離乳食初期の進め方完全ガイド | スタート時期とコツ

離乳食初期の進め方完全ガイド | スタート時期とコツ
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赤ちゃんが生後5ヶ月を迎える頃、多くのご家庭で気になり始めるのが「離乳食、いつから始めよう?」という疑問ではないでしょうか。母乳やミルクだけだった赤ちゃんが、初めて「食べる」体験をする離乳食初期は、親子にとってかけがえのない大切な時間です。とはいえ、何を、いつ、どれくらい、どうやって与えればいいのか・・・初めての育児では戸惑うことも多いはずです。

この記事では、厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」をベースに、最新の知見と先輩パパママのリアルな声を交えながら、離乳食初期の進め方を徹底的に解説します。読み終わる頃には、不安が「楽しみ」に変わっているはずです。肩の力を抜いて、赤ちゃんとの新しい食の冒険を一緒に始めましょう。

ベビーチェアに座った生後5ヶ月の赤ちゃんが母親からスプーンで10倍がゆを口に運ばれ、興味深そうに口を開けている明るいキッチンの様子

目次

離乳食初期はいつから始める?開始の目安

離乳食を始めるタイミングは、赤ちゃんの成長において大きな節目です。
早すぎても遅すぎても望ましくないため、月齢と発達のサインの両方を確認することが大切です。

月齢の目安は生後5〜6ヶ月頃

厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」では、離乳食の開始時期は生後5〜6ヶ月頃が適当とされています。
WHO(世界保健機関)も、生後6ヶ月頃から母乳に加えて補完食(離乳食)を開始することを推奨しています。

厚生労働省の調査結果(平成27年)によると、実際に生後5ヶ月で離乳食を開始した人の割合は40.7%、生後6ヶ月で離乳食を開始した人の割合は44.9%でした。
また月齢を目安にして離乳食を開始した人の割合は84.3%となっています。
つまり、ほとんどの赤ちゃんがこの時期にスタートを切っているということです。

生後5ヶ月未満で離乳食を始めるのは避けましょう。
消化器官がまだ十分に発達しておらず、胃腸に負担がかかってしまう可能性があります。

見逃さないで!開始の5つのサイン

月齢以上に重要なのが、赤ちゃん自身が発する「食べる準備ができたよ」のサインです。
首のすわりがしっかりして寝返りができる、5秒以上座っていられる、スプーンなどを口に入れても舌で押し出すことが少なくなる、食べ物に興味を示すといったサインが見られたら、離乳食を開始していきます。

  • 首がしっかりすわっている
  • 支えがあれば5秒以上座っていられる
  • 大人が食事をしている様子をじっと見つめる、口をもぐもぐ動かす
  • よだれの量が増えてきた
  • スプーンを口に入れても舌で押し返さない(哺乳反射の減弱)

赤ちゃんには哺乳反射があるため、生後すぐから母乳やミルクを飲むことができます。
哺乳反射は生後5〜7か月で消失していきますが、スプーンを口に入れても舌で押し出す場合は、哺乳反射が残っていると考えられます。
この反射が残っているうちは、まだ離乳食の準備が整っていない可能性があります。

5ヶ月と6ヶ月、どちらで始めるべき?

「結局、5ヶ月と6ヶ月、どちらが正解なの?」と迷う方は多いです。
結論から言うと、どちらでも問題ありません
大切なのは月齢ではなく、赤ちゃんの発達サインです。

離乳食の開始は生後5ヶ月と6ヶ月でどちらが正しいか?の明確な基準はありません。
ただし母乳育児を行っている場合は、生後6ヶ月頃より鉄分やビタミンDが不足しやすくなるため、理由なく遅らせる必要はないでしょう。


離乳食初期の目的と基本のキ

「栄養補給」より「食べる練習」

離乳食初期で最も大切なのは、栄養を摂ることではなく「食べることに慣れる」こと。
離乳の初期は、食べ物を飲み込むことや、舌触りや味に慣れることが大きな目的です。
この時期は、離乳食から摂れる栄養は多くありません。

つまり、たくさん食べさせる必要はまったくありません。
この時期の栄養源はあくまで母乳やミルクが中心
離乳食は「未来の食事への第一歩」と考え、赤ちゃんが口を閉じてゴックンと飲み込む練習だと捉えましょう。

