「ごっくん期」を卒業し、いよいよ「もぐもぐ期」へ。離乳食中期にステップアップする時期は、赤ちゃんの成長を実感できる嬉しい瞬間ですが、同時に「量はどれくらい?」「2回食はいつから始める?」「固さの目安は?」と、新しい疑問もどんどん湧いてきますよね。
この記事では、厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」をはじめとする信頼できる情報をもとに、離乳食中期の食材別の目安量・1日のスケジュール例・2回食デビューのサインまで、知りたい情報をまるっと一記事にまとめました。読み終わるころには、明日からの離乳食タイムがもっと楽しみになるはずです。肩の力を抜いて、赤ちゃんのペースで進めていきましょう。
離乳食中期はいつから?基本の3つの目安
離乳食中期は「モグモグ期」とも呼ばれ、赤ちゃんが舌と上あごを使って食べ物をつぶす練習をする大切な時期です。
月齢だけで判断するのではなく、赤ちゃん自身が出す「ステップアップのサイン」を見逃さないことがポイントになります。
月齢の目安は生後7〜8ヶ月ごろ
月齢は7〜8ヶ月が目安といわれていますが、個人差があるため赤ちゃんの成長に合わせて進めていきましょう。
離乳食を開始して2ヶ月ほど経過し、食べ物を飲み込むことに慣れてきたら離乳食中期と考えてOKです。
早産だったり、離乳食スタートがゆっくりだったお子さんは、暦上の月齢よりも少し遅れて中期に入ることもあります。
赤ちゃんから出る「中期OKサイン」
次のような様子が見られたら、中期へステップアップする準備ができたサインです。
- スプーンを口に入れると、上唇と下唇を閉じてごっくんと飲み込める
- 1回の離乳食で10さじくらい食べられる
- なめらかにすりつぶした離乳食を嫌がらず食べられる
- 授乳のリズムが整い、機嫌よく離乳食を待てる
初期の離乳食をうまく飲み込めない様子なら、中期へ進むのはまだ早いサインです。
焦らず1回食を続けて様子を見ましょう。
中期に進む前の「2回食デビュー」の流れ
2回食のスタート時期に個人差はありますが、だいたい生後7ヶ月ごろから始められます。
1回食に慣れてきたら、まずは2回目を少なめからスタートして、徐々にリズムを作っていきます。
2回食のはじめのころは、量を食べさせるというよりも、食事の回数を分け、いろいろな味と食感に触れることが目的です。

離乳食中期の1回あたりの目安量【完全版】
厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」を参考にした、離乳食中期の1回あたりの目安量です。
「Ⅰ:穀類」「Ⅱ:野菜・果物」「Ⅲ:たんぱく質源(魚・肉・豆腐・卵・乳製品のいずれか1品)」を組み合わせるのが基本です。
穀類・野菜・たんぱく質の目安量
| 分類 | 食材 | 1回あたりの目安量 |
|---|---|---|
| Ⅰ 穀類 | 全がゆ | 50〜80g |
| Ⅱ 野菜・果物 | 各種野菜・果物 | 20〜30g |
| Ⅲ たんぱく質 (いずれか1品) |
魚 | 10〜15g |
| 肉 | 10〜15g | |
| 豆腐 | 30〜40g | |
| 卵 | 卵黄1個〜全卵1/3個 | |
| 乳製品 | 50〜70g |
これは赤ちゃんの食欲や進み具合、成長、食への興味などの状況に合わせて、量を調節していくことが重要な目安です。
数字に縛られすぎず、赤ちゃんの「もういらない」「もっと食べたい」のサインを尊重しましょう。
2回食スタート時の量の増やし方
2回食を始めたばかりのころは、いきなり1回目と同じ量を食べさせる必要はありません。
2回食を始めるときは、まずは「今までの1回分+その1/3」程度の量から、数日かけて増やしていきます。
胃腸への負担を減らしつつ、食事のリズムをつかむことが優先です。
授乳量との関係はどうなる?
