「パチン!」と手のひらを合わせる瞬間、赤ちゃんの得意げな顔を見ると、思わず抱きしめたくなりますよね。ハイタッチは、赤ちゃんが人とのコミュニケーションを楽しんでいる証でもあり、親子にとって特別な触れ合いの時間です。
「うちの子はまだハイタッチをしないけれど、いつ頃からできるようになるの?」「どうやって教えたらいいの?」と悩む保護者の方は少なくありません。この記事では、赤ちゃんのハイタッチができるようになる時期の目安から、楽しく促す遊び方、できない時の考え方まで、育児が今よりもっと楽しくなる情報をわかりやすくまとめました。
赤ちゃんの発達には個人差が大きいということを前提に、焦らず赤ちゃんのペースに寄り添いながら読み進めてみてください。

ハイタッチができる時期の目安
赤ちゃんがハイタッチをするようになる時期について、明確な統計データは存在しませんが、バイバイやパチパチといった模倣を伴う身振りの発達時期が参考になります。
生後9〜12か月頃が一つの目安
バイバイやパチパチといった大きな身振り手振りの模倣は、生後6カ月〜9カ月ごろに始まるとされています(たまGoo!)。
ハイタッチはパチパチよりもさらに「相手の手に自分の手を合わせる」という空間認識と対人意識が必要な動作のため、実際にできるようになるのは生後9か月〜1歳前後が一つの目安と考えられています。
実際に、パチパチとバイバイについては生後9〜10ヶ月くらいにできることが普通で、早い場合には7〜8ヶ月でできることもあるという声も見られます(ゆうゆうき)。
ハイタッチもこれらの模倣行動の延長線上にあるため、同じくらいの時期から少しずつ見られるようになると考えてよいでしょう。
健診での模倣行動チェックとの関係
9〜10か月児健診では、模倣行動が発達の目安の一つとして観察されることがあります。
あかちゃんが「バイバイ」や「パチパチ」をできるようになる頃、だいたい9〜12か月頃の健診では、この“真似っこ”がよくチェック項目に入っています(ぐんぐんサチコの子育て処方せん)。
ハイタッチも同じ「模倣・対人反応」というカテゴリの動作なので、この時期の発達の流れの中で自然に現れてくることが多いといえます。
1歳を過ぎてからできるようになる子も多い
もちろん、1歳を過ぎてからハイタッチができるようになる赤ちゃんもたくさんいます。
早い・遅いだけで発達の良し悪しを判断することはできません。
他の子と比べるのではなく、我が子自身の「できることが増えていくペース」を楽しむ気持ちを大切にしましょう。
ハイタッチができるまでの発達の流れ
ハイタッチという一つの動作の裏側には、赤ちゃんのさまざまな発達が関わっています。
ここでは、ハイタッチができるようになるまでにどのような力が育っているのかを解説します。
模倣する力の芽生え
赤ちゃんは、言葉を話せない時期から「まねをする」ことで周囲とコミュニケーションを取ろうとします。
まだ言葉を話すことができない赤ちゃんにとって、まねすることは大切なコミュニケーション手段であり、大人と同じ動作をすることで気持ちを通わせ、信頼関係が芽生えていきます(たまGoo!)。
ハイタッチも、大人が手のひらを差し出す動きを見て「同じことをしてみたい」と思う気持ちから始まります。
手や指を思い通りに動かす運動発達
ハイタッチには、手のひらをきちんと開き、相手の手に向かって腕を伸ばし、狙った位置に手を合わせるという、思いのほか複雑な動きが必要です。
おすわりが安定し、両手を自由に使えるようになる時期と重なることが多く、全身の発達がハイタッチという動作を支えています。
人への関心と対人反応の高まり
生後半年を過ぎる頃から、赤ちゃんは大人があやすとキャッキャッと笑って反応したり、名前を呼ばれると振り向いたりするようになります(たまGoo!)。
このように「人と関わることが楽しい」という気持ちが育ってくることが、ハイタッチのような対人的な動作を引き出す土台になっていきます。