1日1回・午前中スタートが基本

離乳食初期では1日1回を目安に与えます。
このとき与えるタイミングは午前中に1回とします。
そして、離乳食以外にはミルクや母乳を赤ちゃんが欲しがるままに与えます。

午前中をおすすめする理由は、万が一アレルギー症状などが出た場合にすぐ小児科を受診できるからです。
新しい食材を試す日は、特にこの時間帯を意識しましょう。

はじめの一口はスプーン1さじから

初日は10倍がゆを小さじ1杯から始めます。
2日目以降は毎日1杯ずつ増やして小さじ3〜4程度まで進めます。「もっと食べたそう」に見えても、最初の1〜2週間は赤ちゃんの胃腸を慣らす期間と割り切って、ゆっくりペースで進めるのが鉄則です。


1ヶ月間の進め方スケジュール

1週目:10倍がゆに慣れる

初日は10倍がゆを小さじ1杯。
2日目は小さじ2杯、3日目は小さじ3杯・・・と少しずつ増やしていきます。
1週目は「お米の味と舌触りに慣れる」ことだけが目標です。

10倍がゆとは、お米1に対して水10の割合で炊いたおかゆを、なめらかなペースト状になるまですりつぶしたもの。
最初はサラサラのポタージュくらいの濃度を目指しましょう。

2週目:野菜デビュー

10倍がゆを小さじ3〜4まで食べられるようになったら、野菜を追加します。
にんじん、かぼちゃ、ほうれん草の葉先、大根、かぶ、玉ねぎなど、アクが少なく甘みのある野菜がおすすめです。

野菜も同じく小さじ1から。
茹でてなめらかにすりつぶし、湯冷ましでとろとろにのばして与えます。

製氷皿に小分けされた色とりどりの野菜ペースト(にんじん、かぼちゃ、ほうれん草、じゃがいも)が冷凍庫に並んでいる作り置きストックの様子

3〜4週目:たんぱく質にチャレンジ

おかゆと野菜に慣れてきたら、いよいよたんぱく質に挑戦です。
最初は消化のよい豆腐や、白身魚(タイ、ヒラメ、カレイなど)から始めましょう。

離乳食開始から1ヶ月で、つぶしがゆは小さじ6杯、すりつぶした野菜は小さじ3杯、つぶした豆腐やたんぱく質は小さじ2杯の食事量にするのが目安です。

離乳食を開始して1か月をすぎた頃から1日2回食に進めます。
新しい食品は午前中に、慣れた食品は午後にあげましょう。
2回食は、1回食の1/3量から始め、徐々に増やします。


食べさせていい食材・避けるべき食材

初期に食べられる食材リスト

離乳食初期に与えられる食材は、消化がよく、アレルギーリスクの低いものが中心です。

カテゴリおすすめ食材
炭水化物10倍がゆ、じゃがいも、さつまいも、うどん(6ヶ月頃〜)
ビタミン・ミネラルにんじん、かぼちゃ、ほうれん草、大根、かぶ、玉ねぎ、トマト、ブロッコリー
たんぱく質豆腐、白身魚(タイ・ヒラメ・カレイ)、しらす、卵黄(少量から)
果物りんご、バナナ、いちご(加熱推奨)

食材は米のおかゆから始め、慣れてきたら野菜、くだもの、豆腐、白身魚、卵黄、と徐々に種類を増やします。
なめらかにすりつぶし、離乳食用のスプーン1さじから始めます。
初めての食材は1種類ずつ、1日1さじから始めましょう。

絶対に避けたい食材

はちみつは1歳未満には絶対に与えないでください。
乳児ボツリヌス症の原因となり、命に関わる危険があります。

離乳食初期は出汁や食材そのものを与える時期なので調味料は基本的に使わなくても良いです。
特にはちみつや黒糖などは1歳未満の赤ちゃんには決して与えないでください。
1歳未満の赤ちゃんは腸内環境が整っおらず乳児ボツリヌス症の原因になるためです。
はちみつや黒糖以外に、コーンシロップ、井戸の水なども控えましょう。

そのほか、初期に避けるべきものとしては、生もの、刺激の強い香辛料、塩分・糖分の多い加工食品、そば、生卵、ナッツ類、はまぐりなどの貝類が挙げられます。

果汁は与えなくてOK

かつては「離乳食前に果汁で慣らす」と言われていましたが、現在の指導は変わっています。
以前は離乳食開始前に果汁を与える事例もありましたが、果汁によって満腹感が出てしまい、かえって離乳食を食べる妨げになること、離乳食開始前に果汁を与えることで乳児期以降の果汁の過剰摂取の一因となることなどの懸念点があげられています。
そのため、近年は離乳食開始前に果汁を与える必要はないと言われています。


