赤ちゃんのうなり声の意味 | 月齢別の理由と対応

赤ちゃんのうなり声の意味 | 月齢別の理由と対応
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夜中や明け方に、赤ちゃんが「うー、うー」と顔を真っ赤にしてうなっていると、「どこか苦しいのかな?」「病気だったらどうしよう」と心配になりますよね。実は、赤ちゃんのうなり声は多くのママ・パパが経験する、とてもよくある現象です。そのほとんどは赤ちゃんの成長過程で見られる自然な反応であり、心配のいらないケースが大半といわれています。

とはいえ、ごくまれに注意が必要なうなり声もあります。大切なのは「どんなときに様子を見てよくて、どんなときに相談すればいいのか」を知っておくこと。それさえわかれば、うなり声も「赤ちゃんが一生懸命がんばっているサイン」として、あたたかく見守れるようになります。この記事では、赤ちゃんがうなる理由を月齢別にひもときながら、おうちでできる対応や受診の目安まで、まるごと解説します。

ベビーベッドで顔を少し赤くしながらうなっている新生児を、やさしく見守る母親の手元

赤ちゃんの「うなり声」とは?

まずは「うなる」という状態がどんなものかを整理しておきましょう。
言葉のイメージをつかんでおくと、赤ちゃんの様子を観察しやすくなります。

「うなる」ってどんな状態?

赤ちゃんのうなり声とは、眠っているときや排便するときなどに、喉の奥から聞こえるような低めの声のことを指します。「うー」「うーん」といった声で、ときには顔を真っ赤にしたり、体をくねらせたり、手足をバタバタさせたりすることもあります。

大人がうなるのは体調が悪いときや痛みがあるときが多いため、つい「苦しいのでは」と思ってしまいますよね。
でも赤ちゃんの場合は事情が違います。
うなったり、いきみ声をあげたりするのは、この頃の赤ちゃんに多く見られる生理現象のひとつで、それほど珍しいことではありません。

いつから・いつまで続くもの?

うなり声は特に新生児期から生後3か月頃にかけてよく見られる反応です。
個人差はありますが、生後4〜6か月ごろになって自分で寝返りができるようになると、体を動かすことでお腹が刺激され、ガスや便が出やすくなるため、うなったりきばったりする回数は自然と少なくなっていきます。

つまり、うなり声は「赤ちゃんの体がぐんぐん発達している途中だからこそ起きる、一時的なもの」。
成長のあかしと考えると、少し気持ちが軽くなりますね。


赤ちゃんがうなる主な4つの理由

うなり声の背景には、いくつかの共通した理由があります。
月齢別に見ていく前に、まずは代表的な4つの原因を押さえておきましょう。

1. 排便やガスでいきんでいる

もっとも多いのが、うんちやおならを出そうとしていきんでいるケースです。
赤ちゃんはまだ腹筋が未熟なため、たまったウンチやオナラを出したくてもうまく腹圧をかけることができず、いきんだり、顔を真っ赤にしてうなったりします。

赤ちゃんは生まれてから初めて自分で排便を学んでいきます。
排便する10〜30分前からうなり声を出したり、いきんだり、泣いたりすることもありますが、これも正常な反応です。
苦しそうに見えても、痛みを感じているわけではありませんので、まずは落ち着いて見守ってあげましょう。

2. げっぷが出ずお腹が張っている

授乳のときに一緒に飲み込んだ空気がお腹にたまり、うなる原因になることもあります。
赤ちゃんは大人に比べてお腹の中のスペースが狭いため、胃腸に少し空気がたまるだけでもお腹が張りやすく、げっぷやおならが出にくくなって、うなり声を出す場合があります。

特に新生児期は胃の位置が安定しにくく、げっぷがうまく出ないことも。
少なくとも胃の位置が定まってくる生後3か月頃までは、げっぷが出るように促すことを習慣にしましょう。

3. 眠りが浅く半分覚醒している

夜中や明け方に多いのが、睡眠リズムに関係したうなり声です。
この時期の赤ちゃんは脳の機能が未発達で、「眠る」「起きる」の切り替えが上手にできず、半分覚醒した状態になってうなるような声が出てしまうことがあります。
これも生理現象のひとつで、めずらしいことではありません。

4. 母乳・ミルクの飲みすぎ

満腹中枢が未熟な低月齢の赤ちゃんは、与えられた分だけ飲んでしまいがち。
母乳やミルクの飲みすぎによって、吐き戻しが多くなったり、苦しくて泣いたりすることがあります。
授乳直後に顔を真っ赤にしてうなる、お腹がぱんぱんに張る、反り返るといった様子が続くときは、飲みすぎのサインかもしれません。

授乳後に赤ちゃんを縦抱きにして背中をやさしくさすり、げっぷを促す父親


【月齢別】うなる理由と対応

同じ「うなり声」でも、月齢によって背景にある原因は少しずつ変わっていきます。
発達段階に合わせて見ていきましょう。
月齢はあくまで目安で、赤ちゃんによって個人差があります。

