1歳を迎えた頃から、「そろそろ朝寝はいらないのかな?」「お昼寝1回に切り替えるタイミングはいつ?」と悩むママ・パパはとても多いものです。これまで朝寝・昼寝の2回でうまく回っていた生活リズムが、急に崩れ始めたり、朝寝を嫌がったり、夜の寝つきが悪くなったり・・・成長の証とはいえ、毎日のスケジュール調整に頭を悩ませてしまいますよね。
この記事では、1歳の朝寝はいつまで続けるのが目安なのか、昼寝1回への移行サインや具体的な切り替え方法、理想的なスケジュール例まで、最新の睡眠ガイドや乳幼児睡眠の専門家による知見をもとに、わかりやすくお伝えします。「うちの子だけ?」という不安を解消し、お子さんの成長を楽しみながら向き合うヒントとしてご活用ください。
1歳の朝寝はいつまで?卒業時期の目安
まず気になるのが、「朝寝はいったいいつまで続くものなのか」という大きな目安です。
朝寝は赤ちゃんの月齢とともに必要量が減っていく睡眠で、1歳前後を境に大きく変化していきます。
朝寝が短くなり始める一般的な時期
朝寝は、多くの場合、生後6ヶ月頃から始まり、1歳前後にかけて徐々に必要性が減っていきます。
一般的には1歳〜1歳3ヶ月頃になると自然に朝寝の時間が短くなり、昼寝に一本化されるケースが増えてきます。
生後9〜12ヶ月頃には朝寝が必要な子が多いものの、時間としては30分〜1時間程度の短さで十分なことが多いといわれています。
つまり、1歳を境に「朝寝の長さ」も「必要性」も少しずつ縮小していくのが一般的な発達の流れです。
とはいえ「○歳○ヶ月になったらピタッと卒業」というものではなく、グラデーションのように変わっていきます。
1歳〜1歳半が卒業の山場
多くの専門家が示す目安として、1歳2ヶ月〜1歳半の間にお昼寝が1回になっていくとされています。
また1歳をすぎた頃から徐々に昼寝が1回になってくる子が現れ始め、1歳半くらいまでの間には1回に統一されますと紹介する乳幼児睡眠コンサルタントもおり、おおむね1歳〜1歳半が朝寝卒業の山場といえます。
個人差が大きいことを前提に
大切なのは、月齢はあくまで目安だということです。
個人差が大きく、なかには1歳半〜2歳頃まで朝寝が続く子もいます。
逆に1歳前から昼寝1回で機嫌よく過ごせる子もいるため、「周りはもう1回なのに、うちはまだ2回」と焦る必要はまったくありません。

そもそも朝寝って必要?役割を知ろう
「もう朝寝はいらないかも」と感じても、いきなりやめてよいか不安ですよね。
まずは朝寝が赤ちゃんにとってどんな役割を果たしているのかを知ると、移行のタイミングも判断しやすくなります。
脳と体を休ませる大切な時間
赤ちゃんは大人よりもずっと多くの睡眠を必要とします。
米国睡眠医学会の指針を引用する形で、1〜2歳児は11〜14時間、3〜5歳児は10〜13時間の睡眠時間の確保が推奨されています。
1歳代では夜の睡眠だけでは足りない分を、日中の昼寝(朝寝・昼寝)で補っているイメージです。
記憶力や学習面にも影響する
日中の睡眠は、ただ疲れを取るだけではありません。
マサチューセッツ大学が3歳〜6歳未満の40人に神経衰弱を使って昼寝ありと昼寝なしで記憶力テストをおこない、その結果、昼寝ありのほうが昼寝なしに比べてスコアが10%程度高くなったという研究もあり、昼寝は子どもの記憶力やパフォーマンスに欠かせないことがわかっています。
疲れすぎを防ぐクッション役
朝寝には「夜までもたせるためのクッション」のような役割があります。
疲れたほうがよく眠れると思いがちですが、実は疲れすぎてしまうとストレスになり、寝ぐずりや夜泣きの原因になることもあります。
朝寝をなくしたとたん夕方ぐずる、夜泣きが増えたという場合は、まだ朝寝が必要なサインです。
朝寝卒業のサインを見極めよう
「うちの子はそろそろ朝寝を卒業しても大丈夫?」を見極めるには、いくつかの代表的なサインがあります。
