「1歳になって、そろそろお菓子をあげてもいいのかな?」「スーパーにはたくさんお菓子が並んでいるけど、どれを選べばいいの?」・・・そんな悩みを抱えている親御さんはとても多いです。お菓子は正しく選べば、栄養補給や親子のコミュニケーションの時間になる素敵な存在です。この記事では、1歳児のお菓子の選び方から量の目安、市販品パッケージの見方まで、公的機関の情報をもとにわかりやすく解説していきます。読み終わったころには、お菓子選びがもっと楽しく、もっと安心できるようになっているはずです。
1歳児にお菓子は必要?おやつの役割を知ろう
そもそも、1歳の赤ちゃんにお菓子は本当に必要なのでしょうか。
結論から言うと、1歳前後の子どもにとって「おやつ」は単なる嗜好品ではなく、食事の一部として重要な役割を持っています。
胃が小さい1歳児には「補食」が欠かせない
1〜2歳児が必要とする1日の摂取カロリーは900〜950kcalで、お母さんの実に半分近くにもなります。
ところが、まだ胃が小さく消化器官も未熟なため、一度にたくさん食べられません。
そのため、1日3回の食事だけでは必要な栄養やエネルギーを摂りきれないことが多く、おやつは単なる嗜好品ではなく、食事では摂り切れない栄養を補う大切な「第4の食事」と位置づけられています。
注目ポイントとして覚えておきたいのは、お菓子=悪者ではないということです。
適切な種類と量を選べば、成長期の子どもに必要な栄養を補う立派な役割を果たしてくれます。
コミュニケーションの時間としての役割も大きい
おやつタイムは栄養補給だけでなく、親子のふれあいの時間としても大切です。
おやつタイムには、栄養補給プラス食事とは違った親子のコミュニケーションのシーンとして、食を通じた楽しく豊かな時間を経験させてあげたいという視点は、多くの専門家が共有している考え方です。「一緒に食べる」「楽しい時間にする」という意識を持つだけで、お菓子選びのプレッシャーも和らぐのではないでしょうか。

1歳児のお菓子1日の量はどれくらい?
お菓子選びで最初に気になるのが「量」の問題です。
ここでは厚生労働省のデータをもとに、具体的な目安をご紹介します。
1日のおやつの目安は100〜150kcal
1〜2歳児の1日に必要な推定エネルギーの必要量は、男の子が950kcal、女の子は900kcalです。
そのうち、おやつで摂るエネルギー量の目安は100〜150kcalとされています。
これは厚生労働省「日本人の食事摂取基準」を参考にした数値であり、多くの育児・栄養関連機関が同様の基準を採用しています。
重要テキストとして覚えておいてほしいのは、この100〜150kcalという数字はあくまで「おやつ全体」の目安であり、お菓子だけでなく果物や乳製品なども含めた量だということです。
具体的な食品でイメージしてみよう
100kcalがどれくらいの量なのか、具体的な食品でイメージすると分かりやすくなります。
- おにぎり・・・2/3個(63g)
- バナナ・・・約1本(120g)
- ふかしたさつまいも・・・約2/3本(80g)
- とうもろこし・・・約小1本(100g)
- ヨーグルト・・・150g
- 牛乳・・・150ml
おおよそこれくらいの量を1日1回〜2回に分け、おやつとして与えます。
市販のお菓子だけでなく、果物やいも類、乳製品などを組み合わせることで、栄養バランスの良いおやつタイムになります。
おやつの回数とタイミングも意識しよう
おやつの時間は、1日に1〜2回が目安です。
だらだら食べていると次の食事に影響がでますのできちんと時間を決めて与えます。
また、1歳〜1歳半頃には、徐々におやつを生活のリズムの中に組み込んでいきます。
1日に1〜2回、食事とおやつの間隔を2〜3時間あけるなど、食事に影響しないタイミングで、なるべく毎日規則正しく、決まった量を食べさせるようにしましょう。
保育園では10時頃と15時頃の2回に分けているケースが多く、家庭でも同じようなリズムを作ると生活習慣が整いやすくなります。
市販のお菓子を選ぶときの5つのポイント
スーパーやドラッグストアには、ベビー用のお菓子から大人向けのスナックまでさまざまな商品が並んでいます。
