後追いはいつから?楽しく乗り切る声かけ集

後追いはいつから?楽しく乗り切る声かけ集
わんぱくかいじゅう ベイビーザウルス

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「トイレに行くだけで大泣き」「料理中ずっと足元にしがみついてくる」 そんな赤ちゃんの後追いに、嬉しさと大変さの両方を感じているママ・パパは多いのではないでしょうか。後追いは赤ちゃんが順調に成長している証であり、ママやパパを「特別な存在」として認識できた愛情の証拠でもあります。

とはいえ、毎日続くと家事も自分の時間も思うようにいかず、「いつまで続くの?」と疲れてしまうこともありますよね。この記事では、後追いの始まりから終わりまでの目安、心理学的な背景、月齢別の対応方法、そして親子の毎日が楽しくなる声かけアイデアまで、まるごとお伝えします。読み終わるころには、後追いの時期が「大変な時期」から「かけがえのない宝物の時期」に変わっているはずです。

目次

後追いとは?赤ちゃんの心のサイン

後追いとは、赤ちゃんがママやパパなど身近な養育者の姿が見えなくなると、不安になって泣いたり追いかけたりする行動のことです。
心理学的には「分離不安」と呼ばれ、愛着形成の一環として自然に現れるものとされています。

後追いが起こる仕組み

赤ちゃんは生まれてしばらくの間、自分と他者の境界を明確に認識できていません。
しかし月齢が進むにつれて、日常的に世話をしてくれるママやパパなど特別な存在を「安全基地」として認識するようになり、その安全基地が突然視界からいなくなると、強い不安を感じて泣いてしまうのです。

7か月を過ぎたあたりから後追いが始まることが多く、この頃にいろいろなことを記憶し思い出す力が備わってきます。
例えば赤ちゃんの目の前でおもちゃにタオルをかけて隠してしまうと、ちゃんとタオルを持ち上げます。
つまり「ここにおもちゃがある」ことを覚えていることがこの時期からできるようになるのです。
これは「物の永続性」と呼ばれる発達の重要なステップで、ママやパパの姿が見えなくても「どこかにいる」とイメージできるようになります。

後追いは健やかな成長の証

赤ちゃんが後追いをするためには「身近な人」と「そうではない人」を見分ける必要があります。
つまり後追いは、成長した後に人間関係を築いていくためにとても大事なステップであり、ママやパパなどの身近な人との愛情形成や人間関係がしっかりと築けている証拠でもあります。

「私から離れないのは甘え?」と心配する必要はまったくありません
むしろ、赤ちゃんが「この人がいれば安心」と感じてくれているからこその行動なのです。


後追いはいつから始まりいつまで続く?

「うちの子はいつまで続くの・・・」と気になるママ・パパへ、一般的な目安をご紹介します。
ただし発達には大きな個人差があり、目安通りでなくても心配いりません

始まる時期の目安

後追いの時期は、ハイハイやつたい歩きができるようになる生後8〜9カ月頃に始まります。
早い場合は生後6カ月頃から始まることもあり、ハイハイが本格化する9〜11カ月頃にピークを迎えます。
人見知りが始まる時期と重なることが多く、「知らない人には泣くけれどママにはしがみつく」という行動が目立つようになります。

落ち着く時期の目安

一般的には記憶力が発達する1〜2歳頃に落ち着くといわれています。
記憶力が発達することにより、ママや保育士は必ず戻ってくることを覚え、徐々に離れていても大丈夫になってくるのです。
1歳を過ぎると言葉の理解が進み、「ちょっと待ってて」などと伝えれば、ママやパパがすぐに戻ることがわかるため、徐々に後追いをしなくなる、頻度が減るなどの成長がみられるようになります。

ハイハイで母親の足元を追いかける生後10ヶ月ごろの赤ちゃん、明るいリビングで

個人差があるのが当たり前

環境の変化や性格などによる個人差があり、後追いがすぐに終わる子、ずっと続く子、一旦落ち着いた後、再び始まる子などもいます。
ママやパパの仕事復帰や引越し、ママの妊娠、保育園の入園など、生活環境に大きな変化があると、一時的に情緒が不安定になり、一度落ち着いた後追いが再開することもあります。

