赤ちゃんの日焼け止めはいつから?選び方と塗り方

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春のお散歩、夏の海デビュー、秋冬の公園遊び。赤ちゃんとのお出かけが増えてくると、ふと気になるのが「日焼け止めっていつから塗っていいの?」という素朴な疑問ですよね。ドラッグストアには「新生児OK」「生後6ヶ月から」など、さまざまな表示の商品が並んでいて、どれを選べばよいか迷ってしまうママ・パパも多いはず。

この記事では、小児科医・皮膚科医の見解や日本小児皮膚科学会、米国小児科学会などの推奨をもとに、赤ちゃんの日焼け止めの正しい使い始め時期、選び方のポイント、上手な塗り方・落とし方までまるごと解説します。読み終わる頃には、自信を持って赤ちゃんの紫外線対策ができるようになりますよ。

ベビーカーに乗って帽子をかぶった笑顔の赤ちゃんと、優しく見守る母親が公園を散歩している春の風景

目次

赤ちゃんに日焼け止めはいつから使える?

「赤ちゃんに日焼け止めはいつから?」という疑問への答えは、実は一つではありません。
専門家や機関によって少しずつ見解が異なるため、それぞれの考え方を知っておくと安心です。

日本小児皮膚科学会の見解

日本小児皮膚科学会では、ベビー用や子ども用として販売されている日焼け止めなら「小さい赤ちゃんから使える」としています。
ただし、紫外線の影響は、季節や住んでいる地域、肌タイプなどの個人差により異なるため、試し塗りをしながら必要に応じて使うとよいでしょう。

つまり、ベビー用に設計された低刺激な製品であれば、月齢が低くても使用できるという立場です。
大切なのは「製品の対象月齢」と「赤ちゃんの肌の状態」を確認することなんですね。

米国小児科学会・FDAの推奨

一方、海外の見解は少し慎重です。
アメリカ食品医薬品局(FDA)とアメリカの学会は、日焼け止めは生後6カ月からを推奨しています。
これは、生後6ヶ月未満の赤ちゃんは皮膚のバリア機能や代謝機能がまだ未熟で、成分を吸収しやすいためです。

生後6ヶ月未満の乳児はできるだけ直射日光を避けて、外出する際は帽子やベビーカーの日よけカバー、日陰に入るなどで対策し、服や日陰などがない場合は、日焼け止めを用いて服や帽子などでカバーできていない顔・手の甲などの限られた範囲で使うことをおすすめします。
生後6ヶ月以降は必要に応じて顔・体の広範囲に塗ってあげるとよいでしょう。

月齢別の目安まとめ

整理すると、月齢ごとの紫外線対策の目安は以下のとおりです。

  • 新生児〜生後1ヶ月:外出自体が短時間。
    日焼け止めは基本不要。
  • 生後2〜3ヶ月:お散歩デビュー時期。
    物理的な対策(帽子・衣類・日陰)を中心に。
  • 生後3〜6ヶ月:外気浴が増えてくる時期。
    ベビー用日焼け止めを部分的に使用OK。
  • 生後6ヶ月以降:必要に応じて顔・体の広範囲に使用可能。

生後6ヶ月未満で日焼け止めを使う場合は、湿疹やかぶれがないか必ず確認し、不安があればかかりつけの小児科医に相談してから使用しましょう。


赤ちゃんに日焼け止めが必要な理由

「赤ちゃんのうちから紫外線対策って大げさじゃない?」と思う方もいるかもしれません。
しかし、乳幼児期からの紫外線ケアにはきちんとした理由があります。

赤ちゃんの肌は大人の半分の薄さ

赤ちゃんの皮膚は、大人の約半分の厚さしかないと言われるほどデリケート。
バリア機能も未熟なため、紫外線のダメージをダイレクトに受けてしまいます。
紫外線は、「日焼け(赤くなるサンバーンと茶色くなるサンタン)」「肌バリア低下による乾燥」「免疫力の低下(ヘルペスウイルスの活性化など)」「シミ・そばかす」につながる可能性があります。

一生の紫外線量の半分は18歳までに浴びる

これは多くの専門家が指摘する重要なデータです。
乳児期から18歳までに、一生に浴びる紫外線の約50%以上を浴びると言われているため、将来を考え、乳幼児期からしっかり対策を行うことが大切です。

つまり、子ども時代の紫外線対策が、将来の肌の健康を大きく左右するということ。
赤ちゃんの頃からの積み重ねが、未来の美肌につながるのです。

母子手帳から「日光浴」が消えた理由

かつては母子手帳に「日光浴をしましょう」という記載がありましたが、今では「日光浴」という言葉が母子手帳から消えています。
これは紫外線研究が進み、過度な日光暴露のリスクが明らかになったためです。

