離乳食の豆腐 | 絹ごし・木綿の使い分け完全ガイド

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離乳食づくりが始まると、「最初のたんぱく質、何にしよう?」と迷う親御さんはとても多いものです。そんなときに頼りになるのが豆腐。やわらかくてクセがなく、下ごしらえも簡単。赤ちゃんが食べやすいうえに、栄養もしっかり詰まった、まさに離乳食の「優等生」食材です。

でも、いざ使い始めると「絹ごしと木綿、どっちがいいの?」「加熱は必要?」「どのくらいの量をあげればいい?」と、小さな疑問が次々と湧いてきますよね。この記事では、豆腐の選び方から月齢別の進め方、量や固さの目安、冷凍保存のコツ、アレルギーへの配慮まで、知りたいことをまるごとまとめました。読み終わるころには、「明日の離乳食づくりがちょっと楽しみ!」と思えるはずです。

木製のテーブルに並んだ絹ごし豆腐と木綿豆腐、すりつぶした豆腐の入った離乳食用の小鉢

豆腐は離乳食初期から使える優秀食材

離乳食を始めて、10倍がゆや野菜のペーストに少し慣れてきたら、いよいよたんぱく質の食材にステップアップ。
その最初の一歩に豆腐がぴったりなのには、ちゃんと理由があります。

いつから食べさせられる?

豆腐は離乳食初期から取り入れられる食材です。
生後5〜6ヶ月ごろの離乳初期から食べ始めることができ、おかゆや野菜のペーストに慣れてきたタイミングがスタートの目安になります。
豆腐はなめらかな舌触りで味もクセがなく、赤ちゃんにも比較的食べやすい食材の1つです。

なお、離乳食の開始時期については、日本では授乳・離乳の支援ガイドで「離乳食は生後5〜6カ月頃からはじめる」とされていますが、WHOの補完食では「食事は6カ月頃からあげる」とされています。
赤ちゃんの発達には個人差があるので、月齢はあくまで目安。
首がしっかりすわり、支えると座れて、食べ物に興味を示すなどのサインを見ながら進めましょう。

豆腐に含まれる栄養素

豆腐の主役はなんといってもたんぱく質。
豆腐は大豆が原料であるため、主な栄養素はたんぱく質で、たんぱく質は筋肉や臓器、肌、髪などを作る元となるため、発育が著しい赤ちゃんには特に大切な栄養素です。
そのほかにもカルシウムやマグネシウムといったミネラルを含み、成長期の赤ちゃんの体づくりを支えてくれます。

しかも、豆腐に含まれる大豆タンパク質は植物性タンパク質ですが、肉や魚の動物性タンパク質と同様にアミノ酸スコア100の良質なタンパク質であり、95%以上の吸収率といわれています。
消化吸収しやすいのは、消化機能が未熟な赤ちゃんにとってうれしいポイントですね。


絹ごし・木綿・充填豆腐の使い分け

スーパーの豆腐売り場に並ぶ「絹ごし」「木綿」「充填」。
それぞれ作り方が違い、食感や栄養に少しずつ個性があります。
離乳食でどう使い分ければいいのか、ひとつずつ見ていきましょう。

絹ごし豆腐はなめらかで初期向き

絹ごし豆腐は、木綿豆腐よりも濃い豆乳に凝固剤を加え、そのまま固めて作ったものです。
圧搾しないぶん水分が多く、口当たりがとてもなめらか。
つぶしたり裏ごししたりしやすいので、離乳食初期のペースト作りに最適です。

離乳食をスタートしたばかりの時期は、このなめらかさが大きな味方になります。
赤ちゃんがゴックンと飲み込みやすく、初めてのたんぱく質食材へのハードルをぐっと下げてくれます。

木綿豆腐は栄養がぎゅっと凝縮

一方の木綿豆腐は、豆乳を凝固させていったん崩し、型に入れて圧搾して水分を絞るため、水分が抜けて成分が濃くなりやすいのが特徴です。
この製法の違いから、栄養面でも差が出ます。
エネルギー量を100gあたりで比べると、木綿豆腐は72kcal、絹ごし豆腐は56kcalと木綿豆腐が少し高めで、たんぱく質や脂質などでも木綿豆腐のほうが絹ごし豆腐より少し高めの値を示します。

具体的には、木綿豆腐は100gあたり6.6g、絹ごし豆腐は100gあたり4.9gのタンパク質を含み、カルシウムは木綿豆腐が100gあたり120mg、絹ごし豆腐が43mgです。
つまり同じ量でも木綿豆腐のほうがたんぱく質やカルシウムをしっかり摂れるということ。
少量しか食べられない時期に効率よく栄養を届けたいときや、形が残ってもしっかり食べられるようになった中期以降に活躍してくれます。

キッチンで豆腐をスプーンの背でつぶす親の手元と離乳食用の小皿

充填豆腐は衛生的で使いやすい

意外と頼れるのが充填豆腐です。
充填豆腐の原料は絹ごし豆腐や木綿豆腐と同様、豆乳とにがりのため、栄養価に大きな違いはなく、たんぱく質も絹ごし豆腐とほとんど変わりありません。
容器に豆乳と凝固剤を入れて密閉してから加熱して固めるため、空気に触れにくく衛生的で、ほかの豆腐に比べて日持ちするのが大きなメリットです。

さらに、小分けパックタイプなら毎回使い切りやすいのも便利。
実際に1個が35gになっている商品は、ちょうど離乳中期や離乳後期の1食分にぴったりの量で重宝します。「少量だけ使いたい」「開封後の管理が心配」という離乳食期には、充填豆腐がとても心強い選択肢になります。