他の子と比べて「うちの子は遅い/早い」と焦る必要はありません。
それぞれの赤ちゃんが自分のペースで成長しています。


後追いの背景にある「愛着形成」の話

後追いを理解するうえで欠かせないのが、心理学者ジョン・ボウルビィが提唱した「愛着理論」です。
少し専門的な話になりますが、知っておくと毎日の関わり方が変わってきます。

愛着とは「心の安全基地」

愛着理論では、幼児の愛着行動は、ストレスのある状況で対象への親密さを求めるために行っていると考えられています。
幼児は、生後6ヶ月頃より2歳頃までの期間、継続して幼児の養育者であり社会的相互作用を行う大人に対して愛着を示します。
この時期の後半では、子供は愛着の対象者を安全基地として使うようになり、そこから探索行動を行い、またそこへ戻るのです。

愛着行動には3つの種類があり、泣く・笑う・発声するなど自分の欲求を伝える「発信行動」、後追いや注視など愛着対象を求める自発的な「定位行動」、よじ登りや抱き着きなどさらに密着を求める「能動的身体行動」に分けられます。
後追いはまさにこの「定位行動」の代表例なのです。

養育者は「お母さん」だけではない

かつては「3歳までは母親が見るべき」という考え方が広まりましたが、これは誤解です。
愛着を形成するためには特定の養育者との信頼関係が必要ですが、養育者は「母親」と固定されるものではなく、父親、祖父母、保育士なども含まれます。
ボウルビィの愛着理論が日本に浸透する頃に「特定の養育者」を「母親」としてしまったことから、3歳頃までは母親がしっかり面倒を見ないとかわいそう、という考え方が広がってしまったのです。

パパでも、おじいちゃん・おばあちゃんでも、保育士さんでも、安心できる関係が築ければ立派な「安全基地」になります
ママひとりで抱え込む必要はありません。


月齢別・後追いへの上手な向き合い方

後追いの様子は月齢によって少しずつ変化します。
それぞれの時期に合わせた関わり方を知っておきましょう。

生後6〜8か月:始まりの時期

ずりばいやハイハイができるようになり、目で追うだけでなく実際に追いかけてくるようになります。
この時期は「いないいないばあ遊び」が大活躍します。
いないいないばあで、ママが急にいなくなる→現れるという動作を何度も見せることで、ママはいなくなっても必ず戻ってくるんだ!と理解するようになり、後追いが減ってくるといわれています。

生後9〜11か月:ピークの時期

多くの赤ちゃんで後追いがもっとも激しくなる時期です。
トイレに立つだけで号泣・・・ということも珍しくありません。
こっそり姿を消してしまうとさらに赤ちゃんを不安にさせてしまうため、別の部屋へ行くときには声を掛けてから離れるようにし、「ここにいるよ」と声を聞かせたり、姿を見せたりして、短時間で戻ることを心がけましょう。

1歳〜1歳半:落ち着き始める時期

言葉の理解が進み、「すぐ戻るね」が通じるようになってきます。
一人遊びの時間も少しずつ増えていきます。
ただし保育園への入園、引っ越し、親の復職など大きな変化があると、一度落ち着いた後追いが再び強くなるケースもあるので、焦らず寄り添ってあげましょう。

キッチンで料理をする母親と、ベビーサークル越しに見守る笑顔の1歳児

1歳半〜2歳:徐々に卒業

自我が芽生え、自分から離れて遊ぶ時間が長くなります。
それでも不安なときは戻ってきて「充電」していく この往復が、外の世界へ踏み出す力を育てます。


育児が楽しくなる声かけアイデア集

後追いの時期を「修行」ではなく「ふれあいタイム」に変える魔法、それが声かけです。
すぐに使えるフレーズを場面別にご紹介します。

離れる前の予告フレーズ

黙って消えるのではなく、必ず予告するのがポイント。
いきなりいなくなるのではなく、「トイレに行ってくるよ」など離れる前に声をかけ、離れている間に泣き出したら「ママはここにいるよ」と言葉をかけ、戻ってきたときには「帰ってきたでしょ?」とやさしく抱きしめてあげることで、必ず戻ってくるという記憶が積み重なっていきます。

  • 「お手洗いに行ってくるね、すぐ戻るよ」
  • 「お洗濯ものを取ってくるから、ちょっと待っててね」
  • 「ドアの向こうにいるよ、声が聞こえるかな?」
  • 「10数えたら戻ってくるよ、いーち、にーい・・・」