食べさせ方のコツとポーズ

正しい姿勢が成功の鍵

離乳食をスムーズに進めるためには、赤ちゃんの姿勢がとても重要です。
ベビーチェアに座らせるか、保護者の方の膝の上に抱っこして、背中をしっかり支え、少し前傾姿勢になるようにすることです。
体が斜めに傾いたり、のけぞったりしないよう注意してください。

のけぞった姿勢では誤嚥のリスクが高まります。
必ず体が安定する角度で、足の裏が床や台にしっかりつくか、サポートされている状態にしましょう。

スプーンの正しい使い方

スプーンを下唇にそっと当てて、赤ちゃんが自然に口を開けるのを待ちます。
無理に口の奥まで押し込まないことがポイントです。

赤ちゃんの下唇をスプーンで軽くつつくと、上唇で離乳食を口の中に入れてくれます。
離乳食が入った状態で赤ちゃんが口を閉じたら、スプーンを平行に引き抜いてあげましょう。
食べ物を舌で押し戻してきた場合は、スプーンですくって戻してあげれば大丈夫です。

食べてくれない時の対処法

初めての味に戸惑い、口を開けてくれない赤ちゃんも珍しくありません。
まずはママやパパが離乳食を食べるまね、そしておいしいと感じる表情をしてみて、「今から口に入れるものはおいしいんだよ」と赤ちゃんに見せてみてはいかがでしょう。
そうすることにより赤ちゃんも刺激されて「食べてみたい」と思い、口を開けるようになるかもしれません。

赤ちゃんは大人の表情をよく見ています。
親子で「おいしいね〜」と笑顔を共有する時間こそが、最高の食育になります。


準備しておきたい便利グッズ

調理に必須のアイテム

離乳食初期は食材をなめらかにすりつぶす作業が中心。
以下のアイテムがあると圧倒的に楽になります。

  • こし網(食材を裏ごしする)
  • すり鉢・すりこぎ
  • 離乳食用の小さな鍋・小さなフライパン
  • ブレンダー(時短に最強)
  • 製氷皿・冷凍ストック容器
  • 離乳食用スプーン(赤ちゃんの口に合うシリコン製がおすすめ)

こし網は食材をなめらかにつぶすときに使います。
主に離乳食の初期によく使います。

冷凍ストックで時短する

毎食毎食、少量を作るのは現実的ではありません。
10倍がゆは少し多めに作って製氷皿などで小分けにして冷凍ストックしておくと手間が省けます。
ストックは1週間ほどで使い切りましょう。

野菜のペーストも同じく製氷皿で1キューブずつ冷凍しておけば、必要な分だけレンジで解凍するだけ。
作り置きこそ離乳食を続ける最大のコツです。

市販のベビーフードも積極活用

「全部手作りしなきゃ」と思い詰めないでください。
市販のベビーフードは栄養バランスが整っており、外出時や疲れた日の強い味方です。
月齢表示に従って選べば安心して活用できます。

ダイニングテーブルでお父さんと赤ちゃんが向き合い、お父さんがスプーンに手を添えながら離乳食を食べさせている温かい家族の風景

アレルギー対策と注意点

新しい食材は1日1種類・小さじ1から

食物アレルギーを早期に発見・対応するため、新しい食材を導入するときには鉄則があります。

  • 初めての食材は1日1種類まで
  • 必ず加熱したものを使用
  • 小さじ1から始める
  • 必ず午前中(できれば平日午前)に与える
  • 食後30分〜2時間は赤ちゃんの様子を観察

じんましん、嘔吐、下痢、咳、ぐったりするなどの症状が出たら、すぐに小児科を受診してください。
重篤な場合は救急車の要請をためらわないでください。

卵黄は固ゆでで耳かき1さじから

卵はアレルギーの心配が大きい食材ですが、近年の研究では「適切な時期に少量から始めることで、むしろアレルギー予防につながる可能性がある」とされています。

離乳食初期の後半(生後6ヶ月頃〜)から、固ゆで卵の卵黄を耳かき1さじ程度から開始するのが一般的です。
卵白は卵黄に慣れてから、中期以降に進めます。

家族にアレルギーがある場合

両親やきょうだいに食物アレルギーがある場合は、自己判断で食材を制限せず、必ずかかりつけの小児科医に相談してから進めましょう。
過度な食材制限はかえって発症リスクを高める可能性があるため、専門家の指導が大切です。