複数当てはまるなら、ゆっくり移行を始めてみるタイミングです。
朝寝を嫌がる・寝つきにくい
これまで自然に寝ていた朝寝の時間に、布団に入ってもなかなか寝つかない、ベビーベッドの中で立ち上がって遊び始めるなど、朝寝そのものを嫌がる様子が増えてきたら、必要としていない可能性が高まります。
午前中も元気に過ごし、朝寝をしなくても大きく機嫌が崩れない子が出てくるのがこの時期の特徴です。
夜の寝つきが悪い・早朝起き
朝寝はとっているのに、なぜか夜なかなか寝つかない、朝5時など極端に早く起きてしまう・・・こうした症状は、日中の睡眠が多すぎる可能性を示しています。
遅い時間に昼寝をして夜の寝つきが悪くなる場合は、昼寝を1回に切り替えるサインとされており、トータルの睡眠バランスを見直すタイミングです。
朝寝が長くなり昼寝に響く
成長とともに起きていられる時間が長くなるため朝寝までの時間がずれてきます。
そうなると、朝寝の時間が徐々に昼寝の時間に近づいてきて、昼寝になり、もともとの昼寝がなくなっていきます。
気づけば朝寝が2時間続いたり、昼寝がほとんどできなくなったりするのは、ちょうど移行の真っ最中であるサインです。
外出時には朝寝なしでも平気
お出かけや児童館などで遊んでいると朝寝はせず、自宅にいるときだけ眠るのも、卒業準備が整いつつある合図のひとつです。
「環境が変われば朝寝をスキップできる」のは、体力面で1回睡眠に近づいている証拠といえます。

朝寝あり・1回移行後のスケジュール例
具体的にどのようなタイムスケジュールを目指せばよいか、目安となる例を朝寝ありと昼寝1回の両方で見ていきましょう。
なお、これらはあくまで一般的な参考例で、お子さんごとに調整が必要です。
朝寝あり(1歳〜1歳3ヶ月頃)の一例
生後10ヶ月から1歳前後で昼寝2回の時期は、朝寝9時〜10時、昼寝13時〜15時、就寝20時といった流れが目安になります。
1歳前後では朝寝は30分〜1時間程度に短くなることが多く、午後の昼寝でしっかり眠る形にシフトしていきます。
| 時刻 | 活動 |
|---|---|
| 6:30〜7:00 | 起床・朝食 |
| 9:00〜9:45 | 朝寝(30〜45分程度) |
| 11:30 | 昼食 |
| 13:00〜14:30 | 昼寝 |
| 18:00 | 夕食 |
| 20:00 | 就寝 |
昼寝1回(1歳半前後)の一例
1歳6ヶ月で昼寝1回の場合は、昼寝12時半〜15時、就寝20時あたりが目安になります。
さらに1歳半ごろは就寝20〜21時台、起床6〜7時台がリズムを整えやすい目安で、昼寝は1回2時間前後、15時までに切り上げると夜の寝つきが安定しやすいとされています。
| 時刻 | 活動 |
|---|---|
| 6:30〜7:00 | 起床・朝食 |
| 9:00〜11:30 | 外遊びなど活動 |
| 11:30 | 昼食 |
| 12:30〜14:30 | 昼寝(約2時間) |
| 18:00 | 夕食・入浴 |
| 20:00〜20:30 | 就寝 |
総睡眠時間の目安をチェック
1日のベストな睡眠時間の合計の目安は、1歳〜1歳2ヶ月で約12〜15時間、1歳3ヶ月〜3歳で約11〜14時間とされています。
日中と夜のトータルでこの範囲に収まっていれば、おおむね足りていると考えてよいでしょう。
朝寝から昼寝1回へのスムーズな移行方法
朝寝卒業を決めたら、ある日突然「今日からなし!」とするより、段階的にずらしていくほうがお子さんも親もラクです。
ここでは無理なく進める実践的な方法を紹介します。
ステップ1:朝寝を少しずつ後ろ倒し
まずは朝寝の開始時刻を、毎日10〜15分ずつ後ろにずらしていきます。
朝寝の時刻を遅らせていくことで、自然と朝寝と昼寝がひとつにまとまっていくのが理想です。
