甘酸っぱくて見た目もかわいいいちごは、旬の季節になるとスーパーにずらりと並び、大人も子どももついつい手が伸びてしまう果物ですよね。「赤ちゃんにも食べさせてあげたいけれど、種が気になる」「酸味が強いけど大丈夫?」「そもそもいつから食べられるの?」と、初めての離乳食では疑問や不安がたくさん浮かぶものです。
いちごは彩りがよく、離乳食のプレートを一気に華やかにしてくれる頼もしい存在。正しい時期と与え方さえ押さえれば、赤ちゃんとの食卓がぐっと楽しくなります。この記事では、いちごを離乳食に取り入れる時期や、多くのママ・パパが悩む「種」と「酸味」の対処法、アレルギーへの向き合い方、そして簡単に作れるレシピまで、まるっとわかりやすくまとめました。旬のいちごを親子で笑顔で味わうための情報を、たっぷりお届けします。

離乳食のいちごはいつから食べられる?
いちごは離乳食のなかでも比較的早い時期から取り入れられる果物です。
多くの管理栄養士監修の情報でも、いちごは離乳初期(生後5〜6ヶ月頃)から与えられるとされています。
ビタミンCや葉酸、水溶性食物繊維など多くの栄養素を含んでいるいちごは、離乳食ではゴックン期・離乳初期(生後5〜6ヶ月頃)から与えることができ、おかゆや数種類の野菜に慣れてきた頃にぴったりの食材です。
ただし、いきなりデビューさせるのではなく、順番が大切です。
いちごは離乳食開始から1週間ほど経ち、おかゆに慣れた頃に始められます。
まずは主食のおかゆ、次に野菜、それらに慣れてきてから果物へと進めるのが基本の流れです。
初期・中期・後期・完了期の目安
離乳食は月齢に応じて「初期・中期・後期・完了期」の4段階に分かれます。
いちごも赤ちゃんの発達に合わせて形状を変えていきます。
- 離乳初期(生後5〜6ヶ月頃):加熱して裏ごしし、なめらかなペースト状にして与えます
- 離乳中期(生後7〜8ヶ月頃):加熱していちごを裏ごしまたは細かくつぶし、舌でつぶせる程度のやわらかさにします
- 離乳後期(生後9〜11ヶ月頃):生のいちごに挑戦できる時期。
食べやすいサイズにカットして与えます - 離乳完了期(1歳〜1歳6ヶ月頃):食べやすいサイズにカットすればそのまま食べられます
生のいちごを与えるのは離乳後期(生後9〜11ヶ月)からが無難で、それまでは加熱して与えるのが安心です。
赤ちゃんの様子を見ながら、あせらず一段階ずつステップアップしていきましょう。
初めて与えるときの進め方
初めての食材はどれもそうですが、いちごも慎重にスタートすることが大切です。
いちごを初めて与えるときは、ほかの食材と混ぜずに単品で与え、離乳食用スプーン1さじから始めて少しずつ増やしていきます。
問題がなければ、少しずつ量を増やしていきましょう。
初めていちごを与えるときは、万が一に備えて平日の午前中など、かかりつけの病院が開いている時間帯に試すと安心です。
これはいちごに限らず、初めての食材すべてに共通する基本ルールです。
離乳食のいちごに加熱は必要?
