赤ちゃんが生まれると、毎日何度も手に取るのがおむつです。ドラッグストアの棚には、パンパース・メリーズ・ムーニーの3大ブランドがずらりと並び、「結局どれが我が家に合うの?」と立ち止まった方も多いはずです。おむつ選びで大切なのは、人気ランキングの順位ではなく、赤ちゃんの月齢・体型・肌の様子・ご家庭の予算に合っているかどうかです。
この記事では、各メーカーが公表している情報や価格比較サイトの数字をもとに、3ブランドの違いを整理しました。さらに、0〜3歳の3年間でおむつ代がどれくらい変わるかの独自試算と、無駄買いを防ぐお試しチェックシートも用意しています。読み終わるころには、おむつ選びがぐっと楽になり、おむつ替えの時間も少し楽しみになるはずです。
なお、ここで紹介する内容は製品の特徴を整理したもので、医療上の助言ではありません。赤ちゃんの肌の状態が気になるときは、小児科や皮膚科にご相談ください。
3ブランドの違いをまず一覧で比較
パンパース・メリーズ・ムーニー早見表
最初に、3ブランドの持ち味を一覧にします。
ここでは、公式情報で確認できた主な特徴を中心にまとめています。
| 項目 | パンパース | メリーズ | ムーニー |
|---|---|---|---|
| メーカー | P&G | 花王 | ユニ・チャーム |
| 主なライン | はじめての肌へのいちばん、さらさらケア | ファーストプレミアム、さらさらエアスルー | マシュマロ肌ごこち モレ安心、低刺激であんしん |
| 持ち味 | ふかふかの肌ざわり、ゆるうんちの吸収 | やわらかな2層構造の素材、フィット感 | ゆるうんち対策、無添加の弱酸性シート |
| 向きやすい家庭 | 肌ざわりと吸収力を重視したい | やわらかさとフィットを重視したい | 背中漏れ・ゆるうんちが気になる |
迷ったときの選び方の目安
3ブランドとも、新生児から使えるテープタイプと、動き出してから便利なパンツタイプを展開しています。
極端に「このメーカーだけが優れている」という結論にはなりません。
選ぶときは、次の3つの順番で考えると迷いにくくなります。
- 赤ちゃんの肌に触れる素材の好み(やわらかさ、通気性)
- 漏れやすい場面への対策(ゆるうんち、背中、足まわり)
- 1枚あたりの価格と買いやすさ
赤ちゃんの体型や動き方は一人ひとり違うため、最終的には小さなパックで試して決めるのがいちばん確実です。
試し方は後半で詳しく紹介します。

パンパースの特徴と向いている家庭
はじめての肌へのいちばんの特徴
パンパースの上位ラインが「はじめての肌へのいちばん」です。
販売店の商品説明によると、穴あきメッシュシートがゆるうんちを素早く吸収し、ワセリン配合シートが肌とおむつの摩擦を防ぎ、コットンのようなふかふか素材で着け心地を高めるという3つの工夫が紹介されています。
実際の使用者の声でも、吸収量とウエスト部分の伸縮が良く、うんち漏れが少ないと感じるという意見がある一方で、価格はやや高めという声も見られます。
肌ざわりと吸収力を優先したい新生児期に向いたラインといえます。
さらさらケアとの違い
同じパンパースでも、「さらさらケア」はふだん使いしやすい価格帯のラインです。
ある育児ブログの比較では、さらさらケアは紙っぽくさらっとした質感で厚みを感じ、肌いちはメッシュ状でなめらかでスリムと紹介されています。
薄いおむつは、お出かけの荷物がかさばりにくい点でも助かります。
価格比較サイトの調べでは、テープタイプの最安値はさらさらケアが1枚あたり約23円台、肌へのいちばんが約30円台と、ラインによって差があります。
気になる点と向いているケース
パンパースの上位ラインは単価が高めなので、「新生児から数か月だけ上位ライン、その後はふだん使いのライン」という使い分けも現実的です。
肌ざわりを重視する、ゆるいうんちが多い時期を快適に過ごしたいというご家庭に向いています。
メリーズの特徴と向いている家庭
ファーストプレミアムのこだわり
メリーズの上位ラインが「ファーストプレミアム」です。
花王は2020年10月24日にテープタイプを新発売しました。
