「そろそろハイハイするかな?」「まだハイハイしないけど大丈夫?」・・・お座りが上手になってくると、多くのパパママがハイハイの兆しを心待ちにするようになります。ハイハイは赤ちゃんが自分の意思で世界を広げていく、大切な発達のステップです。この記事では、ハイハイが始まる時期の目安から、練習をサポートする具体的な方法、赤ちゃんが安全にのびのび動ける部屋の整え方まで、公的な調査データをもとにわかりやすくまとめました。育児の毎日がちょっと楽しくなるヒントとして、ぜひ参考にしてください。
ハイハイはいつから?月齢別の目安
赤ちゃんのハイハイがいつ始まるのか、まず気になる方が多いのではないでしょうか。
ハイハイの開始時期には個人差が大きく、平均的な月齢はあくまで目安として捉えることが大切です。
生後7〜8か月ごろから始まる子が多い
厚生労働省の調査によると、生後7〜8ヶ月の赤ちゃんのおよそ半数以上がハイハイができ、9〜10ヶ月になるとハイハイができる割合が9割を超えるという結果が出ています。
こども家庭庁が公表した令和5年の乳幼児身体発育調査でも、生後5~6ヵ月未満では6.3%、生後7~8ヵ月未満では47.6%、生後9~10ヵ月未満では76.9%、生後11~12ヵ月未満では99.3%という結果が示されており、月齢が上がるにつれて着実にできる子どもの割合が増えていくことがわかります。
個人差は数か月あるのが普通
別の調査データでは、生後9~10ヶ月までにハイハイができるようになる赤ちゃんは90.3%であり、残りの約10%の赤ちゃんはそれ以降にハイハイを始めるとされています。
つまり、9〜10か月時点でまだハイハイをしていない赤ちゃんも1割ほどいるということです。
「うちの子は遅いかも」と焦る必要はありません。
発達のスピードは一人ひとり違うということを、まずは知っておきましょう。

ハイハイ前に見られる発達のサイン
ハイハイに至るまでには、いくつかの発達段階を経ることが一般的です。
順番を知っておくと、赤ちゃんの成長をより楽しみながら見守ることができます。
首すわり・寝返り・お座りの順番
首のすわり(生後4〜5か月頃)は、乳幼児を仰向けに寝かせ、両手を持って引き起こしたときに首が遅れないでついてくる状態を指し、寝返り(生後6か月頃)は左右どちらかの方向にでも仰向けからうつ伏せに変わることができる状態を指します。
この後にお座りが安定し、両手を床について支える姿勢から、少しずつハイハイへとつながっていきます。
発達には順序性がありますが、順番通りに進まない子もいる点は覚えておきたいポイントです。
ずりばい・高ばいとの違い
「ハイハイ」とひとことで言っても、実はいくつかのスタイルがあります。
一般的なハイハイとしてイメージされるのが「四つばい」ですが、すべての赤ちゃんが一通りのスタイルをするわけではありません。
お腹を床につけたまま手足で進む「ずりばい」、お尻を高く上げてひざを伸ばした状態で進む「高ばい」など、赤ちゃんによって好みの移動方法はさまざまです。
ずりばいから四つばいに移行しない、あるいは高ばいだけで進むといったケースも珍しくないため、型にはめて心配しすぎないようにしましょう。
ハイハイを促す効果的な練習法
ハイハイは無理に教え込むものではなく、赤ちゃんが「前に進みたい」と思う気持ちを引き出してあげることがポイントです。
ここでは家庭で取り入れやすい方法を紹介します。
うつぶせ遊び(タミータイム)を習慣にする
生後2〜3か月頃から、機嫌の良いタイミングで短時間うつぶせにして遊ばせる「タミータイム」は、首や背中、腕の筋力を育てる基本の練習になります。
最初は1回1〜2分程度から始め、赤ちゃんの様子を見ながら少しずつ時間を延ばしていくのがコツです。
うつ伏せの状態で顔を上げたり、両手で床を押したりする動きが、そのままハイハイに必要な筋力トレーニングになります。
おもちゃで「前に進みたい」気持ちを引き出す
赤ちゃんの少し先に、お気に入りのおもちゃを置いてみましょう。
手を伸ばしても届かない絶妙な距離感が、「進んでみよう」という意欲を引き出します。
音が鳴るおもちゃや色鮮やかなボールなど、赤ちゃんの興味を引くアイテムを活用すると効果的です。
無理に手を引っ張ったり、体を押したりする練習は避け、あくまで赤ちゃん自身のペースを尊重することが大切です。
足の裏を支えるサポート法
ハイハイをしそうでなかなか進めない赤ちゃんには、体を支えてあげる方法もあります。
赤ちゃんがうつ伏せの状態になっているときに、足の裏を手で支えて、自発的に蹴って前に進むのを待つというサポートは、ひざを曲げる・床を足で蹴るといった動きの練習になるとともに、前に進む感覚を体験させてあげられます。
この方法を試すときも、遊びの延長として楽しい雰囲気の中で行うようにしましょう。