ここでは、1歳児のお菓子選びで注目したい5つのポイントを紹介します。
対象月齢・年齢表示をチェックする
市販のベビー菓子には「7か月から」「1歳から」といった対象月齢が記載されていることが多くあります。
ただし、市販品に表示されている対象月齢はあくまで目安です。
表示されている注意事項を確認し、食べさせる前にもう一度子どもに与えて良いか考えましょうと消費者庁も呼びかけています。
パッケージの表示を過信せず、子ども自身の咀嚼力や飲み込みの発達に合わせて判断することが大切です。
原材料表示で「何が入っているか」を確認する
原材料名は使用量の多い順に記載されるルールになっています。
砂糖や油脂が最初に来ている商品は、糖分・脂質が多い傾向があるため注意しましょう。
反対に、野菜やいも類、乳製品が上位に記載されている商品は、栄養面でもメリットが期待できます。
硬さ・大きさ・形状を必ず確認する
警告テキストとして強くお伝えしたいのが、誤嚥・窒息のリスクです。
奥歯が生えそろわず、かみ砕く力や飲み込む力が十分ではない子どもが豆やナッツ類を食べると、のどや気管に詰まらせて窒息してしまったり、肺炎を起こしたりするリスクがあります。
丸くて硬いラムネやグミ、大粒のナッツなどは避け、口の中で溶けやすいものや、小さくつぶせるものを選びましょう。
塩分・糖分の量にも目を向ける
ポテトチップスのような濃い味付けのスナックや、糖分の多いキャンディ類は、1歳児の消化器官にはまだ負担が大きいものです。
離乳食完了期での1日のおやつは100kcalを目安にするといいといわれています。
チョコレートやポテトチップスなど甘すぎたり塩分の高めのものは避け、野菜や果物、乳製品などが含まれ、体の栄養補助となるものを選ぶのがおすすめです。
注目ポイントですが、「絶対に食べさせてはいけない」というわけではなく、量とタイミングをコントロールすることが何より重要です。
栄養機能が付加された商品も選択肢に
最近では、カルシウムや鉄分、野菜由来の成分を加えたベビー向けお菓子も多く販売されています。
実際に子育て中の親からは小魚せんべいなど、普段の食事ではとりにくいカルシウムが入ってる市販のおかしを選んでいますという声や、野菜を中々食べてくれない子どもなので、野菜が入っているおかしを選びますという声も聞かれます。
普段の食事で不足しがちな栄養を補う視点でお菓子を選ぶのも一つの方法です。

絶対に避けたい!1歳児に危険なお菓子とは
お菓子選びにおいて、量や栄養以上に優先すべきなのが「安全性」です。
ここでは特に注意すべき食品を具体的に紹介します。
硬い豆・ナッツ類は5歳頃まで避ける
消費者庁は明確に注意喚起をしています。
豆やナッツ類など、硬くてかみ砕く必要のある食品は5歳以下の子どもには食べさせないでください。
喉頭や気管に詰まると窒息しやすく、大変危険です。
小さく砕いた場合でも、気管に入りこんでしまうと肺炎や気管支炎になるリスクがあります。
これは重要テキストとして、1歳児を育てる家庭では必ず知っておいていただきたい情報です。
過去の事故データからわかるリスク食品
消費者庁の報告によると、窒息事故の原因となった食品は飴、菓子類(飴を除く)、果実類、豆・ナッツ類などとなっています。
また、消費者庁の報告によると、2014年から2019年までの6年間に発生した食品による子ども(14歳以下)の窒息死80件のうち、5歳以下が73件で9割を占めていました。
この数字からも、幼児期の食品選びがいかに重要かがわかります。
丸くて硬いラムネ・グミ・飴類・大粒のブドウのような食品は、1歳児には特に注意が必要です。
食べさせるときの環境にも注意しよう
警告テキストですが、どんなに安全な食品を選んでも、食べさせ方を誤ると事故につながります。
赤ちゃんを泣き止ませたいとき、ついおかしを食べさせたくなりますよね。
でも、泣いているときに食べ物を与えると、のどに詰まらせる危険があります。
落ち着いてから食べさせましょう。
歩き回りながら、遊びながらの「ながら食べ」も誤嚥のリスクを高めるため、必ず座った状態で、保護者が見守れる環境で食べさせるようにしましょう。
チョコレートやスナック菓子はいつからOK?