いちごは生でも食べられる果物ですが、離乳食の初期・中期では加熱がおすすめされています。
その理由は主に2つあります。
加熱がおすすめな理由
1つ目は食中毒の予防です。
赤ちゃんは細菌への抵抗力が弱いため、加熱することで食中毒のリスクを軽減することができます。
はじめは加熱し、慣れてきたら生のいちごに挑戦するという流れが安心です。
2つ目は酸味をやわらげる効果です。
加熱によって酸味が飛び、赤ちゃんが食べやすくなるメリットがあります。
いちご特有のツンとした酸味が苦手な赤ちゃんも、加熱すると甘みを感じやすくなり、パクパク食べてくれることがあります。
ただし注意点も。
ビタミンCは熱に弱く、加熱処理をするとビタミンCは失われてしまうため、初期は栄養ではなくいちごの風味を楽しむことを念頭に置くとよいでしょう。
栄養をしっかり摂りたい場合は、生で食べられる後期以降が本領発揮の時期です。

電子レンジを使った簡単加熱法
加熱は鍋でもできますが、少量なら電子レンジが断然ラクです。
電子レンジ(600W)で10秒程度の加熱でよいので、短時間で済むのもうれしいポイントです。
すりおろしたいちごを耐熱容器に入れ、ふんわりとラップをかけて加熱するだけ。
忙しい朝でもさっと準備できます。
加熱後は熱すぎないか必ず温度を確認してから与えてくださいね。
少量ずつだと作るのが面倒に感じますが、まとめて作って冷凍しておけば毎回の手間がぐっと減ります。
いちごの種は取り除くべき?
いちごの表面にある小さなツブツブ、実はこれが「種」です。「赤ちゃんが食べても大丈夫?」と気になるママ・パパは多いのではないでしょうか。
結論から言うと、時期によって対応を変えるのが正解です。
初期・中期は裏ごしで種を取り除く
いちごの表面には小さな種がたくさんあり、それが赤ちゃんの口に残って不快感を与えることがあります。
初期の頃は、いちごを加熱してから裏ごし器で丁寧に濾し、種を取り除くのがおすすめです。
加熱するといちごの繊維がやわらかくなり、裏ごしがしやすくなります。
手作業でつぶすと力も時間もかかりますが、ハンドブレンダーを使えばあっという間になめらかになります。
撹拌したあとに裏ごしをすれば、種のないなめらかなペーストの完成です。
後期以降は種も気にしすぎなくてOK
消化機能が発達してくる離乳後期以降は、いちごの種を神経質に取り除く必要はありません。
いちごの種はとても小さく、赤ちゃんが消化できないほど硬いものではないため、丸ごと食べても問題ないとされています。
とはいえ、赤ちゃんが口の中の違和感を嫌がるようなら、この時期でも裏ごしを続けてあげると食べやすくなります。
種そのものよりも注意したいのが「大きさ」です。
いちごを丸ごとや大きいまま与えると喉に詰まらせる危険があるため、必ず食べやすいサイズにカットしましょう。
後期以降でも、いちごをそのままの大きさで食べさせると喉に詰まりやすいので、薄くスライスしたり4等分に切ったりして、喉に詰まりにくいようにカットしてあげることが大切です。
酸味が強いいちごの対処法
せっかく用意したいちごを赤ちゃんが「すっぱい!」と拒否してしまうことは珍しくありません。
赤ちゃんは大人よりも味覚が敏感で、酸味に強く反応することがあるからです。
いくつかの工夫で、いちごをぐんと食べやすくできます。
甘い品種を選ぶ
まず大切なのが品種選びと熟度です。
離乳食に向いている品種は、酸味が強いものよりも甘みをしっかり感じられるもので、「あまおう」「アイベリー」などは糖度が高く、酸味のバランスもよいので子どもに好まれやすいです。
また、いちご選びで重要なポイントがあります。
いちごは追熟しないため、買ってから時間が経っても甘くならない点に注意が必要です。
そのため、少し緑がかったものではなく、真っ赤に熟してツヤがあり、ヘタがピンとしているいちごを選ぶことが、甘いいちごに出会う近道です。

加熱や食材の組み合わせでまろやかに
前述の通り、加熱すると酸味がやわらぎます。
それでも酸味が気になる場合は、ほかの食材と組み合わせるのも効果的です。