表面シートに天然植物成分のアルガンオイルを配合し、やわらかさを訴求するのが特徴です。
外側には、極細繊維のなめらかな層と、太い繊維のふんわりした層を重ねた2層構造のシートが使われています。
手で触れたときのやわらかさは、毎日おむつを替える親にとってもうれしいポイントです。
改良を重ねるフィット機能
このラインは何度か改良されています。
2023年10月2日の改良では、国内唯一とされるベビー用紙おむつの表面シート上の抗菌加工が加わりました。
また、2025年春のリニューアルでは、背中のギャザーの伸縮性が上がり、足まわりのギャザーも整えやすくなりました。
背中のギャザーの改良は、SサイズとMサイズが対象です。
パンツタイプには、おむつを丸めたあとにまとまりやすい「伸びてピタッと!まとまるテープ」も付いています。
後始末の手間を減らしたい方には見逃せない工夫です。
気になる点と向いているケース
メリーズはサイズ展開ごとに改良点が異なるため、購入前にパッケージの「何が新しくなったか」をチェックするのがおすすめです。
通販のまとめ買い価格を集めた単価表では、新生児小さめサイズのテープでメリーズのファーストプレミアムが最安クラスに入っていました。
その単価は1枚あたり約14円です。
ただし価格は日々変わるため、購入時の確認が欠かせません。
ムーニーの特徴と向いている家庭
マシュマロ肌ごこち モレ安心の強み
ムーニーの特徴は、ゆるいうんちによる漏れへの対策です。
ユニ・チャームの説明では、新生児期(0〜3か月)はサラサラ便ですが、Sサイズ期(3〜6か月)にはゆるゆる便になって漏れが増え、その多くは背中から起こるとされています。
この背中漏れを防ぐ工夫が「ゆるうんちストッパー」です。
公式通販の商品ページには、最大12時間吸収で、おしっこをするとラインが青緑色に変わる交換時期のお知らせサインがあると記載されています。
低刺激であんしんの新しい工夫
ムーニーでは、肌を重視した新しいラインも登場しました。
日本経済新聞によると、ユニ・チャームは、肌に残りやすい便や水分を吸収する2層構造の「ゆるうんち水分吸収シート」を採用した新商品を2025年10月上旬に発売しました。
生後半年ほどまでの赤ちゃんの、ゆるいうんちによる肌トラブルへの対応が狙いです。
公式サイトでは、石油由来油剤・香料・ラテックス・合成着色料の4つの成分が無添加の表面シートが特徴として紹介されています。
同じくアレルギーテスト済みですが、すべての子にアレルギーが起こらないとは限りません。
無添加や低刺激の表示は「誰にでも肌トラブルが起きない」という意味ではありませんので、使い始めは肌の様子を見ながら使いましょう。
ムーニーマン パンツタイプの魅力
パンツタイプの「ムーニーマン エアフィット」は、サイズ展開が細かい点が特徴です。
Sサイズからスーパービッグまで7種類のサイズがあり、Sサイズや、はいはい期のMサイズにはゆるうんちポケット、動きが活発になる時期のサイズには内ももにフィットするガードを備えています。
成長に合わせて仕様が変わるので、動き盛りの時期の漏れ対策を重視する方に向いています。
テープとパンツの切り替え目安
月齢別のタイプ早見表
各社の説明や一般的な育児の流れをもとに、切り替えの目安をまとめました。
あくまで目安なので、赤ちゃんの体つきや動き方に合わせて調整してください。
| 時期の目安 | おすすめのタイプ | 考え方 |
|---|---|---|
| 新生児期(0〜3か月ごろ) | テープ | 寝ている時間が長く、小さめサイズも選べる |
| 3〜5か月ごろ | テープ | ゆるいうんちが増え、背中漏れ対策のあるものが安心 |
| 寝返り〜はいはい期 | テープまたはパンツ | 動きが増えたらパンツも検討 |
| つかまり立ち〜1歳半 | パンツ | 立ったまま替えられて楽 |
| 2〜3歳 | パンツ、トレーニング用、夜用 | トイレの練習の進み具合で使い分け |
サイズ選びで失敗しないコツ
サイズは体重を基準に選びます。
例えばムーニーのテープは、新生児(誕生〜3,000g、誕生〜5,000g)、S(4〜8kg)、M(6〜11kg)、L(9〜14kg)という区分です。