新生児〜生後1か月

この時期は昼夜の区別がつかず、眠りが浅いのが特徴です。
昼と夜の区別がつかない新生児期の赤ちゃんは、眠りが浅く、半分覚醒したような状態で「うー、うー」と声を出すことがあります。
また、げっぷがうまく出せずにお腹が張ってうなることも多い時期です。

機嫌や授乳量がいつもどおりなら、まず心配はいりません。
夜中や明け方にうなるようであれば一度抱き上げたり、背中をさすってみましょう。
体勢が変わったり気持ちが落ち着くことで、またすやすやと眠りにつくことがあります。

生後2〜3か月

消化器官が少しずつ発達し、便のリズムが変わってくる時期です。
新生児の時期を過ぎるとそれまでよりうんちの回数がやや減り、直腸にうんちがたまるようになるので、それを出そうとして反射的にいきんでいるともいわれています。

また、生後2カ月ぐらいになるとだんだんと昼夜の区別がつく睡眠リズムになってきます。
そのため、明け方に眠りが浅くなっていきんだり体を動かしたりすることが増えるのでしょう。
便を出そうとしてうなることが増えますが、これも成長の証です。

生後4〜6か月

首がすわり、寝返りができる赤ちゃんも出てくる時期。
新しい動きにともなって、うなる理由も変化します。
寝返りによっておなかや胸、肺などが圧迫されて苦しくなり、うなり声を上げることがあります。

この時期には寝返りができる子も増えてきますが、自由に元に戻れるようになるまでのしばらくの期間、うつ伏せのまま戻れずに苦しんでうなり声を出していることがありますので、近くで見守ってあげましょう。
また、口や舌、声帯が発達してきて、声を出して遊んでいるだけということも増えてきます。

生後7か月以降

離乳食が始まると、食事に関連したうなり声も見られるようになります。
赤ちゃんが離乳食を食べながらうなるときは、食事を手でつかんで食べたいのにつかめないといった自分の思い通りにならないことに怒っている可能性があります。
また、離乳食の味が好みでない可能性も考えられます。
この場合は、食事方法や内容を少し変えてみると落ち着くことがあります。
意思表示ができるようになってきた成長のサインとも言えますね。


おうちでできる対応方法

赤ちゃんが苦しそうにうなっていると、何かしてあげたくなりますよね。
おうちで気軽にできるケアをいくつかご紹介します。

げっぷをしっかり出してあげる

授乳後はもちろん、時間が経ってからうなり出したときも、もう一度げっぷを試してみましょう。
赤ちゃんを膝の上に座らせて前かがみにし、背中を軽く叩いてあげましょう。
また、赤ちゃんの顎を肩に乗せるように抱っこして、背中を軽く叩いてあげるのもおすすめです。
トントンだけでなく、下から上へゆっくりさすってあげるのも効果的です。

お腹のマッサージ・体操

お腹のガスや便を出しやすくするケアもおすすめです。
おなかに「の」の字を描くように優しくマッサージしてみましょう。
また、両方の足首を握って膝を軽く曲げ伸ばしする「足の体操」も効果的です。
下肢を動かして腹圧をかけると、腸が刺激されて、お腹にたまったガスや便が出やすくなります。

赤ちゃんとスキンシップを取りながらできるので、遊びの時間としても楽しめますよ。

授乳量や授乳姿勢を見直す

飲みすぎが気になるときは、授乳のしかたを少し工夫してみましょう。
授乳直後に泣いていてもすぐに空腹と判断せず、抱っこであやしたり、オムツを交換したりと、授乳以外のお世話をためしながら赤ちゃんの機嫌をチェックしましょう。
赤ちゃんが泣く理由はさまざまなので、何を求めているのかを感じ取ってあげることが大切です。

寝るときの環境を整える

眠りが浅くてうなっているようなら、心地よく眠れる環境づくりがポイントです。
赤ちゃんのおなかの空き具合や部屋の温度・湿度を確認して、しっかり眠れるよう環境を整えると良いでしょう。
なお、睡眠中の安全のため、赤ちゃんは仰向けで寝かせ、寝具まわりはすっきりさせておくことが大切です。

仰向けで気持ちよさそうに眠る生後3か月ほどの赤ちゃんと、清潔感のある明るい寝室


綿棒刺激のやり方と注意点

うんちを出そうとしてうなっているときの定番ケアが「綿棒刺激(綿棒浣腸)」です。
正しく行えば、おうちでできる心強い味方になります。

基本的なやり方

綿棒の先にベビーオイルやワセリンをたっぷりつけ、肛門にやさしく入れて刺激します。
あまり奥まで突っ込まず、綿棒の1/3くらいを目安にお尻に入れましょう。
くるくると円を描くように軽く動かすと、腸が刺激されて排便が促されます。