中期はまだ栄養の主役は母乳・ミルクです。
離乳食が占める赤ちゃんの栄養の割合は、まだ全体の30〜40%くらいですので、離乳食後の母乳や育児用ミルクは赤ちゃんが欲しがるだけ与えてかまいません。
2回のそれぞれの離乳食のあとに150〜200mlを目安に与え、このほかに1日に3回程度、約200mlを目安に与えましょう(ミルクの場合)。
1日のタイムスケジュール例
2回食の最大のメリットは、生活リズムが整うことです。
決まった時間に食べることで、空腹と満腹のサイクルができあがり、赤ちゃんの食べる意欲も育ちます。
基本の2回食スケジュール
4時間程度の間隔を空けて、午前と午後に1回ずつ食べさせるのが理想です。
食事時間を一定にすると、空腹と満腹のリズムがついて2回ともスムーズに食べるようになっていきます。
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 6:00 | 母乳または育児用ミルク |
| 10:00 | 離乳食1回目 + 母乳またはミルク |
| 14:00 | 離乳食2回目 + 母乳またはミルク |
| 18:00 | 母乳または育児用ミルク |
| 22:00 | 母乳または育児用ミルク |
家庭の都合に合わせて柔軟に
「10時と14時」が定番ですが、保育園に通うご家庭や上のお子さんがいるご家庭では、必ずしもこの通りにはいきませんよね。
大事なのは「毎日同じくらいの時間にあげる」こと。
お散歩や生活パターンに合わせて、ご家庭オリジナルのリズムを作ってOKです。
新しい食材は午前中に試そう
初めての食材を試す日は、必ず平日の午前中に。
万一アレルギー症状が出たときに、すぐ小児科を受診できる時間帯を選びましょう。
初めて与える食材は、1日につき1品、午前中に1さじから与えるようにしましょう。
複数の新しい食材を赤ちゃんに与えると、万が一、アレルギー症状が出てしまった場合、どの食材が原因なのかわからなくなる可能性があります。
離乳食中期の固さ・大きさの目安
中期は「ごっくん」から「もぐもぐ」へ。
舌の動きが上下にも動かせるようになる時期です。
固さや大きさを少しずつ変えて、口の機能の発達を促していきましょう。
「絹ごし豆腐」が固さの基準
固さの目安は、「絹ごし豆腐くらい、柄のはじを持ったスプーンで簡単につぶせる固さ」です。
おかゆは水分量を少し減らし濃度を上げましょう。
ぱさぱさしたりバラバラしやすいものは、とろみをつけることで食べやすくなります。
指で軽くつぶせるくらいの柔らかさをイメージしてください。
食材の大きさは2〜3mm角から
タンパク質は軽くつぶすか2〜3mm角のみじん切り、野菜は荒いすりおろしや2〜3mm角のみじん切りが目安です。
最初は細かめから始めて、赤ちゃんが上手にもぐもぐできるようになったら、徐々に大きくしていきます。
おかゆは7倍がゆ→5倍がゆへ
主食のおかゆは中期前半で7倍がゆ、後半で5倍がゆが目安です。
7倍程度のかゆ(米1に対して水7で煮た固さ)を与えます。
ゆでる、煮る等して十分に火を通し、あらくつぶします(3〜5mmぐらいの大きさのツブ状)。
粒感が残ることで、もぐもぐの練習になります。

中期から食べられる食材リスト
中期になると、ぐっと食材のバリエーションが広がります。
いろいろな味と食感に触れることが、将来の好き嫌いを減らす第一歩です。
主食・野菜のおすすめ食材
- 主食:5〜7倍がゆ、うどん、そうめん、食パン、オートミール
- 緑黄色野菜:にんじん、かぼちゃ、ほうれん草、小松菜、ブロッコリー、トマト
- 淡色野菜:大根、玉ねぎ、白菜、キャベツ、なす、きゅうり
- 果物:バナナ、りんご、いちご、桃、梨、みかん(少量)
たんぱく質源のおすすめ食材