よくある悩みQ&A

食べた後にうんちが緩くなった

機嫌がよく食欲があるなら問題なし。
離乳食を始めると腸内細菌のバランスが変わり、便の状態が変わります。
この頃は消化器官が未熟なので、下痢を起こすこともあります。
下痢が続いたり、機嫌が悪く食欲がないようなら病院を受診しましょう。

口から出してしまう

赤ちゃんの口の中は狭く、食べ方も上手ではありません。
そのため、口から出てしまうことが多々あります。
口に入れようとしても舌で押し出すことが多ければ、離乳食の開始にはまだ早いことが考えられるため、時期をあらためましょう。
押し出すのではなくはみ出てしまう場合は、はみ出た部分をお口の中に戻してあげれば問題ありません。
食べ方が上手になるとともに、はみ出さなくなっていきます。

いつもの時間に食べさせられない

なるべくいつもと同じ時間帯にあげたほうが安心感につながりますが、たまに時間帯がずれても大丈夫です。
気にせず、お子さんの機嫌がよい時間帯に離乳食をあげてください。

おかゆを嫌がる

おかゆを食べないから離乳食の段階を進められないというわけではありません。
つぶしがゆにこだわらず、粒が残りにくいかぼちゃやじゃがいもポタージュなどの野菜やいも類で試してみましょう。

のり状になりがちな10倍がゆは、水分を足して薄めることで飲み込みやすくなることもあります。


先輩ママパパの声に学ぶ

みんな悩みながら進めている

離乳食に悩むのはあなただけではありません。
厚生労働省の『乳幼児栄養調査』(平成27年度)では「離乳食についてなにかしらの困りごとがある」と回答した人は約7割という結果が報告されています。
悩みについては「離乳食を作るのが大変」「(赤ちゃんの)もぐもぐ、かみかみが少ない」「食べる量が少ない」「食べるものの種類が偏っている」という意見が出ています。

つまり、10人に7人の親が何らかの悩みを抱えているということ。「うちの子だけ食べない」「私の作り方が下手なのかも」と落ち込む必要はまったくありません。

頼れる相談先を確保しよう

各自治体の保健センターでは、無料の離乳食教室や個別相談を開催しています。
管理栄養士や保健師に直接相談できる貴重な機会です。
3〜4ヶ月健診や6〜7ヶ月健診のタイミングで、気になることをまとめて聞くのもおすすめです。

「楽しく」が最大の食育

離乳食は、栄養を摂るためだけの行為ではありません。「食べるって楽しい!」という感覚を赤ちゃんに伝える、人生最初の食育の場です。

レシピ通りに作れなくても、思った量を食べてくれなくても大丈夫。
パパやママが笑顔でいることが、赤ちゃんにとって何よりのごちそうです。
完璧を目指さず、「今日もゴックンできたね!」と一緒に喜ぶ毎日を積み重ねていきましょう。


まとめ:焦らず楽しく赤ちゃんのペースで

離乳食初期の進め方を改めて整理しましょう。

  • 開始時期は生後5〜6ヶ月頃、月齢よりも発達のサインを重視する
  • 初日は10倍がゆを小さじ1から、午前中に与える
  • 1週目はおかゆ、2週目から野菜、3〜4週目からたんぱく質と段階的に進める
  • 新しい食材は1日1種類・1さじから、必ず加熱して与える
  • はちみつは1歳まで絶対NG、塩分・糖分も基本不要
  • 初期の目的は栄養補給ではなく「食べる練習」
  • 食べない・出してしまうのは赤ちゃんの個性、焦らず見守る

離乳食は、赤ちゃんが「食」という新しい世界の扉を開く瞬間です。
毎日の小さな「初めて」を、ぜひスマホやノートに記録してみてください。
後から見返すと、それは何ものにも代えがたい宝物になります。

レシピ本通りにいかなくても、SNSで見る他の子と比べてしまっても、大丈夫。
あなたの赤ちゃんはあなたの赤ちゃんのペースで、確実に成長しています。
今日のゴックン1さじが、未来の食卓を彩る大きな一歩。
肩の力を抜いて、親子で楽しい食の冒険をスタートしてくださいね。

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