1歳のスプーンの持ち方 | 上手持ちから鉛筆持ちへ

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「1歳になったのに、スプーンをぎゅっと握るだけでうまくすくえない」「周りの子はもう上手に食べているのに、うちの子はまだこぼしてばかり・・・」そんな風に感じて、少し不安になっていませんか。実は、1歳前後の赤ちゃんがスプーンを上手く使えないのは、発達の順番として当たり前のことなのです。この記事では、1歳児のスプーンの持ち方がどのように変化していくのか、発達段階をふまえながら、親子で楽しく練習を進めるコツをたっぷりご紹介します。読み終わる頃には、今日の食事の時間がちょっと待ち遠しくなるはずです。

1歳のスプーン、うまく持てなくて当然です

まず知っておいていただきたいのは、1歳頃の子どもがスプーンを上手に使えないのは、手や指の機能がまだ発達の途中にあるからだという点です。
大人と同じように鉛筆を持つような繊細な動きは、手首をひねる、指先を separately に動かすといった複雑な運動が必要で、1歳児の身体にはまだ難しいのです。

厚生労働省が公表している「授乳・離乳の支援ガイド」でも、離乳が進むにつれて手づかみ食べで自分で食べることを楽しむといった、食べる楽しさの体験を増やしていくことの大切さが述べられています。
スプーンやフォークを使う練習は、このような手づかみ食べの延長線上にあるものと考えると、気持ちが少し軽くなるのではないでしょうか。

焦って正しい持ち方を教え込もうとするよりも、今の発達段階に合った持ち方を認めてあげることが、結果的にスプーンの上達への近道になります。

リビングのベビーチェアでスプーンを握りしめ離乳食を食べようとする1歳児と見守る母親


スプーンの持ち方は3つの発達段階で進む

子どものスプーンの持ち方は、いきなり大人と同じになるわけではありません。
多くの専門機関や育児情報サイトが共通して示しているのは、「上手持ち」「下手持ち」「鉛筆持ち」という3つのステップです。
それぞれの特徴を知っておくと、今わが子がどの段階にいるのかが把握しやすくなります。

ステップ1:上手持ち(にぎり持ち)1歳〜1歳半頃

上手持ちは、スプーンを使い始める最初の段階で、スプーンの柄を手のひら全体で上からわしづかみにする握り方で、手のひら握りとも呼ばれます。
この時期はまだ手首や指先の細かな動きが未熟なため、腕全体を大きく動かしながら口元にスプーンを運びます。

千葉市が公開しているスプーンの持ち方に関する資料でも、1歳頃は親指以外の4本の指と手のひらの間にスプーンを入れてつかめるようになり、指先の動きがまだ未熟なので上からスプーンを握り、肘を曲げたり腕全体を動かしたりしながら口元に持っていく段階だと説明されています。
こぼしてしまうのは決して失敗ではなく、成長の証だと捉えてあげてください。

ステップ2:下手持ち(つまみ持ち)1歳半〜2歳頃

1歳半から2歳頃になると、手のひらを下に向けて握る「下手持ち」という持ち方が見られるようになります。
手首をひねる動作ができるようになってきた証拠で、上手持ちよりも一段階進んだ握り方です。

ただし、成長の度合いなどにもよって必ずしもそうなるとは限らないため、子どものスプーンの持ち方は上手持ちから下手持ちへという流れで進んでいくことが多い、という一般的な傾向として捉えることが大切です。
個人差があることを前提に、焦らず見守りましょう。

ステップ3:鉛筆持ち(三点持ち)2歳以降

下手持ちが安定してくると、いよいよ大人と同じような「鉛筆持ち」に近づいていきます。
千葉市の資料では、手首を内側から外側に返すことができるようになり、こぼすことが少なくなって、親指・人差し指・中指の3本を使って食べられるようになる段階として説明されています。

この鉛筆持ちが定着すると、次はお箸への移行がスムーズになりやすいと言われています。
実際に、スプーンの鉛筆握りが十分に定着し、上手に食べられるようになったら、いよいよ箸への移行の時期であり、同じ持ち方で箸を握ってみるとよいとされています。
スプーンの持ち方がお箸へのスムーズな橋渡しになるという点は、ぜひ覚えておきたいポイントです。


1歳児の練習はいつから始めればいい?

「うちの子、いつからスプーンの練習を始めればいいの?」という疑問は、多くの親御さんが抱くものです。
結論から言うと、明確な開始日はなく、子どもの興味や様子を見ながら始めるのが基本です。

手づかみ食べが練習の第一歩になる

スプーンの練習の前段階として重要なのが、手づかみ食べです。
京田辺市の離乳食のしおりでも、手づかみ食べの十分な経験が、食べることの楽しさを学び、スプーンやおはしを上手に使う基礎となると説明されています。
手づかみ食べを十分に経験した子は、スプーンへの移行もスムーズになりやすい傾向があります。

警告:手づかみ食べを嫌がる子に無理強いをするのは禁物です。
スプーンだけを持ちたがる子もいますので、その場合は手づかみ食べにこだわらず、スプーンを持たせてあげても問題ありません。

スプーンに興味を示すサインを見逃さない

食事中に大人のスプーンに手を伸ばす、自分のスプーンを掴んで口に運ぼうとするといった仕草が見られたら、それが練習を始めるベストなタイミングです。
子ども自身の「自分でやりたい」という気持ちを尊重することが、上達への一番の近道になります。