戻ってきたときの安心フレーズ

「ただいま!」と笑顔で戻ることで、赤ちゃんは「待っていれば必ず会える」と学びます。

  • 「ただいま!待っててくれてありがとう」
  • 「ほら、戻ってきたよ。大好きだよ」
  • 「ちゃんと戻ってきたね、えらかったね」
  • 「○○ちゃんの声が聞こえてたよ」

家事中のコミュニケーションフレーズ

足元にまとわりついてきても、声をかけ続けることで赤ちゃんは安心します。

  • 「お野菜トントン、いい音だね」
  • 「ママのお手伝いしてくれてるの?嬉しいなあ」
  • 「もう少しでごはんできるよ、楽しみだね」
  • 「○○ちゃんと一緒だとお料理楽しいなあ」

気持ちを言葉にしてあげるフレーズ

赤ちゃんはまだ自分の感情を言葉にできません。
代わりにママ・パパが気持ちを言葉にしてあげると、情緒の発達にも繋がります。

  • 「ママがいなくて寂しかったね」
  • 「びっくりしちゃったね、もう大丈夫だよ」
  • 「○○ちゃんの気持ち、ちゃんとわかってるよ」
  • 「一緒にいられて嬉しいね」

声かけは「正しい言葉」より「優しい声色」が大切。
多少違っても、安心するトーンで話しかけてあげれば赤ちゃんに気持ちは届きます。


家事や仕事と両立する工夫

「気持ちはわかっても現実が回らない!」というのが本音ですよね。
物理的な工夫で乗り切るアイデアもご紹介します。

抱っこ紐とおんぶ紐の活用

追われるのがいやなら一緒に密着するのがおすすめです。
おんぶなら両手が使えるので、家事もお手洗いもこなせますし、赤ちゃんが危険な目に遭うこともありません。
最近はパパも使いやすいデザインや、腰への負担を軽減する高機能モデルも増えています。

視界に入る環境づくり

家事が進まないときは、抱っこひもで移動する、キッチンの横にベビーサークルを置くなど、赤ちゃんの視界に入るよう工夫するのが効果的です。
リビングからキッチンが見えるレイアウトに家具を動かす、ベビーゲートを活用するなど、住環境の小さな変更で驚くほど楽になることもあります。

安全対策は最優先

危険をともなうキッチンやベランダなどには立ち入らせない、危険なものを手の届く範囲に置かないなど、工夫も必要です。
ベビーフェンス(柵)などを活用するのも一助となるでしょう。
後追いに気を取られているときこそ、誤飲・転落・やけどなどの事故が起きやすいので注意が必要です。

ベビーゲートを設置したリビングで安心して遊ぶ赤ちゃんと、近くで見守る父親

「完璧」を手放す勇気

朝必ずやらなくてはいけないと思っていた洗濯の時間を変える、ご飯を作らなくてはいけないという意識を改め、出前やできあいのものを取り入れてみるなど、できる範囲で少しでも自分が楽になる方を考えてみましょう。
今は「サボる」のではなく「乗り切る工夫」と捉えてOKです。


後追いしない子は心配?よくある疑問

「うちの子は後追いしないけど大丈夫?」「ある日突然始まったけど普通?」など、よく寄せられる疑問にお答えします。

後追いしない理由はさまざま

後追いを始める時期や程度には個人差が大きく、まったくしない赤ちゃんもいます。
ママやパパ以外の家族がそばにいる環境や、部屋全体が見渡せるマンションなどで暮らしている場合は、安心感から後追いをしないことがあります。
性格的に表現が控えめでおとなしい赤ちゃんは、後追いをしない、もしくは時期が短いことがあります。

発達障害との関係について

後追いをしないと「発達障害では?」と心配する声もありますが、自閉症など発達障害の赤ちゃんは後追いをしないという情報もあるものの、自閉症の赤ちゃんでも後追いをすることはあり、発達障害がなくても後追いしない赤ちゃんもいるため、「後追いをしない=何らかの発達障害がある」とは判断できません。

後追いの有無だけで発達を判断することはできないので、目線が合うか、笑顔を見せるか、声に反応するかなど総合的な様子を見ることが大切です。
気になる場合は、自治体の乳幼児健診や、かかりつけの小児科で気軽に相談してみましょう。

パパには後追いしないのはなぜ?

