「1歳のおやつって、何時にあげたらいいの?」「量はどれくらいが適切?」・・・離乳食が完了期に入り、食事のリズムが整い始めるこの時期は、おやつ(補食)の与え方に悩む親御さんがとても多くなります。おやつはただのお楽しみではなく、消化器官がまだ未熟な1歳児にとって食事だけでは補いきれない栄養とエネルギーを補給する「第4の食事」としての役割を持っています。
この記事では、厚生労働省の授乳・離乳の支援ガイドをはじめとする公的資料や管理栄養士監修の情報をもとに、1歳児のおやつの時間割・回数・量の目安・与え方の注意点までを網羅的に解説します。今日からすぐに実践できる具体的なスケジュール例も紹介するので、毎日のおやつタイムがもっと楽しく、安心できるものになるはずです。
1歳のおやつはなぜ必要なのか
1歳を過ぎると離乳食は完了期に入り、1日3回の食事が大人と同じようなリズムで定着してきます。
しかし、この時期の子どもはまだ胃が小さく消化機能も未発達なため、3回の食事だけでは1日に必要なエネルギーや栄養素を十分に摂りきれないことがあります。
「第4の食事」としての役割
離乳食が1日3回に慣れてくる1歳以降には、おやつは食事では摂り切れないエネルギーや不足しがちな栄養素を補う「第4の食事」としての重要度が増します。
おにぎりやふかし芋、果物、乳製品などを組み合わせることで、炭水化物・ビタミン・カルシウム・鉄分といった不足しがちな栄養素を補うことができます。
授乳・離乳の支援ガイドが示す考え方
1歳を過ぎて朝、昼、夕の食事が大人と同じ時間帯になっても、この時期は消化器官の機能が未熟であり、胃の内容量が小さいため3回の食事だけでは必要量を満たすことが難しいこともあります。
そのため、必要に応じて1日1〜2回の間食(おやつ)を食事の一部(軽食)と考え、穀類、いも類に牛乳・卵・チーズなどのたんぱく質の多い食品、果物、野菜などを与えることが推奨されています。
おやつは「お菓子」ではなく「小さな食事」だと捉えることが、与え方を考えるうえでの大きなポイントになります。

1歳児のおやつの回数と時間帯の目安
それでは具体的に、1歳児のおやつは1日何回、何時ごろに与えるのが良いのでしょうか。
公的資料や育児専門メディアの情報を整理すると、共通した傾向が見えてきます。
1日1〜2回が基本
授乳・離乳の支援ガイドでは離乳完了期の特徴として、食事は1日3回となり、その他に1日1〜2回の補食を必要に応じて与えるとされています。
補食をどのくらい与えるかは、母乳やミルクをどのくらい飲んでいるかも関係し、補食は1日2回、食事と食事の間に与えるのが目安です。
母乳やミルクをまだ飲んでいる場合は1回、卒乳が進んでいる場合は2回など、お子さんの状況に合わせて調整しましょう。
おすすめの時間帯(午前10時・午後15時)
多くの育児専門メディアや小児科医監修の情報で共通しているのが、午前10時ごろと午後15時ごろという時間帯です。
これは、朝食・昼食・夕食のちょうど中間にあたり、次の食事に響きにくいタイミングだからです。
実際の1日の過ごし方の例では、6時30分に起床し7時に朝食、9時に室内遊び、10時にお散歩や外遊び、12時に昼食、13時に昼寝、15時におやつという流れが紹介されています。
1回のみおやつを与える場合は、午後の15時が最も一般的です。
1日1回15時頃に150〜250kcalをおやつから摂るのが目安とする情報もあり、お昼寝からの目覚めのタイミングと合わせやすい点も選ばれる理由のひとつです。

毎日同じ時間に固定するメリット
補食としておやつを与える場合は、1日に1〜2回程度とし、毎日時間や量を決めて食事に影響しない量にすることが大切です。
時間を固定することで生活リズムが整いやすくなり、保育園に入園した際にもスムーズに集団生活のリズムへ移行できるというメリットもあります。
「だらだら食べ」を防ぎ、空腹と満腹のメリハリをつけることが、将来の食習慣にも良い影響を与えます。
1歳児のおやつの量とカロリーの目安
時間帯と同じくらい気になるのが「量」ではないでしょうか。
与えすぎると食事が食べられなくなり、少なすぎると栄養不足につながる可能性があるため、目安を知っておくことが大切です。
1日あたりのカロリー目安
1〜2歳児が1日にとりたいエネルギー(カロリー)の目安は、朝・昼・夜でそれぞれ250kcal程度とり、残りの150kcal程度をおやつや母乳などで補うという考え方が示されています。
また別の情報では、子どもに必要なおやつの目安量は1日に必要な総エネルギーの10〜20%とされ、2歳までは150kcal、3歳以降では200kcal程度が目安とされています。
1歳児であれば、おやつ全体で1日100〜200kcal程度を目安に考えるとよいでしょう。
具体的な組み合わせ例
実際にどのような組み合わせが目安量に収まるのか、いくつか例を紹介します。
- おにぎり小2個(約100g)+みかん1個(約80g)+麦茶 → 約200kcal
- ヨーグルト+りんご半分(中)→ 約150kcal
- ふかし芋+牛乳またはお茶
- チーズサンド(食パン8枚切り1枚使用)+果物少量
いずれも穀類・いも類などの炭水化物と、乳製品や果物を組み合わせることで、エネルギー補給と栄養バランスの両方を意識できます。
市販のベビー用おやつを活用するのも、忙しい毎日には心強い味方です。
体格・活動量による個人差を考慮する
カロリーの目安はあくまで目安であり、子どものその日の活動量や食事量などから量を決めることが大切です。
よく体を動かす日は少し多めに、食事をたくさん食べられた日は控えめにするなど、日々の様子を見ながら柔軟に調整しましょう。
カロリーの数字だけにとらわれすぎると、かえって食事のストレスになることがあるため注意が必要です。