- 魚:しらす(塩抜き)、たい、ひらめ、かれい、まぐろ、かつお
- 肉:鶏ささみ、鶏むね肉
- 大豆製品:豆腐、きなこ、高野豆腐
- 卵:固ゆでの卵黄から少量ずつ
- 乳製品:プレーンヨーグルト、カッテージチーズ、粉ミルク
鉄分・ビタミンDを意識して取り入れよう
母乳育児の場合、生後6か月頃は鉄やビタミンDが不足しやすいことが報告されています。
お子さんの健やかな成長のためにも、鉄やビタミンDを含む食材を取り入れるようにしましょう。
鉄はレバーや赤身魚、ビタミンDは卵黄や魚、乾燥しいたけなどに多く含まれています。
卵を進めるときの注意
卵:かたゆでにした卵の卵黄1さじから始め、少しずつ量を増やしていきましょう。
1か月たったら固ゆでにした卵白を1さじからあげてみましょう。
卵は加熱が不十分だとアレルギーリスクが高まるため、しっかり固ゆでにすることが大切です。
調理のコツと味付けのルール
中期は「素材の味を覚える時期」。
大人の感覚で「味が薄いかな?」と思っても、赤ちゃんにとっては十分です。
基本は「だし」と「素材の味」
昆布だし、かつおだし、野菜の煮汁などを上手に使うと、調味料に頼らず風味豊かな離乳食が作れます。
基本は素材の味をいかして調理しましょう。
慣れてきたらごく少量の調味料を使ってもOKです。
とろみで「食べやすさ」をプラス
パサつきがちな魚や鶏ささみは、片栗粉でとろみをつけると一気に食べやすくなります。
「食べないな」と思った食材も、とろみをつけるだけでパクパク食べてくれることがよくあります。
冷凍ストックで毎日をラクに
毎食ゼロから作るのは大変。
週末に野菜のペーストやだし、刻んだ食材を製氷皿で冷凍しておくと、平日があっという間にラクになります。
冷凍した離乳食は1週間以内に使い切り、解凍後は再冷凍せず、しっかり中心まで加熱してから与えましょう。
2回食デビュー後によくある悩みと解決法
2回食を始めると、初期にはなかった新しい悩みが次々と出てきます。
多くのご家庭が通る道なので、安心してくださいね。
悩み①:急に食べなくなった
順調に進んでいた離乳食を、ある日突然食べなくなる・・・これは「中期あるある」です。
歯ぐずり、体調の変化、味や食感への違和感など原因はさまざま。
無理強いせず、初期のなめらかな状態に一度戻してみるのも有効な対策です。
離乳食中期(7〜8カ月ごろ)のメニューが思うように進まないときは、離乳食初期(5〜6カ月ごろ)のメニューに戻ってみましょう。
悩み②:丸呑みしてしまう
もぐもぐせずにごっくんしてしまう場合、食材が小さすぎたり、柔らかすぎたりすることがあります。
逆に、大きすぎてうまく舌でつぶせず丸呑みすることも。
一度大きさや固さを見直して、赤ちゃんの口の動きを観察してみましょう。
悩み③:目安量を全然食べない
目安量はあくまで「目安」。
目安の量飲めていない場合でも、体重が増えていて赤ちゃんが元気なら問題ありません。
母子手帳の成長曲線に沿って体重が増えていれば、量にこだわりすぎる必要はありません。
悩み④:献立がマンネリ化する
毎日同じような食材ばかりになってしまうのは、よくある悩みです。
同じ食材でも形や大きさ変えるなどして変化をつけるなど、工夫をしながら、焦らずゆっくり進めてみてくださいね。
市販のベビーフードを上手に活用すれば、新しい食材や味付けのヒントにもなります。

1週間の献立アイデアとレシピのヒント
「何を作ればいいか思いつかない!」というときに役立つ、シンプルな献立アイデアをご紹介します。
主食×主菜×副菜の3点セットが基本
主菜で使える食材も増えてくるので、主食・主菜・副菜という組み合わせも少しずつ意識していきましょう。
1食で炭水化物・たんぱく質・ビタミン/ミネラルがそろうのが理想ですが、毎食完璧を目指さなくて大丈夫です。
1週間ローテーション例