木製テーブルの上でカラフルな練習用スプーンとフォークを興味深そうに見つめる1歳の赤ちゃんの手元


上手持ちから鉛筆持ちへ導く関わり方

発達段階を理解したうえで、日々の食事の中でどのように関わればステップアップを後押しできるのでしょうか。
ここでは具体的な工夫を紹介します。

焦らず褒めることが一番の近道

ステラ幼児教室のコラムでも、子どもの発達段階を無視して持ち方を矯正しようとすると、食事の時間が嫌いになってしまうこともあり、まずは今の発達段階でできる持ち方を認め、少しずつステップアップしていくことが、スプーンの持ち方を上手に教えるコツだとされています。「持てたね」「自分で食べられたね」という声かけを積み重ねることで、子どもの意欲は自然に育っていきます。

こぼしても叱らず、挑戦したこと自体を認めてあげる姿勢が、長い目で見たときに正しい持ち方への一番の近道になります。

遊びの中で指先の発達を促す

スプーンの持ち方の上達には、指先の細かい動き(微細運動)の発達が欠かせません。
積み木をつまむ、シールを貼る、粘土をこねるといった遊びは、日常の中で無理なく指先を鍛える良い機会になります。
食事の時間以外の遊びが、実はスプーンの上達に直結しているという点は意外と見落とされがちなポイントです。

大人がお手本を見せる

子どもは大人の真似をして学ぶ生き物です。
一緒に食卓を囲みながら、大人がスプーンを正しく使う姿を見せることも、自然な学びのきっかけになります。
楽しい雰囲気の中で「一緒に食べようね」と声をかけることが、何よりのお手本教育になります。


1歳児に合うスプーンの選び方

練習をスムーズに進めるためには、スプーン選びも大切な要素です。
子どもの発達段階や手の大きさに合っていないスプーンでは、せっかくのやる気が空回りしてしまうこともあります。

サイズ・重さ・持ち手の形状をチェック

リッチェルの解説によれば、スプーンは子どもの身体の発達に合わせたサイズと形状のものを選ぶことが大切で、はじめのうちは一口分が少ない小さなスプーンが食べやすくても、発達が進むと徐々に物足りなくなるため、成長に合わせてサイズアップしていく視点も必要です。

千葉市の資料でも、スプーンは子どもにあった大きさ、深さ、柄の長さのものを選ぶことがポイントとして挙げられています。
持ち手が細すぎたり太すぎたりすると握りにくいため、実際に子どもの手にフィットするか確認してから選ぶのがおすすめです。

素材と安全性も忘れずに確認

スプーンの先端が硬すぎると口の中を傷つける心配があるため、シリコンやエラストマーなど、やわらかい素材を採用した製品を選ぶ家庭も多いようです。
また、警告:スプーンの柄が短すぎたり喉の奥まで入りやすい形状のものは、誤って喉を突いてしまう危険があるため注意が必要です。
安全設計かどうかは購入前にしっかり確認しましょう。

さまざまな色とサイズの子ども用スプーンとフォークが並べられたテーブルの俯瞰写真


やってしまいがちなNG習慣に注意

良かれと思ってやっていることが、実は子どもの発達を妨げてしまうケースもあります。
ここで代表的な注意点を確認しておきましょう。

発達段階を無視した無理な矯正はNG

まだ上手持ちしかできない子どもに、いきなり鉛筆持ちを教え込もうとするのは避けましょう。
手首や指先の準備が整っていない段階で正しい持ち方を強要すると、食事そのものが嫌いになってしまう恐れがあります。
矯正を意識する時期については、一般的に2歳半から3歳頃が目安とされており、この時期になると手首や指先の発達が進み、より細かい動きができるようになるとされています。
1歳の段階では、無理な矯正よりも見守りを優先しましょう。

危険な使い方への注意

警告:スプーンを持ったまま歩き回ったり、口に入れたまま転んだりすると、喉や口の中を傷つける危険があります。
食事中は座って食べる習慣を早いうちから伝えていくことも、安全面でとても大切なポイントです。


よくある疑問Q&A

ここでは、1歳児のスプーンの持ち方に関して親御さんからよく寄せられる疑問にお答えします。

なかなか上達しないときはどうすればいい?

発達のスピードには大きな個人差があります。
子どもが今どの段階にいるのかを確認しながら、次のステップへの移行を意識することが大切で、周りの子と比較して焦る必要はありません。
食事の時間が楽しいものであり続けることを第一に考えましょう。

発達が気になるときの相談先は?

もし1歳半を過ぎてもスプーンにまったく興味を示さない、極端に手を使いたがらないなど、気になる様子が続く場合は、自己判断せずに専門機関に相談することをおすすめします。
かかりつけの小児科医や、自治体の乳幼児健診、地域の子育て支援センターは頼れる相談先です。
作業療法士による専門的なサポートを受けられる医療機関もありますので、不安なときは一人で抱え込まず、早めに相談してみてください。

厚生労働省が策定した授乳・離乳に関する公的なガイドラインも、離乳食やスプーン練習の大まかな目安を知るうえで参考になります。
詳しい内容は以下の公式資料からも確認できます。

厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」(2019年改定版)


まとめ

1歳児のスプーンの持ち方は、「上手持ち」から始まり「下手持ち」、そして「鉛筆持ち」へと、時間をかけて段階的に発達していきます。
大切なのは、今の発達段階を否定せず、子どものペースに合わせて見守ることです。
こぼしてしまう毎日も、実は大切な成長のプロセスの一部。
焦らず、たくさん褒めながら、親子で食事の時間を楽しんでいきましょう。
今日からほんの少し見方を変えるだけで、スプーンの練習がもっと愛おしい時間になるはずです。

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