ハイハイしやすい部屋の整え方
ハイハイが始まると、赤ちゃんの行動範囲は一気に広がります。
練習を始める前に、まずは安全な環境を整えておくことが何より重要です。
床材とマットの選び方
フローリングは滑りやすく、ひざや手のひらへの負担も大きいため、ジョイントマットやプレイマットを敷いて衝撃を吸収できる環境を作ることをおすすめします。
厚みがあるタイプを選ぶと、転倒したときの衝撃も和らげられます。
誤飲を防ぐため、パーツが外れやすいマットは避け、丸洗いできる素材を選ぶと衛生面でも安心です。
家具の角・コード類の安全対策
ハイハイからつかまり立ちへと成長が進むにつれて、テーブルや棚の角にぶつかるリスクが高まります。
家具の角にはコーナーガードを取り付け、電気コードやコンセントカバーで感電・つまずきを予防しましょう。
キャスター付きの家具は動かないように固定しておくと、より安心です。
誤飲防止のための床の片付け
ハイハイができるようになると、赤ちゃんは床にあるものを何でも口に運んでしまいます。
小さなボタン電池や硬貨、ビニール袋など誤飲・窒息の恐れがあるものは、赤ちゃんの手が届く範囲に絶対に置かないようにしてください。
床置きの収納は高い位置に移す、こまめに床を確認する習慣をつけるなど、日常的な工夫を積み重ねることが大切です。
ハイハイ練習中の注意点
練習をサポートする際にも、いくつか気をつけたいポイントがあります。
転倒・落下を防ぐポイント
ハイハイができるようになると、ソファやベッドからの転落事故が増える時期でもあります。
目を離す際は必ず床に寝かせる、ベビーゲートで段差や階段への進入を防ぐなど、事故防止の対策を徹底しましょう。
特に階段の上り下りは、ハイハイが上達してくると挑戦したがる赤ちゃんも多いため、早めの対策が安心につながります。
無理に急かさない姿勢を大切に
赤ちゃんの発達には明確な個人差があり、ハイハイをしないことが必ずしも異常ではありません。
周りの赤ちゃんと比べて焦る気持ちが出てくることもあるかもしれませんが、練習はあくまで赤ちゃんが楽しめる範囲で行うことが一番の近道です。
パパやママが笑顔で見守ることが、赤ちゃんの安心感につながります。

ハイハイをしない・遅いときの考え方
「まわりの子はもうハイハイしているのに、うちの子はまだ」と不安になる方も少なくありません。
ここでは考え方の目安を紹介します。
ハイハイを飛ばす子もいる
すべての赤ちゃんが同じ順序で発達するわけではなく、ハイハイをせずにつかまり立ちや伝い歩きに進む子もいます。
発達の道筋は一つではないということを理解しておくと、余計な心配をせずに見守ることができます。
相談の目安となるサイン
1歳になってもつかまり立ちができない場合は、小児科医に相談してくださいというのが、一つの目安として挙げられます。
左右で明らかに動きに差がある、筋肉の張りが極端に強い・弱いなど、気になる様子が続く場合は、自己判断せず自治体の乳幼児健診や小児科で相談することをおすすめします。
基本的に健診で指摘がなければ心配しすぎる必要はありませんが、不安な気持ちを一人で抱え込まないことも大切です。
ハイハイ期におすすめのおもちゃ・グッズ
ハイハイの練習をより楽しくサポートしてくれるアイテムを紹介します。
おもちゃはあくまで「きっかけ作り」であり、必須ではないということを前提に、無理なく取り入れてみてください。
- 音の鳴るボール:転がすと音が鳴り、追いかけたくなる仕掛けが人気です。
- やわらかい布絵本:興味を引きながら、指先の発達も促せます。
- ベビージム・プレイマット:うつ伏せ遊びの時間を楽しく演出してくれます。
- コーナーガード・ベビーゲート:練習中の安全対策として、事前に用意しておくと安心です。
よくある質問
ハイハイの練習はいつから始めればいい?
特別な「練習開始日」があるわけではありません。
首がすわり、うつ伏せの姿勢を嫌がらなくなる生後3〜4か月頃から、タミータイムなどで少しずつ筋力を育てておくと、ハイハイへの移行がスムーズになりやすいでしょう。
ハイハイをしないまま歩き始めても問題ない?
ハイハイを経験せずに歩き始める赤ちゃんもいますが、それ自体が問題とされるわけではありません。
気になる場合は、定期健診の際に相談してみると安心です。
まとめ
ハイハイが始まる時期には個人差があり、早い遅いに一喜一憂するよりも、赤ちゃん自身のペースを尊重しながら見守る姿勢が何より大切です。
うつぶせ遊びやおもちゃを使った工夫で「進みたい」気持ちを引き出しつつ、床のマット選びや家具の安全対策など、部屋の環境を整えておくことで、赤ちゃんは安心してハイハイの練習に取り組めます。
ハイハイが上手になると、赤ちゃんの世界はぐんと広がります。
焦らず、楽しみながら、かけがえのない成長の瞬間を見守っていきましょう。