1日のおやつタイムスケジュール例
ここでは、実際の育児家庭や小児科医監修情報をもとにした、1歳児の1日のタイムスケジュール例を紹介します。
ご家庭の生活リズムに合わせてアレンジしてみてください。
在宅で過ごす日のスケジュール例
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 6:30 | 起床 |
| 7:00 | 朝食 |
| 9:00〜10:00 | 室内遊び・お散歩 |
| 12:00 | 昼食 |
| 13:00〜15:00 | 昼寝 |
| 15:00 | おやつ |
| 16:00 | お散歩・外遊び |
| 18:00 | 夕食 |
| 19:00 | お風呂 |
| 20:00 | 就寝 |
このスケジュールは1歳〜1歳6か月ごろの過ごし方の例として紹介されているものを参考にしています。
昼寝からの目覚めのタイミングでおやつを与えることで、機嫌よく午後の活動に移れるという声も多く見られます。
保育園に通う場合のスケジュール例
保育園に通っている場合は、午前中にも軽いおやつタイムが設けられていることがあります。
6時30分起床・朝食、8時30分登園、9時30分おやつ、11時15分昼食、12時30分お昼寝、15時におやつという流れが一例として紹介されています。
家庭でも同様のリズムを意識すると、休日と平日のギャップが少なくなり、お子さんの負担も軽減されます。
おやつを与える際の注意点
おやつは楽しい時間である一方、与え方を誤ると事故や食習慣の乱れにつながることもあります。
ここでは特に気をつけたいポイントを解説します。
誤嚥のリスクがある食品は避ける
ガム、飴、ナッツ類、白玉もち、こんにゃく入りゼリーなどは、3歳頃まで与えないようにしましょう。
これらの食品は誤嚥(のどに詰まらせる事故)の恐れがあるため、1歳児のおやつには不向きです。
ベビー用のおせんべいなど、口の中で溶けやすく設計された商品を選ぶと安心です。
「ながら食べ」をさせない
テレビを見ながら、遊びながらの「ながら食べ」は食べ過ぎの原因になるため避けましょう。
おやつの時間は椅子に座り、決まった場所で落ち着いて食べる習慣をつけることが、将来の食事マナーの土台にもなります。
食事に影響する量・時間は避ける
おやつを与える時間が食事の直前になってしまうと、空腹感が薄れて肝心の食事を食べてくれなくなることがあります。
朝昼晩の食事に響かないよう、1日1〜2回、食事との間隔が2〜3時間あくようにするのが理想的です。
おやつの時間を固定し、食事との間隔を空けることが、栄養バランスと生活リズムの両方を守るコツです。
市販のおやつと手作りおやつの選び方
忙しい毎日、すべて手作りするのは大変です。
市販品と手作りをうまく組み合わせることで、無理なく続けられるおやつタイムを作りましょう。
市販品を選ぶときのチェックポイント
大人用のお菓子は乳幼児には塩分、油分や刺激が多すぎるため、市販のおやつであれば「赤ちゃん用」「幼児向き」などの表示や月齢の目安を参考にすることが大切です。
塩分控えめで、月齢に合わせた大きさ・硬さに設計された商品を選びましょう。
手作りおやつの簡単アイデア
特別な調理技術がなくても、以下のような食材はそのままおやつとして活用できます。
- 小さく切ったふかし芋・かぼちゃ
- 一口大のおにぎり
- プレーンヨーグルトに刻んだ果物を混ぜたもの
- 柔らかく茹でた野菜スティック
忙しい日は市販品、時間に余裕がある日は手作りというように使い分けることで、無理なくおやつタイムを続けられます。
おやつの時間が生活リズムに与える効果
おやつの時間を一定に保つことは、単なる栄養補給以上の意味を持ちます。
生活リズム全体を整える上でも重要な役割を果たします。
睡眠リズムとの関係
1歳児は1日に必要な睡眠時間が長く、お昼寝の時間帯も生活リズムに大きく影響します。
おやつの時間をお昼寝の後に固定することで、寝起きの機嫌の悪さを和らげつつ、次の活動へスムーズに移行しやすくなります。
集団生活への準備にもつながる
将来的に保育園や幼稚園に通う予定がある場合、家庭でのおやつの時間を園のスケジュールに近づけておくと、入園後の生活リズムの変化によるストレスを軽減できます。
午前・午後それぞれ決まった時間におやつを設けることは、集団生活への良い準備運動にもなるのです。
まとめ
1歳児のおやつは、単なるお楽しみではなく食事で補いきれない栄養やエネルギーを補う「第4の食事」です。
時間の目安としては午前10時ごろと午後15時ごろの1日1〜2回、量の目安としては1日あたり100〜200kcal程度を基準に、お子さんの活動量や食事量に合わせて柔軟に調整していきましょう。
おにぎりやふかし芋、果物、乳製品などを組み合わせ、誤嚥のリスクがある食品は避け、ながら食べをさせないなどの基本を押さえれば、決して難しいものではありません。
毎日同じ時間におやつを与えることで生活リズムも整い、親子ともに笑顔で過ごせるおやつタイムがきっと見つかるはずです。
焦らず、お子さんのペースに合わせながら、楽しい食習慣を育んでいってくださいね。