9時に寝ていた朝寝を、10時、10時半、11時・・・と少しずつ遅らせ、最終的に「11時半に早めの昼食→昼寝」へつなげるイメージです。
ステップ2:昼食を早めにする
朝寝を抜くと、昼食前に眠気のピークが来てしまうことがあります。
お腹がすいたままお昼寝に入ってしまうと、すぐ起きてしまう可能性が高くなります。
そこで、11時くらいに早めの軽めお昼ご飯を食べさせるのがおすすめの工夫です。
お腹が満たされた状態で寝かしつけに入ると、長く深く眠れます。
ステップ3:移行期は柔軟に2回に戻してOK
移行期間は調子の波があって当然です。
いきなり昼寝をしなくなる子もいて、日中の睡眠を1回に変更する家庭もありますが、寝ぐずりや夜泣き、かんしゃくを起こすことがあれば、朝寝と昼寝の2回に戻してみるのもひとつです。「行ったり来たり」を許容する柔軟さが、結果的に近道になります。
ステップ4:就寝時刻を早めて調整
朝寝なしで頑張った日は、夜の眠気が強く出ます。
お昼寝の回数が少ない日は、就寝を30分〜1時間ほど早めてあげるのがポイントです。
「疲れすぎ=ストレス」を防ぐクッションとして、早めの就寝を意識しましょう。

移行期につまずきやすいトラブル対策
朝寝卒業の移行期は、これまで安定していた睡眠リズムが一時的に乱れることがあります。
ここではよくある悩みと、その対処法をまとめます。
夜泣き・寝ぐずりが増えた
急な変化に体がついていけず、夜泣きが復活することがあります。
これは多くの場合、日中の疲れすぎが原因です。
前述の通り、就寝時刻を30分〜1時間早めるだけで落ち着くケースが多いので、まずはそこから試してみてください。
昼寝が短く30分で起きる
せっかく1回にまとめた昼寝が30分で終わってしまう・・・そんなときの対策として、午前中に体を動かす時間を増やしたり、午前寝を減らしたりして午後に眠気を集中させる工夫が有効です。
午前中の活動量を上げて「お腹がすいた」「眠い」の合図を作ってあげましょう。
夕方の大ぐずり
朝寝を抜いた日の夕方、機嫌が崩れて手がつけられない・・・というのもあるあるです。
保育園では午後1回のお昼寝となり、疲れから夕方ぐずったり、かんしゃくを起こしたりする場合もあるとされており、特別なことではありません。
お風呂を早めに済ませる、軽く抱っこで歌を歌う、絵本タイムにするなど、夕方は「ゆったり過ごす時間」と割り切るのがおすすめです。
遅すぎる昼寝で夜寝ない
昼寝の終了時刻が遅すぎると、夜の就寝に響きます。
昼寝は午後2時半までに済ませておくとよく、午後3時以降も寝てしまう場合は、就寝時刻が遅くなってしまうことがあります。
15時を過ぎても寝ているときは、思い切って起こす勇気も必要です。
保育園に通っている場合の考え方
保育園に通っているお子さんの場合、家庭と園で睡眠リズムが異なることに悩む方も多いはずです。
ここでは保育園生活と朝寝卒業のすり合わせ方を紹介します。
園のスケジュールに合わせるのが基本
多くの保育園では、1歳児クラスは午後1回のお昼寝になっていることが一般的です。
保育園入園を控えて焦ることがあるかもしれませんが、大切なのは、無理にやめるのではなく、子どものサインや生活リズムに寄り添って調整することとされています。
少しずつ園のリズムに近づけていけば大丈夫です。
休日は朝寝を取り戻してもOK
平日は園で頑張っている分、休日は朝寝が必要になることもあります。「週末だけ朝寝あり」でも、トータルの睡眠時間がとれていれば問題ありません。
完璧を目指さず、お子さんの体力に合わせて柔軟に調整しましょう。
平日と週末の差を小さく保つ
とはいえ、平日と週末で生活リズムが大きくズレると、月曜の朝がつらくなります。
平日と週末で過ごし方の時刻差を小さく保つことも大切です。
起床時刻はなるべく揃え、昼寝の時間帯も大幅にずらさないことを意識しましょう。
朝寝卒業を支える環境づくり