| 曜日 | 主食 | 主菜(たんぱく質) | 副菜(野菜) |
|---|---|---|---|
| 月 | 7倍がゆ | 豆腐 | にんじん+ほうれん草 |
| 火 | うどん(刻み) | しらす(塩抜き) | かぼちゃ |
| 水 | パンがゆ | ヨーグルト | ブロッコリー+トマト |
| 木 | 5倍がゆ | 白身魚(たい) | 大根+小松菜 |
| 金 | そうめん(刻み) | 卵黄 | 玉ねぎ+にんじん |
| 土 | 5倍がゆ | 鶏ささみ | キャベツ+かぼちゃ |
| 日 | パンがゆ | カッテージチーズ | バナナ+ほうれん草 |
10分でできる簡単レシピ「しらす入り野菜がゆ」
■ 材料(1食分)
- 5倍がゆ・・・50g
- しらす(湯通しして塩抜き)・・・10g
- にんじん(茹でてみじん切り)・・・15g
- だし汁・・・大さじ1
■ 作り方
- しらすは熱湯をかけて塩抜きし、細かく刻む
- すべての材料を小鍋に入れ、だし汁でひと煮立ちさせる
- 赤ちゃんが食べやすい温度に冷まして完成
食べる姿勢と食器選びのポイント
意外と見落とされがちですが、食べる「姿勢」も中期離乳食の進み具合に大きく影響します。
足裏が床や足置きにつく姿勢が理想
しっかりモグモグできるように、お子さんの足裏がぴたっと床や足置きにつくように座らせてあげるとよいでしょう。
足がぶらぶらしていると、口や舌に力が入りにくく、もぐもぐの動きがうまくできないことがあります。
スプーンは赤ちゃんの口に合うサイズを
スプーンの幅は赤ちゃんの口の2/3以下が目安。
深すぎないものを選び、唇でしっかり食材を取り込めるようにしましょう。
素材は柔らかいシリコンや木製が口当たりが優しくおすすめです。
食事中の声かけで楽しい雰囲気を
「もぐもぐ上手だね」「おいしいね」と笑顔で声をかけることで、赤ちゃんは「食事=楽しい時間」と覚えていきます。
ママやパパが楽しそうに食べる姿を見せることが、何よりの食育です。
後期(カミカミ期)に進むタイミング
中期に慣れてきたら、いよいよ後期(カミカミ期)が見えてきます。
次のステップへの準備も少しずつ意識していきましょう。
後期へのステップアップサイン
- 舌で上手に食べ物をつぶして食べられるようになった
- 2回食のリズムがしっかりついた
- 1回の食事量が安定して増えてきた
- 食べ物に手を伸ばす仕草が増えた
これらが見られたら、生後9ヶ月ごろを目安に3回食(後期)への移行を検討しましょう。
後期の量と固さの予習
後期は歯茎でつぶせる、熟したバナナぐらいのかたさにゆでた食材を5mm程の角切りにしていきます。
中期後半から少しずつ大きさを増やしていくと、スムーズに後期へ移行できます。
3回食デビューの心構え
3回食になると、いよいよ大人と同じ食事リズムに近づきます。
家族みんなで食卓を囲む喜びを赤ちゃんと共有できる、とても素敵な時期です。
中期のあいだに「いろいろな味・食感」を経験させておくと、後期がぐっとラクになります。
まとめ|赤ちゃんのペースで「食べる楽しさ」を
離乳食中期は、赤ちゃんがもぐもぐと口を動かし、いろいろな味や食感に出会う、ワクワクの時期です。
目安量や固さ、スケジュールなど押さえるべきポイントはありますが、すべては「目安」。
大切なのは、赤ちゃんと一緒に食卓を楽しむことです。
たとえ目安量を食べなくても、献立がワンパターンになっても、市販のベビーフードに頼っても、まったく問題ありません。
赤ちゃんが楽しく食べられること、離乳食を食べさせてくれる人が笑顔でいることが大切です。
今日も明日も、赤ちゃんと一緒に「もぐもぐ」を楽しみながら、ゆっくり一歩ずつ進んでいきましょう。
あなたの「がんばりすぎない離乳食」を、心から応援しています。
