子どもの癖の理由と対処法 | 髪触り・耳触りを解説

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「うちの子、寝るときにいつも私の髪を触ってくる」「耳たぶをずっといじっていて、そのうち癖になってしまうのでは・・・」。0歳から3歳のお子さんを育てる中で、こうした子どもの「癖」に戸惑うパパ・ママはとても多くいらっしゃいます。

髪を触る、耳をいじる、指しゃぶりをする・・・。一見「変な癖」に見える行動も、実は子どもの発達過程でごく自然に現れるものです。この記事では、髪触り・耳触りをはじめとする子どもの癖がなぜ起こるのか、年齢によってどう変化していくのか、そして家庭でどう向き合えばよいのかを、専門家の知見も交えながらわかりやすく解説します。読み終える頃には、きっと肩の力が抜けて、今日からの育児が少し楽しくなるはずです。

子どもの癖とは?よくある行動一覧

まず知っておきたいのは、癖は決して珍しい行動ではないということです。
多くの子どもが、成長の過程で何かしらの癖を持ちます。

髪を触る・引っ張る癖

眠くなったときや不安なときに、母親の髪を触る行動は小さな子どもによく見られます。
母親の髪を触ることで緊張がほぐれ、落ち着いて眠りにつけることが理由の一つとされています。
自分の髪を触ったり、後頭部に手をやったりする子もいます。

耳・耳たぶを触る癖

耳たぶは柔らかく触り心地が良い部分であり、子どもはこの部位に触れることで安心感や親の存在・愛情を感じ取っていると考えられています。
眠るときや甘えたいときに、自分の耳や親の耳を触る子は少なくありません。

その他よく見られる癖

指しゃぶり、爪かみ、鼻をこする、体の一部を触り続けるといった行動も代表的です。
指しゃぶりやチック、吃音、歯ぎしり、唇や爪かみ、鼻をこすること、髪の毛を抜くことなどは子どもの発達の一過程であり、たまにであれば気にしなくても大丈夫とされています。
読者アンケートでは「鼻ほじり」がトップに挙がるなど、癖の種類は家庭によってさまざまです。

リビングのラグの上で絵本を読みながら無意識に自分の髪を触る1歳半くらいの女の子


なぜ髪や耳を触るの?心理的な理由

子どもの癖には、実はきちんとした心理的背景があります。
「悪い癖だからすぐにやめさせなければ」と焦る必要はありません

安心感を得るための行動(移行対象)

親の髪や首を触る子は、基本的に安心感を求めていることが多く、親の一部に触れることで近くにいる、そばにいるという安心感を得ているとされています。
これは愛情不足の子どもに限らず、十分に愛情をかけて育てていても見られる行動であり、決して親の育て方が悪いわけではありません。

眠気や退屈のサイン

特に眠くなってくると耳を触る赤ちゃんは珍しくなく、耳を触ることで安心感を得ていると考えられています。
退屈なときや手持ち無沙汰なときにも、同じような癖が出やすい傾向があります。

好奇心・感覚遊びの一環

自由に手が動くようになってきた頃にたまたま触った感触が気に入っただけ、というケースも多く、活発に体を動かせるようになると次第に興味の対象が移っていきます。
つまり、癖は「その時期特有の探索行動」でもあるのです。


年齢別に見る癖の現れ方の変化

癖の内容や強さは、月齢・年齢によって変化していきます。
目安として知っておくと安心です。

0〜1歳頃の癖

指しゃぶりや耳・髪触りが始まりやすい時期です。
指しゃぶりは乳幼児期に特徴的な癖の代表的なものであり、1歳半で指しゃぶりをしていても、それから次第にやめるようになる子がほとんどです。

1〜2歳頃の癖

自我が芽生え、言葉でうまく気持ちを表現できないもどかしさから、体を触る、噛みつくといった行動が増えることがあります。
言いたいことがあってもまだ言葉が完全でないため、そのもどかしさから噛みつきなどの行動に出てしまうことがあるとされ、子どもが何か行動をしたときに「○○したいんだね」と気持ちを代弁してあげることで、子どもは理解されていると感じられるようです。

2〜3歳頃の癖

この時期は自己主張が強まる一方、癖が落ち着き始める子も増えてきます。
2歳から4歳は指しゃぶりが取れやすい時期であり、一緒に楽しく遊んだり話を聞いたりして自然に指を忘れさせ、無理やりやめさせないことが大切とされています。
3歳くらいまでに指しゃぶりをやめれば、歯並びへの影響も徐々に戻っていくことが多いため、過度に心配しすぎる必要はありません。


癖への正しい向き合い方

ここからは、実際に家庭でできる具体的な対応方法を紹介します。
最も大切なのは「焦って無理にやめさせないこと」です。

無理にやめさせないことが基本

ほとんどの癖は自然に治るものであり、一時的なストレスが原因だったとしても、癖の動作をすることでストレスが緩和できているならそれでよいとされています。
むしろ無理にやめさせようとすれば、さらにストレスがかかってしまうため、「自然に治るまでゆっくり見守る」という姿勢が基本です。