ハイタッチを楽しく促す遊び方
ハイタッチは特別な練習をしなくても自然にできるようになることが多い動作ですが、日常の遊びの中で楽しく促すこともできます。
ここでは、家庭で簡単に取り入れられる方法を紹介します。
まずは大人がお手本を見せる
赤ちゃんは大人の動きをよく観察しています。
日頃から家族同士でハイタッチをする様子を見せたり、赤ちゃんの目の前で手のひらを見せながら「ハイタッチしよう!」と声をかけたりすることで、少しずつ動作の意味を理解していきます。
赤ちゃんの手を優しく誘導する
最初のうちは、赤ちゃんの手を優しく取り、大人の手のひらにそっと触れさせてあげるのも効果的です。
無理に力を入れず、赤ちゃんが嫌がる素振りを見せたら一度やめる配慮も大切です。
赤ちゃんの手首や指は非常にデリケートなので、引っ張ったり強く握ったりしないよう注意しましょう。
できた時は全力で喜び、褒める
赤ちゃんは、大人が喜んだり褒めたりする反応をとても敏感に感じ取ります。
パチパチについてもほめるときに、拍手してほめていたら、真似するようになったという体験談があるように(Yahoo!知恵袋)、ハイタッチができた瞬間に笑顔で「上手!」「できたね!」と声をかけることが、繰り返しの動機づけになります。
遊びの中に自然に取り入れる
絵本の読み聞かせや手遊び歌の中に「ハイタッチ」の場面を組み込むのもおすすめです。
毎日の決まった流れの中で繰り返すことで、赤ちゃんも安心してその動作を覚えていきます。
バイバイ・パチパチとの違いと関係
ハイタッチと混同されやすい動作として、バイバイやパチパチが挙げられます。
それぞれの違いを整理しておきましょう。
バイバイ・パチパチは片手・両手の単独動作
バイバイは片手を振る動作、パチパチは両手を合わせて拍手する動作で、いずれも自分の体だけで完結します。
これらは生後6カ月〜9カ月ごろに始まることが多いとされています(たまGoo!)。
ハイタッチは相手との協調が必要な動作
一方でハイタッチは、相手が差し出した手のひらの位置を目で確認し、自分の手をそこに合わせるという、より高度な対人協調が求められる動作です。
そのため、バイバイやパチパチが先にできるようになり、そのあとにハイタッチができるようになる赤ちゃんが多い傾向にあります。
ハイタッチをしない・できない時の考え方
「周りの子はハイタッチしているのに、うちの子はまだできない」と不安になる保護者の方も多いはずです。
ここでは、そうした気持ちとの向き合い方を紹介します。
発達のスピードには大きな個人差がある
模倣行動全般について、この時期の子供の成長には個人差があるので、心配しすぎる必要はありません(こそだてハック)。
ハイタッチも同様に、できるようになる時期は赤ちゃんによって大きく異なります。
性格によって反応の仕方が違う
できないことが単に発達の遅れを意味するわけではありません。
大人と同じように、積極的な子もいれば、恥ずかしがり屋な性格だから、なかなかバイバイやパチパチをしないという場合もあります(こそだてハック)。
ハイタッチも、人見知りの時期と重なると一時的にやりたがらないこともあります。
心配な場合の相談先
1歳を大きく過ぎてもハイタッチだけでなく、名前を呼んでも振り向かない、視線が合いにくい、指差しが出ないなど複数のサインが重なって気になる場合は、自己判断せずに乳幼児健診の機会や、かかりつけの小児科、地域の保健センターに相談しましょう。
健診は、発達の状態を客観的に確認できる大切な機会です。

ハイタッチが親子にもたらすメリット
ハイタッチという小さな動作には、赤ちゃんの成長にとって嬉しい効果がたくさん詰まっています。
コミュニケーション能力の土台づくり
模倣行為はやがて言葉の獲得にもつながっていくとされています(たまGoo!)。
ハイタッチのように相手と息を合わせる動作を繰り返すことで、言葉を使う前の段階から「相手とやり取りをする楽しさ」を学んでいきます。
親子・家族との絆が深まる
ハイタッチが成功した瞬間、赤ちゃんも大人も自然と笑顔になります。
こうした日々の小さな成功体験の積み重ねが、赤ちゃんの自己肯定感や親子の信頼関係を育んでいきます。
社会性の基礎が育まれる
ハイタッチは、家族だけでなく祖父母や保育園の先生、お友達など、さまざまな人との交流のきっかけにもなります。
人と関わることの心地よさを早い時期から経験することは、将来の社会性の発達にもつながっていくと考えられています。
日常生活にハイタッチを取り入れるシーン
特別な時間を作らなくても、日々の生活の中でハイタッチを取り入れることができます。
朝の挨拶やお出かけ前の習慣として
「おはよう」の挨拶や、お出かけ前の合図としてハイタッチを取り入れると、赤ちゃんにとって一日の楽しい始まりの合図になります。
何かができた時のお祝いとして
寝返りができた、離乳食を完食したなど、赤ちゃんが何か新しいことを達成した瞬間にハイタッチをすることで、「頑張ったね」という気持ちを言葉以上に伝えることができます。
家族や友人との交流の橋渡しとして
祖父母や親戚が遊びに来た際、人見知りで泣いてしまう赤ちゃんでも、ハイタッチという簡単な動作なら受け入れやすいことがあります。
無理のない距離感でのコミュニケーション手段として活用してみましょう。
ハイタッチをする時に気をつけたいこと
楽しい触れ合いであるハイタッチですが、いくつか気をつけておきたいポイントがあります。
強く叩きすぎないよう優しく教える
ハイタッチが楽しくなってくると、赤ちゃんが力いっぱい手を叩いてしまうこともあります。
大人の手や顔を強く叩いてしまうこともあるため、力加減については根気強く優しく教えていくことが大切です。
叩かれた時にわざと大げさに痛がる反応をすると、かえって面白がって繰り返してしまうこともあるので、冷静に「優しくね」と伝えるようにしましょう。
嫌がる時は無理強いをしない
体調が悪い時や機嫌が良くない時に無理にハイタッチをさせようとすると、その動作自体を嫌がるようになってしまうこともあります。
あくまで赤ちゃんが楽しんでいることを最優先に考え、無理強いは避けましょう。
まとめ
赤ちゃんのハイタッチができるようになる時期は、バイバイやパチパチといった模倣行動の発達時期を踏まえると、生後9か月〜1歳前後が一つの目安と考えられます。
ただし、これはあくまで目安であり、赤ちゃんの性格や環境によって時期は前後します。
大切なのは、できるようになる時期を急かすことではなく、赤ちゃんが「人と関わることは楽しい」と感じられる時間を積み重ねていくことです。
お手本を見せたり、できた時に思い切り褒めたりしながら、日常のふとした瞬間にハイタッチを取り入れてみてください。
もし気になる発達のサインが重なって不安な場合は、一人で抱え込まず、乳幼児健診やかかりつけの小児科、地域の保健センターに相談することも忘れないでください。
赤ちゃんの成長は一人ひとり違うからこそ、その子だけのペースで育っていく姿を、これからも温かく見守っていきましょう。