たとえばヨーグルトと和えると、ヨーグルトの水分を切っておくことで酸味が和らぎ、飲み込みやすくもなります。
そのほか、おかゆやパンがゆ、バナナなど甘みのある食材と合わせると、いちごの酸味がマイルドになって食べやすくなります。
ただし、はちみつは1歳を過ぎるまで絶対に使わないでください。
乳児ボツリヌス症を引き起こすリスクがあるため、甘みをプラスしたい場合でもはちみつは避けましょう。
いちごの栄養と赤ちゃんへの効果
いちごはただ甘くておいしいだけでなく、赤ちゃんの成長を支える栄養がぎゅっと詰まった果物です。
旬の完熟いちごは、味だけでなく栄養価の面でも離乳食にぴったりです。
ビタミンCや食物繊維が豊富
いちごの代表的な栄養素といえばビタミンCです。
ビタミンCはたんぱく質(コラーゲン)の生成や鉄分の吸収の促進、免疫系の動きをサポートする働きがあり、離乳食期以降の幼児食でも積極的に取り入れたい栄養素です。
さらに、農林水産省の情報によると、熟した旬のいちごは甘みが強いだけでなく栄養価も高く、風邪の予防や免疫力を高めることも期待でき、キシリトールが含まれているので虫歯予防にもなるほか、食物繊維やペクチンも多く含まれるので便秘解消にも役立ちます。
赤ちゃんが便秘気味のときにも、うれしい味方になってくれそうですね。
1日の摂取量の目安
栄養豊富ないちごですが、食べすぎには注意が必要です。
果物の過剰摂取は糖分の摂りすぎにつながる恐れがあります。
いくら赤ちゃんが喜んで食べても、適量を守ることが大切です。
厚生労働省や東京都の資料をもとにした目安として、離乳完了期(1歳頃)のいちごの1日の摂取目安量は3〜4個程度が適切と考えられますが、これはあくまで目安であり、赤ちゃんの食欲や他の食事とのバランスを見ながら調整することが大切です。
果物はおやつや食事の一部として、全体のバランスの中で取り入れてあげましょう。
いちごのアレルギーと注意点
いちごは特定原材料などのアレルギー表示対象ではありませんが、まれにアレルギー症状を起こすことがあります。
正しい知識を持っておくことで、安心して与えられます。
いちごアレルギーの症状
いちごはまれに食物アレルギーを発症することがあるため、はじめて食べるときは少量から始めることが大切です。
症状の特徴として、いちごを食べて起こるアレルギー症状は口や喉に起こることが多く、このような口まわりに症状があらわれるものを口腔アレルギー症候群といいます。
具体的には、くちびるや口がかゆくなる、くちびるが腫れる、喉がイガイガする、口や喉にかゆみや痛み・ピリピリとした刺激を感じるなどの症状が、食べた直後から数分以内に口まわりに出ることが多くなっています。
まれに吐き気や下痢、じんましんや呼吸困難といった重い症状につながることもあるため、いつもと違う様子が見られたら、すぐにかかりつけ医や医療機関を受診してください。
仮性アレルゲンと加熱の関係
いちごを食べて口の中がかゆくなる原因は、必ずしも本当のアレルギーとは限りません。
いちごを食べた際に生じる口内や身体のかゆみは「口腔アレルギー症候群」や「仮性アレルゲン」が原因である可能性があり、口腔アレルギー症候群はアレルギーの一形態ですが、仮性アレルゲンはそれとは異なります。
ここで役立つのが、やはり加熱です。
いちごに含まれるアレルギーの原因となるたんぱく質は熱に弱いことが分かっています。
つまり、加熱することで反応が起きにくくなる可能性があるのです。
初期に加熱を推奨するのは、酸味対策や食中毒予防だけでなく、こうした理由もあります。
自己判断は禁物です。
自身がどちらに該当するのか、もしくは他に原因があるかの判断には医師による診断が不可欠であり、自己判断は避け、気になる症状がある場合には医療機関の受診が勧められています。
心配な症状があるときは、必ず専門医に相談しましょう。
時期別・いちごの簡単離乳食レシピ
ここからは、実際に作れる時期別のいちごレシピをご紹介します。
どれも身近な材料でパパッと作れるものばかり。