パンパースのSも4〜8kgで、各社おおむね近い範囲になっています。
体重の範囲が重なる時期は、ウエストや太ももに跡がつくほどきつくなっていないか、おしっこで膨らんだときに腰からずり下がらないかを見て判断すると失敗しにくくなります。
2サイズにまたがる時期は、大きいサイズを買い込まず、小さいパックで合うかどうかを確かめてください。
夜のおむつ替えを減らしたい時期には、夜用のおむつもあります。
たとえばムーニーには、超強力吸収をうたう夜用の「オヤスミマン」があります。
日中用と使い分けると、夜の安心感が変わります。
1枚あたり価格とコスパの考え方
価格の目安と変動のしかた
おむつの価格は、サイズ・タイプ・購入先・まとめ買いかどうかで大きく変わります。
価格比較の記事でも、主要ブランドで1枚あたり10円以上の差が出ることがあり、年間で2〜3万円以上変わる場合もあると指摘されています。
ムーニーの新商品の店頭参考価格は、S(54枚入り)とM(46枚入り)が各1,850円前後と報じられました。
1枚あたりに直すと、Sは約34円、Mは約40円です。
これはドラッグストアでの単発購入を想定した数字で、通販のまとめ買いではもっと下がる場合があります。
3年間の費用を独自に試算
ここからは、この記事独自の試算です。
次の条件で、0〜3歳に使うおむつの枚数を見積もりました。
- 0〜3か月:1日10枚×90日=900枚
- 4〜12か月:1日8枚×270日=2,160枚
- 1〜2歳:1日6枚×365日=2,190枚
- 2〜3歳:1日5枚×365日=1,825枚
合計は約7,000枚です。
使用枚数は個人差が大きいため、あくまでイメージとして見てください。
この枚数で1枚あたりの価格差を掛けると、次のようになります。
| 1枚あたりの差 | 3年間の差額の目安 |
|---|---|
| 5円 | 約35,000円 |
| 10円 | 約70,000円 |
| 15円 | 約105,000円 |
たとえば新生児期の0〜3か月(約900枚)だけ、1枚あたり15円高い上位ラインを使っても、差額は約13,500円です。
肌がデリケートな時期だけ上位ライン、その後はふだん使いのラインに切り替えるという方法なら、安心感と家計のバランスが取りやすくなります。
お得に買うコツと注意点
まとめ買いは単価が下がりやすい一方で、サイズアウトのリスクがあります。
価格比較サイトの単価表では、通販のケース買いで新生児サイズのパンパース・さらさらケアが1枚あたり約11円まで下がる例が出ていました。
ただし、これは条件がそろった最安の例です。
赤ちゃんの体重は短期間で大きく増えるため、新生児〜Sサイズ期の大量まとめ買いは避け、1〜2パックずつ買い足すのが安全です。

失敗しないお試し方法とチェック表
3ブランドを比べる進め方
おむつ選びの一番の近道は、実際に使って比べることです。
次の手順をおすすめします。
- 各ブランドの小さなパックを1つずつ用意する
- 同じ日ではなく、数日ずつ順番に使う(日による食事や体調の差を減らすため)
- 使った感想を、後述のチェック項目でメモする
- 2種類に絞り、さらに数日使って最終決定する
出産準備の段階で大量に買うよりも、新生児用の小さいパックを複数ブランドで少しずつ用意しておくと、産後に慌てずに済みます。
お試しチェック項目
比べるときの観点を表にしました。
メモ帳やスマートフォンに写して、「◎・○・△」で記録しておくと、あとで振り返りやすくなります。
| チェック項目 | 見るポイント |
|---|---|
| 肌ざわり | 手で触れたときのやわらかさ、赤ちゃんの機嫌 |
| 着けやすさ | テープの留めやすさ、パンツの上げ下ろし |
| おしっこ漏れ | 足まわり、腰まわりのにじみ |
| うんち漏れ | 背中や足まわりへの広がり方 |
| 厚み | おしっこ後の膨らみ、服の着せやすさ |
| 交換のしやすさ | お知らせサインの見やすさ、丸めたあとのまとまり |
| 肌の様子 | おむつが当たる部分の赤みの有無 |
漏れたときの見直し方
漏れが続くと、おむつが合っていないと考えがちです。