もちろん適度な日光浴はビタミンD生成のために大切ですが、「短時間・日陰・帽子着用」が基本のスタンスに変わってきています。


紫外線の種類と肌への影響を知ろう

赤ちゃんの肌を守るには、まず「敵」である紫外線について知っておくことが大切です。

UV-AとUV-Bの違い

地表に届く紫外線にはUV-AとUV-Bの2種類があります。
UV-Aは波長が長く肌の奥深くの真皮にまで到達し、シワやたるみといった光老化を引き起こします。
特にUV-Aには窓ガラスを通り抜ける性質があり、「屋内だから大丈夫だろう」と油断していると、知らない間に浴びてしまっていることがあります。

一方、UV-Bを浴びると、肌が炎症を起こして赤くなり、やけどのような状態になります。
日焼けして肌がヒリヒリしたり、水ぶくれができたりするのはUV-Bの影響によるものです。

曇りの日も油断は禁物

「今日は曇っているから大丈夫」と思いがちですが、これは大きな誤解。
薄い雲でもUV-Bの80%以上が透過し、屋外では太陽から直接届く紫外線量と空気中で散乱して届く紫外線量がほぼ同程度と言われています。
そのため、曇りなどの日でも日焼け止めを塗って紫外線対策をしましょう。

紫外線が強い時間帯と季節

紫外線の最も強い時間帯は、一般的に午前10時から午後2時頃と言われています。
この時間帯の長時間の外出は、できるだけ避けるようにしましょう。
お散歩などは、日差しが比較的穏やかな朝や夕方を選ぶのがおすすめです。

紫外線は一年中、肌に影響を与えます。
特にUV-Aは季節を問わず降り注いでいるため、一年中ケアが必要です。
特に紫外線量が多くなる4~9月はしっかりと紫外線対策を行いましょう。

木漏れ日が差し込む公園で、つば広の帽子をかぶった1歳くらいの赤ちゃんが芝生の上で楽しそうに遊んでいる夏の様子


赤ちゃん日焼け止めの選び方5つのポイント

赤ちゃん用の日焼け止めはたくさんありますが、何を基準に選べばよいのでしょうか。
失敗しない選び方を5つのポイントに整理しました。

①紫外線吸収剤フリー(ノンケミカル)を選ぶ

日焼け止めの紫外線防御成分には、紫外線吸収剤(ケミカル)と紫外線散乱剤(ノンケミカル)の2種類があります。
赤ちゃんや小さなお子さんは皮膚が薄く、大人よりもかぶれやすいので、紫外線吸収剤ではなく紫外線散乱剤の製品を選ぶといいでしょう。

紫外線散乱剤がメインかどうかは、成分表示を見ればわかります。「酸化亜鉛」あるいは「酸化チタン」が主成分であれば、それは紫外線散乱剤がメインの製品だと判断できます。
また、紫外線散乱剤がメインの製品は、パッケージにノンケミカルと表示されていることもあります。

パッケージの「ノンケミカル」「紫外線吸収剤不使用」の表示を必ずチェックしましょう。

②SPF・PAは高すぎないものを

SPF・PA値が高いほど効果が高いと思いがちですが、赤ちゃんには必ずしも適していません。
お散歩や買い物といった日常生活では、SPF10〜20・PA+〜++の日焼け止めで十分効果を発揮します。
肌への負担が少ないこともメリットです。
海や山といった紫外線の多い場所にお出かけする場合は、SPF20〜50・PA++〜+++の日焼け止めもよいでしょう。

シーン別の目安は以下のとおりです。

シーンSPFPA
お散歩・買い物10〜20+〜++
公園遊び・お出かけ20〜30++〜+++
海・プール・山30〜50+++〜++++

③無香料・無着色・アルコールフリー

赤ちゃんの肌はとてもデリケートなので、刺激となる成分を避けることが大切です。
日焼け止めに含まれる成分で注意が必要なのがアルコールです。
化粧品の成分表示では、「エタノール」と記載されています。
アルコールには、肌のベタつきを抑えてさっぱりとした使用感が得られたり、清涼感を与えたりする効果があるため、化粧品によく配合されています。
ですが、アルコールは肌を乾燥させてしまう性質もあります。

「無香料・無着色・アルコールフリー・パラベンフリー」の表示を目安に選びましょう。

④石けんで落とせるタイプを

クレンジングを使うと赤ちゃんの肌に刺激となるため、石けんなどで落とせる日焼け止めを選ぶのもポイントです。
毎日のお風呂でストレスなく落とせる製品が、結果として赤ちゃんの肌を守ることにつながります。