「みんないつからチョコレートを食べさせているの?」という疑問は、多くの親が持つものです。
ここでは現時点でわかっている情報を整理します。
明確な基準はないが1歳半以降が一般的
「チョコレートを食べても良いのは何歳から」という明確な基準は特に決まっておりません。
しかし消化器官が未発達な乳幼児がチョコレートを口にすると、からだへ負担がかかってしまいます。
多くの専門家サイトでもココアやチョコレート味のお菓子を与え始める一般的な時期は、離乳食が完了した1歳半ごろからとされており、1歳になったばかりの時期はまだ慎重になったほうが良いでしょう。
注目ポイントとして、チョコレート味のパンやビスケットなど、カカオ含有量が少ないお菓子であれば、比較的負担が少ないとされています。
スナック菓子との付き合い方
ポテトチップスなどの塩分・油分の多いスナック菓子は、小学校高学年を対象にした食事バランスガイドでも1日200キロカロリー未満が推奨されていますという基準があるほどです。
1歳児にとっては、それよりもさらに少量・低頻度にとどめるのが安心です。
日常的なおやつとしては避け、特別な日のごく少量にとどめるのがおすすめです。

食品添加物・原材料表示の見方をやさしく解説
「無添加」「オーガニック」といった表示を見ると安心してしまいがちですが、正しい知識を持って選ぶことが大切です。
添加物は厳しい基準のもとで管理されている
まず知っておきたいのは、厚生労働省と食品安全委員会の安全性評価のしくみをもとに、日本で使用が認められている添加物は、食品安全委員会がリスク評価を行い、一日摂取許容量(ADI)を設定した上で厚生労働省が認可する仕組みになっているということです。
過度に添加物を怖がる必要はありませんが、注目ポイントとして、原材料名の表示順を確認する習慣をつけると、より安心してお菓子を選べるようになります。
「無添加」表示の落とし穴に注意
パッケージに大きく「無添加」と書かれていても、「無添加」だけの表示:何が無添加なのか不明確。
もともとその食品に使わない添加物を「不使用」とアピールしているケースもあります。
表示だけで判断せず、原材料名全体をひと通り確認する癖をつけることをおすすめします。
ベビーフード表示のあるお菓子は安心材料になる
ベビーフードは厚生労働省の「乳児用規格適用食品」の基準を満たしたものを選ぶとよいとされており、ベビーフードに使われる添加物は種類・量とも厳しく制限されているという特徴があります。
パッケージに「乳児用規格適用食品」の表記があるお菓子は、添加物への配慮という観点では一つの安心材料になるでしょう。
手作りおやつという選択肢も検討してみよう
市販品だけでなく、手作りのおやつも1歳児のお菓子選びの立派な選択肢です。
手作りのメリットは調整の自由度
おやつを手作りするのは、大変なイメージがありますが、原材料がわかっているため安心して子どもに与えることが出来ます。
手作りおやつの良い所は、アレルギー対応が出来る事や砂糖の量を調節出来る、素材本来の味を生かした物が作れる、苦手な野菜を入れるなどのアレンジが出来る事です。
忙しい毎日の中で毎回手作りするのは難しくても、週末だけ、time があるときだけ取り入れるという方法でも十分効果があります。
市販品と手作りをうまく組み合わせる
すべてを手作りにしようと頑張りすぎると、親の負担が大きくなってしまいます。
平日は市販の栄養機能付きお菓子を活用し、休日は親子で一緒に蒸しパンやふかし芋を作る、といったバランスの取れた付き合い方がおすすめです。
子どもと一緒に作れば食べる意欲を刺激することが出来ますし、食育にもなります。
おやつ作りの時間そのものが、親子の大切な思い出になっていくはずです。
おやつタイムを楽しい時間にするコツ
最後に、お菓子選びの知識を踏まえたうえで、日々のおやつタイムをより楽しく、より安心して過ごすためのコツをお伝えします。
頻度に正解はない、家庭のペースを大切に
実際の家庭では、お菓子をあげる頻度にも幅があります。
回答してくれた半分以上のママパパが「毎日お菓子をあげている」と答えました。
続いて多かったのは、「2〜3日に1回の頻度であげている」でした。
一方、全くお菓子をあげていないというママも約10%いるという調査結果があります。
つまり、「毎日あげるべき」「あげてはいけない」という一つの正解はなく、それぞれの家庭のペースで無理なく続けられる方法を見つけることが大切です。
決まった時間・決まった場所で与える習慣づくり
おやつの時間と場所を毎日同じにすることで、子ども自身も「今はおやつの時間」と理解しやすくなり、生活リズムが整いやすくなります。
テレビを見ながら、歩き回りながらではなく、椅子に座って親と向き合って食べる時間を意識的に作ることが、安全面でも生活習慣面でも良い効果をもたらします。
まとめ
1歳児のお菓子選びは、「量」「安全性」「栄養」の3つの視点で考えることが基本です。
1日のおやつは100〜150kcalを目安に、豆やナッツなど硬い食品は避け、原材料表示をチェックする習慣をつけましょう。
市販品と手作りをバランスよく取り入れながら、それぞれの家庭のペースでおやつタイムを楽しんでいただければと思います。
お菓子は、正しい知識があれば、親子の毎日をもっと豊かにしてくれる存在です。
今日のおやつタイムから、ぜひ実践してみてください。