「ママばかりで、パパには後追いしてくれない・・・」と寂しく感じるパパも多いはず。
これは一緒にいる時間の長さで愛着の現れ方に差が出ているだけで、パパへの愛情がないわけではありません。
お風呂、寝かしつけ、休日の遊びなど、パパだけの「決まった担当」を作ると、徐々に後追いの対象になっていきます。


後追い期を楽しむための心の持ち方

大変な後追い期も、振り返れば数か月から1年ちょっとの限られた時間。
せっかくならその時間を「思い出」として残せる工夫をしてみませんか。

追いかけっこ遊びに変える

保護者のかたが離れようとすればするほど、後追いがひどくなることもあります。
今だけのことと割りきり、後追いする赤ちゃんと追いかけっこして遊ぶ、トイレに入っている間扉を開けっ放しにするなど、とことんベタベタさせてあげるのが解決の近道になることもあります。「追いかけられている」と思うとつらいですが、「鬼ごっこ」と思えば楽しい時間に変わります。

記録を残す

「足にしがみついてきた瞬間」「ハイハイで追いかけてくる動画」「泣き顔」など、今は当たり前の光景もあっという間に過去のものになります。
スマホで気軽に撮影しておくと、何年後かに見返したときに宝物になります。

自分時間も大切に

追われると辛いし、追われないと心配だしと、ちょうどよくいかないものです。
こんな時期がしばらく続くと気長に捉え、親自身が余裕を失わないようにしたいものです。
ときには自分の時間を持つことも悪くありません。
上手に気分転換をはかりましょう。

疲れがたまっているときは、一時保育、ファミリーサポート、地域の子育て広場などを積極的に利用してください。
誰かに頼ることは「甘え」ではなく「賢い選択」です。

パートナーや周囲と分かち合う

「今日はこんなに泣いた」「足元から離れなかった」 こんな小さな出来事を共有するだけで、心はぐっと軽くなります。
SNSの育児アカウントや、地域の子育てサークルで仲間を見つけるのもおすすめです。
「みんな同じように悩んでいる」と知るだけで、孤独感はずいぶん和らぎます


こんなときは相談を:頼れる窓口

多くの場合、後追いは時間とともに自然に落ち着きます。
しかし、ママやパパ自身が心身ともに疲れ果ててしまったときは、ためらわず専門家に相談しましょう。

身近な相談先

  • 地域の保健センター:保健師さんが無料で発達や育児の相談に応じてくれます
  • 子育て世代包括支援センター(こども家庭センター):妊娠期から子育て期まで切れ目なくサポート
  • かかりつけの小児科:発達面で気になることがあれば気軽に相談を
  • 地域の子育てひろば・支援センター:他の親子と交流しながら息抜きできる場

電話・オンラインでの相談

近くに頼れる人がいない、外出が難しいというときは、電話やオンラインの相談窓口も活用できます。
こども家庭庁が案内する「親子のための相談LINE」や、各自治体の育児相談ダイヤルなど、無料で利用できるサービスが増えています。

「こんな小さなことで相談していいのかな」とためらう必要はまったくありません
相談員さんはどんな小さな悩みでも温かく受け止めてくれます。


まとめ:後追いは「大好き」のサイン

赤ちゃんの後追いは、ママやパパを「特別な存在」として認識できた成長の証であり、健やかな愛着形成が進んでいる何よりの証拠です。
生後6〜8か月頃に始まり、9〜11か月でピークを迎え、1歳半〜2歳頃に自然と落ち着いていくのが一般的な流れですが、個人差は大きく、目安通りでなくても心配いりません。

大切なのは、「いきなり消えず、必ず予告して、戻ったら笑顔で抱きしめる」というシンプルな繰り返し
優しい声かけと小さな工夫で、赤ちゃんは「待っていれば必ず会える」という安心感を学んでいきます。

家事が思うように進まない日、自分の時間がまったくとれない日も、ずっとは続きません。
今日も足元にしがみついてくる小さな手のぬくもりは、子どもが成長すれば「あの頃が懐かしい」と思える宝物の時間です。
完璧を目指さず、頼れるものは頼り、時には手を抜きながら、この時期だけの濃密な親子時間を、どうか自分のペースで楽しんでくださいね。

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