⑤対象月齢と「テスト済み」表示を確認

「新生児から使える」「生後3ヶ月から」など、商品ごとに対象月齢が異なります。「赤ちゃん・敏感肌使用試験済」「パッチテスト実済」などの安全性テストを実施しているかも、日焼け止め選びの目安になります。


正しい塗り方と塗り直しのコツ

せっかく良い日焼け止めを選んでも、塗り方を間違えると効果が半減してしまいます。
正しい使い方を覚えましょう。

初めて使う前は必ずパッチテスト

初めて使うときは前もって腕などの小範囲に塗ってみて、1日様子を見て、赤くなる、痒がるなどの異常がなければ全体に使うようにした方がよいでしょう。

赤みや湿疹、かゆみなどの異常が出た場合は、すぐに使用を中止して洗い流し、症状が続くようなら皮膚科を受診してください。

外出15分前にムラなく塗る

日焼け止めが肌になじむまでに時間がかかるので、外に出る15~30分前を目安に日焼け止めを塗りましょう。

十分な量をまんべんなく塗ることで紫外線から肌を守れます。
特に、おでこ・鼻・頬・肩・手や足の甲は日焼けしやすいため、丁寧に塗ってあげましょう。

塗り方のコツは、適量を手のひらに取り、両手で軽くなじませてから、赤ちゃんの顔の中心から外側へ優しく伸ばすこと。
目や口の周辺は特にデリケートなので避けて塗りましょう。

2〜3時間ごとに塗り直しを

日焼け止めの効果を持続させるためにも、2~3時間おきに塗り直しましょう。
汗をかいたり、タオルで拭いたりした後にも、都度塗り直してあげましょう。
また、赤ちゃんが手や指を舐めたときにも日焼け止めが落ちていないか確認しましょう。

舐めてしまったときは慌てない

赤ちゃんが日焼け止めを塗った手を舐めてしまうことはよくあること。
手に塗った日焼け止めがなめて口に入ることは気にしなくていいのですが、なめると取れてしまって効果がなくなりますので、また塗りなおした方がいいでしょう。

ただし、容器ごと大量に誤飲してしまい嘔吐や下痢の症状がある場合は、すぐに医療機関を受診し、公益財団法人日本中毒情報センターなどへの相談も検討してください。


日焼け止めの落とし方と入浴後のケア

日焼け止めは「落とす」までがワンセット。
肌に残ったままだと毛穴詰まりや肌荒れの原因になります。

その日のうちにしっかり落とす

赤ちゃん用の日焼け止めは、入浴時に普通の石けんやボディーソープで洗い流せるものがほとんどです。
購入するときに落とし方についての商品説明を確認しましょう。

ゴシゴシこするのは絶対NG。
ゴシゴシこすらず、泡で包み込むように洗い、ぬるま湯でしっかりとすすぎます。

入浴後の保湿を忘れずに

石けんやボディソープを使うと必要な皮脂まで洗い流してしまうため、入浴後は保湿剤を塗りましょう。
赤ちゃんの肌はもともと乾燥しやすいので、日焼け止めを使った日は特に丁寧な保湿ケアが大切です。

古い日焼け止めは使わない

意外と見落としがちなのが、前年に使った日焼け止めの取り扱い。
温度変化の影響を受けやすいため、前年の日焼け止めの使用は推奨していません。
万が一使いたい場合は、「変色していないか」「分離していないか」「異臭はしないか」をよく確認し、大人のボディのみに限定して自己責任の上ご使用ください。

赤ちゃんには必ず新しい日焼け止めを用意してあげましょう。

お風呂上がりにバスタオルにくるまれた赤ちゃんに、保湿クリームを優しく塗っている父親の手元のあたたかい家庭シーン


日焼け止め以外の紫外線対策も大切

日焼け止めだけに頼るのではなく、物理的な遮光対策と組み合わせることが、もっとも効果的な紫外線ケアです。

衣類・帽子・ベビーカーの活用

赤ちゃんには、薄手で通気性の良い、長袖・長ズボンの着用を心がけましょう。
肌の露出をできるだけ抑えることが大切です。
また、顔や首、耳を紫外線から守るために、つばの広い帽子(麦わら帽子など)は必須アイテムです。

最近はUVカット加工された薄手のベビー服やケープも豊富。
「織目・編目が詰まった生地」「濃い色調」のものが紫外線カット率が高いとされています。

外出時間を工夫する

紫外線量がピークとなる10時〜14時の外出はできるだけ避け、午前中の早い時間か夕方を選ぶのが理想。
どうしても日中外出する場合は、木陰や日陰を選んで歩くようにしましょう。

反射光にも要注意

水辺や砂浜はもちろん、コンクリートやアスファルト、冬場の雪なども紫外線を強く反射し、日陰にいても照り返しで紫外線を浴びてしまうことがあります。
例えば、ビーチパラソルの下にいても、砂浜からの反射でかなりの量の紫外線を浴びることがあるのです。