朝寝・昼寝を含む全体の睡眠の質を底上げするには、寝る環境そのものを整えることが効果的です。
ここでは今日から実践できる工夫を紹介します。
朝の光と早起きをセットに
体内時計を整えるには、毎朝同じ時刻に起きて朝日を浴びることが基本です。
朝は6〜7時くらいを目安に、遅くても8時までには起こしてあげるとよいでしょう。
起床時刻を一定にするだけで、夜の寝つきも昼寝もぐっと安定します。
室温と服装の見直し
赤ちゃんは体温調節が苦手で、暑がりです。
室温は夏なら25〜27度、春秋なら20〜22度、冬なら18〜20度くらいを目安に調整してあげることをおすすめします。
寝る直前の上着や厚着は避け、リラックスできる服装に整えましょう。
寝る前のルーティン
絵本を1冊、子守唄、おやすみのハグ・・・短くてもよいので、「これをしたら寝るんだ」とお子さんが理解できる流れをつくると、寝かしつけがぐっとラクになります。
絵本は何冊までと決めるなど、寝る前のルーティンを決めておくとよいのもポイントです。
就寝時刻は21時より前を目標に
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」でも、こどもの夜更かしへの注意喚起がなされており、改訂版の睡眠指針においては、子供に推奨睡眠時間を設定し、夜更かしや寝坊に対する注意喚起もなされています。
1歳代は20時〜21時の就寝を一つの目安に、生活全体を組み立てていきましょう。
よくある質問Q&A
最後に、1歳の朝寝に関してよく寄せられる質問にまとめてお答えします。
Q1.朝寝なしの日と必要な日があるのは普通?
はい、まったく問題ありません。
同じお子さんでもその日の活動量・内容によっては必要なお昼寝回数が変わることもあるとされています。「日によってバラつくのが正常」と捉えて大丈夫です。
Q2.朝寝をやめたら夜泣きが増えたら?
移行が早かった可能性があります。
いったん朝寝を復活させて、もう少しだけ2回睡眠を続けるのが安心です。
1〜2週間後にまた様子を見て、再チャレンジしてみてください。
Q3.1歳半を過ぎても朝寝が必要なのは遅い?
個人差の範囲なので、心配いりません。
前述の通り、2歳ごろまで朝寝をする子も一定数います。
機嫌よく過ごせていて、夜もまとまって眠れているなら、月齢通りでなくても全く問題ありません。
Q4.朝寝をしないと夕方まで持たない・・・
朝寝を必要としているサインです。
無理に起こしておくよりも、短めの朝寝(15〜30分程度)で乗り切る方法もあります。
徐々に体力がつくにつれ、自然と朝寝なしでも夕方まで持つようになっていきます。
まとめ:お子さんのペースで楽しく移行を
1歳の朝寝はいつまで・・・という疑問について、目安や卒業サイン、スムーズな移行方法、トラブル対策まで一気に見てきました。
ポイントをおさらいします。
- 朝寝の卒業時期は1歳〜1歳半が一つの目安、ただし個人差大
- 朝寝を嫌がる・夜の寝つきが悪い・外出時は寝ないなどが卒業サイン
- 移行はいきなり1回にせず、朝寝を少しずつ後ろ倒しするのがコツ
- 1日の総睡眠時間(11〜15時間程度)が確保できていれば回数は柔軟に
- 移行期は就寝時刻を早めて疲れすぎを防ぐ
- うまくいかない日は2回睡眠に戻してOK
育児の現場では、本やネットの情報通りにいかないことだらけです。
でも、それはお子さんが日々成長し、自分のリズムを作っている証拠でもあります。
「うちの子はこれくらいで眠くなるんだな」「この時間に外遊びすると昼寝が長いな」と、観察そのものを楽しんでみてください。
きっと、お子さんとの時間が今よりもっと愛おしく感じられるはずです。
朝寝卒業は、赤ちゃんから幼児へと成長していく一つのマイルストーンです。
焦らず、比べず、お子さんのペースを大切に、毎日のすこやかな眠りをサポートしてあげましょう。