旬の時期にぜひ挑戦してみてください。
初期・中期におすすめのレシピ
■ いちごのペースト(初期〜)
いちご1個(約15g)のヘタを取ってすりおろし、耐熱容器に入れてふんわりラップをして電子レンジ(600W)で約10秒加熱します。
仕上げに裏ごしをして、なめらかにすれば完成です。
加熱時間はいちごの量に応じて調整してください。
■ いちごヨーグルト和え(中期〜)
いちごヨーグルト和えは7〜8ヶ月の離乳食中期に与えられ、いちごを加熱してから細かく刻みつぶし、ヨーグルトに混ぜることで、いちごのビタミンCとヨーグルトのカルシウムが摂れて栄養バランスもよくなります。
簡単にできて赤ちゃんも食べやすいので、忙しい朝にもぴったりです。
ただし初めての場合は、いちごとヨーグルトをそれぞれ単品で試してから混ぜてあげましょう。
後期・完了期におすすめのレシピ
■ カットいちご(後期〜)
生のいちごが食べられるようになる後期は、いちごのヘタを取り、薄くスライスしたり細かくカットしたりして与えます。
手づかみ食べの練習にもなりますよ。
喉に詰まらせないよう、大きさには引き続き気を配りましょう。
■ いちごサンデー(完了期〜)
いちご1個を食べやすいサイズにカットし、小さく切った焼いたホットケーキ(5〜10g)とヨーグルト大さじ3を合わせて器に盛り付ければ完成。
見た目もかわいく、特別な日のおやつにもおすすめです。
1歳の誕生日には、これをアレンジして簡単なバースデープレートにするのも素敵ですね。
いちごの保存方法と選び方
いちごは足が早い果物なので、上手に保存すれば無駄なく使い切れます。
旬の時期にまとめ買いして冷凍しておくと、離乳食作りがぐっとラクになります。
冷凍保存で毎日ラクに
生のいちごは傷みやすいため、使い切れない場合は冷凍保存するのもおすすめで、冷凍保存の目安は3〜4週間です。
ペースト状にしてから冷凍しておくと、必要なときにさっと使えて便利です。
いちごは裏ごししてペースト状にしたものを離乳食用小分けトレーに大さじ1ずつ入れて凍らせ、凍ったらフリージングバッグに移しておくと、食べる前に電子レンジや小鍋で加熱するだけで使えます。
まとめて作り置きしておけば、毎回すりおろす手間が省けて時短になります。
おいしいいちごの見分け方
おいしいいちごを選ぶポイントはいくつかあります。
全体が真っ赤でツヤがあり、ヘタが濃い緑色でピンと反り返っているものが新鮮です。
表面のツブツブ(種)がくっきりと立っているものも良品の目安です。
いちごの旬は12月頃から5月頃まで。
この時期は特に甘みが強く、栄養価も高い完熟いちごが手に入りやすいので、離乳食デビューには絶好のシーズンです。
赤ちゃんと一緒にいちご狩りに出かけて、見て、触れて、食べて、五感で旬を楽しむのも素敵な思い出になりますよ。
まとめ
いちごは彩りも栄養も豊かで、離乳食を華やかに楽しくしてくれる果物です。
最後に、大切なポイントをおさらいしましょう。
- いちごは離乳初期(生後5〜6ヶ月頃)から与えられ、まずは加熱・裏ごししてペースト状に
- 生のいちごは消化機能が発達してくる離乳後期(9〜11ヶ月頃)からが安心
- 種は初期・中期は裏ごしで取り除き、後期以降は気にしすぎなくてOK
- 酸味が強いときは甘い完熟品種を選び、加熱やヨーグルトとの組み合わせでまろやかに
- 喉詰まり防止のため、いつでも食べやすいサイズにカットする
- 初めて与えるときは平日の午前中に少量から。
アレルギー症状が出たら医療機関へ - はちみつは1歳を過ぎるまで使わない
初めての食材はどれも不安がつきものですが、ポイントさえ押さえれば、いちごは赤ちゃんとの食卓をぐっと楽しくしてくれる心強い味方です。
赤ちゃんのペースを大切にしながら、無理のない形で少しずつ取り入れてみてくださいね。
真っ赤ないちごを頬張って、はじめての甘酸っぱさに目を丸くする赤ちゃんの表情は、きっと忘れられない一コマになるはずです。
親子で旬のいちごを味わいながら、離乳食の時間を思いっきり楽しみましょう。