ソファでお昼寝前の子どもの頭をやさしく撫でる母親の穏やかな表情のアップ

代わりの安心グッズを用意する

安心毛布的に髪や耳を触っているのだと考えられるため、髪や耳以外の代用品を見つけてあげるのも一つの方法です。
柔らかいタオルやぬいぐるみなど、握ったり触れたりできるアイテムを用意してあげると、癖が別の対象に移りやすくなることがあります。

声かけで気持ちを代弁する

子どもが癖を見せたときは、頭ごなしに叱るのではなく「眠いんだね」「甘えたいんだね」と気持ちを言葉にしてあげましょう。
気持ちを代弁してもらうことで、子どもは安心し、癖への執着が和らぐことがあります


注意が必要な癖のサインとは

ほとんどの癖は心配のないものですが、中には注意して様子を見たいケースもあります。

頻度や強さが増している場合

耳や髪を強く引っ張りすぎて痛がる、赤くなる、傷ができるといった様子が見られる場合は注意が必要です。
幼児や子どもの場合、傷がついて血がにじむほど触ってしまったり、力いっぱい耳たぶを引っ張って耳が化膿してしまうこともあるため、皮膚の状態はこまめにチェックしましょう。

抜毛症・チックとの違い

髪を抜く癖が長引き、生活に支障をきたすほどになる場合は「抜毛症」の可能性も考えられます。
抜毛症は意識せずに自分の髪の毛や体毛を抜いてしまう状態で、発症は10〜13歳ごろに多いとされ、0〜3歳の時期に一時的に髪を触ったり軽く引っ張ったりする行動とは区別されます。
まばたきや首振りなどを繰り返す「チック」についても、MSDマニュアルでは4歳から6歳頃に始まり10歳から12歳でピークを迎えるとされており、乳幼児期に見られる一般的な癖とは発症時期や性質が異なります。

抜毛・チックが疑われる場合の目安

チックのせいで勉強や睡眠が妨げられ、体に痛みや怪我が生じているときは受診の目安になるとされています。
日常生活に明らかな支障が出ている、痛みや出血を伴う場合は、自己判断せず早めに専門家へ相談しましょう。


専門家に相談すべきタイミング

「様子を見ていいのか、相談すべきなのか」の判断は、多くの親御さんが悩むポイントです。

小児科・小児歯科への相談目安

もし3歳を過ぎても頻繁に指しゃぶりをしている場合は、小児科医や小児歯科医などに相談することが勧められています。
小児歯科学会の考え方では、歯並びや噛み合わせへの影響を最小限にする観点から、3歳くらいまでの指しゃぶりは温かく見守り、4歳以降も続く場合は対応を検討していくことが提案されています。

相談前にチェックしておきたいこと

受診の際は、癖が始まった時期、頻度、どんな場面で出やすいか、皮膚や歯への影響の有無などをメモしておくとスムーズです。
米国小児科学会も、厳しく叱ったり罰を与えたりすることは効果的な方法ではないと案内しており、やめさせるのではなく「やめようという気持ちを育てる」ことが効果的な方法として勧められています。
例えば、指しゃぶりをしなかった日にカレンダーにシールを貼るなど、前向きな工夫を取り入れるのもおすすめです。

親子でカレンダーに可愛いシールを貼りながら笑い合う様子


癖と上手に付き合う毎日のヒント

最後に、日々の暮らしの中で意識したいポイントをまとめます。
完璧を目指さず、できる範囲で取り入れることが継続のコツです。

スキンシップを増やす

抱っこや手をつなぐ時間を増やすことで、髪や耳に触れなくても安心感を得られるようになることがあります。
無理やりやめさせたりすると不安につながるため、無理強いは禁物であり、スキンシップを楽しむ工夫を取り入れると良いとされています。

生活リズムを整える

睡眠不足や生活の変化が続くと、癖が一時的に強く出ることがあります。
規則正しい生活リズムと十分な睡眠を心がけることも、癖と上手に付き合うための土台になります。

焦らず見守る心構え

癖への関わり方は「自然に治るまで、ゆっくり見守る」ことが大原則であり、早く治そうと思わないことが大切です。
子どもの癖は、成長の証でもあります
今だけの可愛らしい仕草として、写真や記録に残しておくのも素敵な思い出になるでしょう。


まとめ

髪を触る、耳をいじるといった子どもの癖の多くは、安心感を求める自然な行動であり、特別な心配はいりません。
年齢とともに少しずつ変化し、多くは自然に落ち着いていきます。
大切なのは、無理にやめさせようとせず、気持ちを代弁しながら寄り添うこと、そして皮膚の傷や生活への支障など気になるサインがあれば、小児科や小児歯科に相談することです。
完璧な子育てを目指す必要はありません。
今日紹介したポイントを一つでも参考にしていただき、お子さんの小さな癖も含めて、かけがえのない成長の時間を楽しんでいただけたら嬉しく思います。

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