ベビーカーに乗せていても、下からの照り返しで赤ちゃんの顔や手足が焼けることがあるので注意しましょう。


ビタミンDと日光浴のバランス

紫外線対策が大切とはいえ、完全に日光を避ければよいというものではありません。
適度な日光浴も、赤ちゃんの健やかな成長には欠かせない要素です。

ビタミンDの重要性

赤ちゃんや成長期の子どもにとって、カルシウムやリンといったミネラルの吸収率を高めるビタミンDは、とても大事な栄養素。
そして、そのビタミンDには「紫外線があたることによって、体内で生成される」という特性があります。
つまり、紫外線を恐れるあまり日光にまったくあたらない生活をしてしまうと、ビタミンDが十分につくられず、カルシウムの吸収が滞って、骨の形成や骨密度に悪影響が出る可能性があるのです。

必要な日光浴の時間

ビタミンDを得るための日光浴は、長時間の直射日光を必要としません。
直射日光を浴びるような状況でなければ、日焼け止めを塗らずに15分~30分の散歩をしたり、日陰でのお出かけでも日常生活に必要なビタミンDは確保できることが多いとされています。

ほんの少しの時間でも、毎日の散歩や外気浴で十分なビタミンDが作られます。
怖がりすぎず、楽しくお出かけを続けましょう。

日焼けしてしまったときの対処

気をつけていても、うっかり日焼けしてしまうことはあります。
そんなときは慌てず適切に対処を。
日焼けをすると肌が軽いやけど状態になり、ヒリヒリとした痛みを感じます。
そんなときはまず、冷やすことが大切です。
保冷剤をタオルで包んで日焼けした部位を冷やすか、あるいは、ぬるいお風呂に入れてあげるといいでしょう。
その後、しっかりと保湿します。

ただし、日焼けした肌に水疱ができたり、痛みがひどすぎたりする場合は、一度、皮膚科を受診することをおすすめします。


こんなときは皮膚科・小児科に相談を

日焼け止め選びや使い方で迷ったとき、自己判断せず専門家に相談することも大切です。

アトピー・湿疹がある場合

赤ちゃんにアトピー性皮膚炎や湿疹がある場合は、日焼け止めの使用について、まずかかりつけの小児科医や皮膚科医に相談しましょう。
自己判断で塗ると、症状を悪化させてしまう可能性があります。
医師の指示があった場合でも、湿疹のない、健康な皮膚の部分に限定して使用するようにしましょう。

使用後にトラブルが出たとき

赤み、かゆみ、ぶつぶつ、湿疹などの症状が出たら、すぐに使用を中止して肌を清潔に。
症状が続く・悪化する場合は皮膚科を受診しましょう。
「赤ちゃん用」と書いてあっても、すべての赤ちゃんに合うわけではないことを忘れずに。

かかりつけ医を持つメリット

育児中は何かと相談したいことが増えるもの。
日焼け止めに限らず、肌のこと・体のことを気軽に聞ける小児科医や皮膚科医を見つけておくと、いざというときに安心です。
乳幼児健診の際に質問してみるのもおすすめですよ。


まとめ:赤ちゃんとの夏を楽しむために

赤ちゃんの日焼け止めについて、いつから・どう選んで・どう使うかをお伝えしてきました。
最後に大切なポイントをおさらいしましょう。

  • 使い始める時期:ベビー用なら月齢が低くても使用可能。
    生後6ヶ月未満は物理的対策が中心、生後6ヶ月以降は広範囲に使用OK。
  • 選び方:ノンケミカル(紫外線散乱剤)、SPF15〜30程度、無香料・無着色・アルコールフリー、石けんで落とせるもの。
  • 塗り方:外出15分前にムラなく、2〜3時間ごとに塗り直し。
    初回はパッチテストを忘れずに。
  • 落とし方:その日のうちに泡で優しく洗い、入浴後は必ず保湿。
  • 併用対策:帽子・長袖・日陰・時間帯の工夫など、物理的な遮光が基本。

紫外線対策は「ゼロにする」ことが目的ではありません。
適度な日光浴を楽しみながら、過度な紫外線から大切な肌を守ることがゴールです。
神経質になりすぎず、赤ちゃんとのお出かけを思いきり楽しんでくださいね。

赤ちゃんとの毎日は、あっという間に過ぎていく宝物のような時間。
お散歩で見上げる青空、公園で感じる風、海辺で初めて出会う波。
そのすべての瞬間が、赤ちゃんにとってかけがえのない体験になります。
正しい紫外線ケアで、これからの季節も家族みんなで笑顔いっぱいのお出かけを楽しみましょう。

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