歳児健診や自治体の発達相談窓口、言語聴覚士などの専門家に気軽に相談してみてください。
子どもの言葉は、親子の温かい会話の積み重ねの中で、少しずつ、確実に育っていきます。

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