やりすぎないための注意点

赤ちゃんのお尻はとてもデリケートです。
綿棒刺激は1日1回以上はしないようにしましょう。
様子を見ながらやってみて、それでも便が出ない場合は、一度受診して医師に相談することをおすすめします。
毎回頼るのではなく、お腹のマッサージや体操と組み合わせながら、上手に活用してくださいね。


注意したい「呻吟(しんぎん)」とは

うなり声の大半は心配いりませんが、なかには医療的な対応が必要なケースもあります。
見分けるポイントを知っておきましょう。

呼吸が原因のうなり声

病気が原因でうなるときは、呼吸のしかたに特徴があります。
呼吸が苦しいときは、声帯を狭めることで自然に声が出て「うなる」状態になります。
この状態は医学用語で「呻吟(しんぎん)」と呼ばれ、息を吐くときに声帯を少し閉じて気道の圧力を高めることで、呼吸を楽にしようとする防御的な反応です。

つまり、排便のたびに一時的にうなるのではなく、呼吸をするたびに「うーうー」と声が出る場合は、注意が必要なサインです。

「喘鳴(ぜんめい)」との違い

似た症状に「喘鳴」もあります。
息を吐いたり吸ったりする際に「ぜいぜい」「ひゅーひゅー」と音が聞こえる状態で、喉や気管支などの空気の通り道が狭くなっているときに聞こえる呼吸音です。
発熱や鼻水などの症状があり、呼吸と同時にうなり声をあげる場合は、すぐに小児科を受診することが大切です。


受診を検討する目安

「これくらいで病院に行ってもいいのかな」と迷ったとき、判断の助けになるポイントを整理します。

こんなときは小児科へ

うなり声以外に気になる症状があるときは、受診を検討しましょう。
具体的には、次のようなサインです。

  • 発熱があり、ぐったりしている
  • 顔色が悪い
  • 母乳やミルクを飲まない、飲む量が極端に減った
  • 呼吸と同時にうなり、苦しそうにしている
  • 嘔吐や吐き戻しが多い、便に血が混じる
  • お腹がパンパンに張っている

お母さんやお父さんの「おかしいな」という勘は、普段赤ちゃんを近くで見ているからこそ当たるものです。いつもと違うと感じたときは、遠慮せずに医師に診てもらいましょう。

受診前にできる準備

うなり声は、受診したときには止まっていることも少なくありません。そこで、うなっているときの様子を動画に撮り、かかりつけ医に見せるのがおすすめです。

文章では伝わりにくい呼吸のリズムや声の出し方、胸やお腹の動きも、動画なら一目でわかります。顔色や胸のへこみ方が映るように、赤ちゃんの上半身が見える角度で撮ると、医師も判断しやすくなります。

あわせて、次のような情報をメモしておくとスムーズです。

  • うなり始めた時間と、続いている時間
  • 授乳やミルクの量、最後に飲んだ時間
  • うんちの回数・色・かたさ
  • 熱の有無と体温の記録
  • 機嫌や眠り方など、普段との違い

迷ったときの電話相談窓口

受診すべきか判断に迷ったときは、小児科医や看護師に電話で相談できる窓口もあります。厚生労働省の「子ども医療電話相談事業(#8000)」では、住んでいる地域の相談窓口に自動転送され、症状に応じた対処法や受診の目安についてアドバイスをもらえます。

対応している時間帯は地域によって異なります。夜間や休日など、すぐに病院へ行けないときの心強い味方になりますので、あらかじめ電話番号を控えておくと安心です。


すぐに救急対応が必要なサイン

うなり声に加えて、次のような様子が見られるときは、相談する時間も惜しい緊急のサインです。

  • 唇や顔色が紫っぽい、または真っ白になっている
  • 息を吸うたびに、胸やおなかの下がへこんでいる
  • 呼吸がとても速い、または呼吸が止まるような間がある
  • 呼びかけても反応が鈍く、ぐったりしている
  • けいれんを起こしている

このような症状があるときは、迷わず救急車を呼ぶか、すぐに医療機関を受診してください。

特に生後間もない赤ちゃんは、状態が急に変わることがあります。「様子を見すぎたかも」と後悔しないよう、早めの行動を心がけましょう。


まとめ

赤ちゃんのうなり声の多くは、げっぷやおならがうまく出せない、うんちを出そうと力んでいる、眠りが浅い、声を出して遊んでいるなど、成長の途中で見られる自然なものです。
月齢によって理由も変わるため、その時期の特徴を知っておくと落ち着いて見守れます。

おうちでは、げっぷやお腹のマッサージ、授乳や睡眠環境の見直しなどを試してみましょう。
綿棒刺激は1日1回までにとどめ、頼りすぎないことも大切です。

一方で、呼吸をするたびにうなる「呻吟」や、発熱、哺乳量の低下、ぐったりした様子があるときは、早めの受診が必要です。
迷ったときは動画を撮り、#8000にも相談してみてください。

毎日一生懸命に向き合っているからこそ、不安になるのは当たり前のことです。
ひとりで抱え込まず、頼れる窓口や専門家の力を借りながら、赤ちゃんとの時間を楽しんでくださいね。

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