しかし、実際には着け方で改善することがよくあります。
パンパースの説明書きでは、うんちガードをしっかり立ててあて、サイドの伸縮する部分を適度に伸ばし、テープを左右対称に、肌に直接当たらない位置で留める手順が示されています。
この手順は他社のおむつにも共通して役立ちます。
まず着け方を見直してから、サイズや銘柄を変えるか検討してください。
テープをきつく留めすぎると赤ちゃんが苦しくなる場合があるため、指が1本入る程度のゆとりを目安にしましょう。
肌を守る使い方と親子の楽しい時間
おむつかぶれを予防する基本
おむつが当たる部分は、汗やおしっこ、うんちで蒸れやすい場所です。
次の基本を意識すると、毎日のケアが安定します。
- おしっこやうんちをしたら、早めに替える
- おしりを拭いたあと、水分を軽く乾かしてから新しいおむつをあてる
- きつく締めすぎず、通気性を保つ
- 新しい銘柄は、初日から長時間使わず様子を見る
赤みやただれが数日続く、広がっているといった場合は、自己判断で市販薬を試し続けず、小児科や皮膚科に相談してください。
おむつの銘柄を変えるだけでは改善しない肌トラブルもあるため、早めの受診が安心です。
おむつ替えを楽しい時間にする工夫
1日に何度もあるおむつ替えは、赤ちゃんとふれあう貴重な時間でもあります。
我が家でも試しやすい、ちょっとした工夫を紹介します。
- 替えるたびに、同じ短い歌や声かけを決めておく。「さっぱりしようね」「できたよ」など、毎回同じ言葉にすると、赤ちゃんが「これからおむつ替え」とわかって安心しやすくなります
- 目を合わせて、ゆっくり話しかける。表情を見ながら声をかけるだけで、機嫌がよくなることがあります
- お気に入りのおもちゃや布を、替えるときだけ持たせる
- おむつを外したあとにおなかをやさしくなでたり、足を軽く曲げ伸ばししたりして、ふれあう時間にする
- 替え終わったら、「きれいになったね」と抱っこして終わる
こうした習慣は、嫌がって動き回る時期の気分転換にも役立ちます。おむつ替えを「ふれあいの合図」にすると、パパやママだけでなく祖父母や預け先の方とも、同じ流れで気持ちよく替えやすくなります。

夜間と外出で見直したいおむつの使い分け
夜のおむつは「長く持つ」ことを優先
夜は替える回数を減らしたい分、吸収量やフィット感がより大切になります。
日中に使っているおむつで朝まで漏れずに過ごせるなら、無理に変える必要はありません。
夜だけ漏れが続く場合は、次の順で見直してみてください。
- サイズが小さくなっていないか確認する
- 寝る前の着け方を見直す(うんちガードを立てる、テープを左右対称に留める)
- それでも続くときは、夜用や吸収量の多いラインを試す
外出時の持ち物と買い置きの考え方
外出用のポーチには、おむつ、おしりふき、ビニール袋、着替えを入れておきます。
目安は、出かける時間の分の枚数に、予備を2〜3枚足した数です。
お出かけ先で別のブランドを買い足すと、フィット感が変わって漏れやすくなることがあります。
急な買い足しで合わないおむつを使うことがないよう、いつものブランドを少し多めにバッグへ入れておくと安心です。
まとめ
おむつ選びで大切なのは、有名なブランドを選ぶことではなく、赤ちゃんの肌と家庭の暮らしに合うものを見つけることです。
この記事の要点を振り返ります。
- パンパース、メリーズ、ムーニーは、それぞれ得意な点が違うため、重視したいことを先に決める
- テープとパンツは、寝返りやおすわりなど、赤ちゃんの動きに合わせて切り替える
- 価格は1枚あたりで比べ、肌がデリケートな時期だけ上位ラインを使う方法もある
- 小さいパックで順番に試し、チェック表に記録して2種類に絞る
- 漏れたときは、銘柄を変える前に着け方とサイズを見直す
- 肌の赤みが続くときは、早めに小児科や皮膚科へ相談する
最初から完璧な一枚を選ぶ必要はありません。
赤ちゃんは日々成長するので、合うおむつも変わっていきます。
まずは小さなパックから試し、気づいたことをメモに残してみてください。
毎日のおむつ替えが少しでも楽になり、親子で笑顔になれる時間が増えるよう願っています。