遺伝子組み換えが気になる場合は、パッケージの「遺伝子組換えでない」などの表示を確認して選ぶと安心です。


月齢別・豆腐の進め方ガイド

豆腐は離乳の進み具合に合わせて、形や量を少しずつ変えていきます。
ここで言う目安量とは、たんぱく質源として豆腐のみを使用する場合の量で、1食につき2種類以上のたんぱく質源を用意する場合は、量を減らすなど調節しましょう。
あくまで目安なので、赤ちゃんの食欲やペースに合わせて柔軟に進めてくださいね。

初期(5〜6ヶ月)はなめらかペースト

ゴックン期と呼ばれるこの時期は、とにかくなめらかに。
加熱した豆腐をすり潰し、湯冷ましなどを少量加えてペースト状にし、ヨーグルトくらいのとろみ具合に仕上げます。
1食分の目安量は約5〜10gです。
ブレンダーを使うと、よりなめらかに仕上がります。

ただし初めて食べるときは小さじ1程度にしておくと安心です。
そのまま与えても、おかゆや野菜ペーストに混ぜてもOK。「豆腐ってこういう味なんだ」と赤ちゃんが少しずつ慣れていく大切な時期です。

中期(7〜8ヶ月)は粗くつぶして

モグモグ期になったら、舌でつぶせる固さにステップアップ。
加熱した豆腐を4mm角くらいの粒が残る程度に粗くすり潰し、舌で潰せる固さにします。
1食分の目安量は約30〜40gです。
スープに入れたり、野菜と一緒に煮てあんかけにしたりと、レシピの幅もぐっと広がります。

後期〜完了期は手づかみにも挑戦

カミカミ期の後期は、歯ぐきでつぶせる固さが目安。
加熱した豆腐を5〜7mm角くらいに切り、歯ぐきで潰せる固さにします。
1食分の目安量は約45gです。
このころから豆腐ハンバーグなど手づかみ食べができるレシピにも挑戦してみましょう。

完了期(1歳〜1歳半ごろ)になると、加熱して5mm〜1cm角くらいに切り、歯ぐきで噛める固さが目安になります。
1食分の目安量は約50〜55gで、味噌汁の具材や鶏団子など、大人の食事から取り分けできるレシピでも活用できます。
大人の料理から取り分けられるようになると、毎日の食事づくりがぐっとラクになりますよ。


豆腐の正しい加熱と下ごしらえ

豆腐は下ごしらえが簡単とはいえ、赤ちゃんに与えるときにはいくつかコツがあります。
ここを押さえれば、おいしく安全に進められます。

加熱は必要?加熱の目安時間

赤ちゃんの離乳食では、豆腐は必ず加熱してから与えましょう。
これは衛生面での安心のためです。
加熱方法はゆでるか電子レンジが手軽です。
沸騰したお湯に豆腐を入れて約1〜2分間ゆで、電子レンジの場合は600Wで約20〜30秒加熱します。

電子レンジは加熱しすぎると豆腐が破裂する恐れがあるため、加熱中は目を離さず、量や環境に応じて様子を見ながら調整してください。

なお製造の観点から見ると、牛乳やヨーグルト、豆腐は、特に加熱をしなくてもすでに製造上で加熱されているので、開封後すぐであれば安心とされています。
とはいえ離乳食では衛生面を最優先に、加熱してから与えるのが基本と覚えておきましょう。

つぶす順番とかたくならないコツ

ちょっとした工夫で、豆腐の口当たりは大きく変わります。
覚えておきたいのは、つぶすタイミング。
豆腐はつぶしてからゆでると固くなるので、ゆでてからつぶしましょう。
順番を意識するだけで、なめらかさがぐっと違ってきます。

また、水で長時間煮るとかたくなることがあるため、薄く味付けしただし汁などで煮ることで、かたくなるのを防ぐことができます。
だしのほんのりした風味は赤ちゃんにも好評。
やさしい味わいが食欲を引き出してくれます。

小鍋で豆腐をだし汁で煮込んでいる様子と湯気の立つキッチン

冷凍保存はペーストがおすすめ

忙しい毎日の強い味方が作りおき。
ただし豆腐の冷凍にはコツがあります。
豆腐をそのまま冷凍すると硬くなるのでおすすめできませんが、ペーストにした豆腐は冷凍しても大丈夫です。
初期のペーストを製氷皿に小分けして冷凍しておけば、必要なぶんだけ取り出せてとても便利です。

作った豆腐の離乳食を常温で長時間放置すると雑菌が増える原因になるため、すぐに使わない分は早めに冷蔵・冷凍し、解凍後はしっかり再加熱してから与えましょう。


豆腐とアレルギーで知っておきたいこと

豆腐の原料である大豆は、初めて与えるときに少し気をつけたい食材です。
とはいえ、正しい知識があれば過度に怖がる必要はありません。
落ち着いて進めるためのポイントをまとめました。

大豆アレルギーの基礎知識

大豆はアレルギーを起こす可能性がある食品のひとつに含まれます。
ただし、発症の頻度から見ると過度に心配しすぎる必要はありません。
即時型食物アレルギーの全国調査によると、食物アレルギーの原因物質として鶏卵、牛乳、小麦が全体の67.2%を占め、大豆は1.6%でした。
つまり日本の乳児に多いアレルギーは鶏卵・牛乳・小麦で、その次にみられるものの1つが大豆アレルギーです。

大豆によるアレルギーの割合は比較的低いものの、はじめて食べるときは赤ちゃんの様子を注意して観察しましょう。

初めて与えるときの注意点

初めての豆腐は、安全に配慮したタイミングで。
加熱した絹ごし豆腐を、万一に備えて小児科が開いている時間内に与えましょう。
食物アレルギー反応は数時間経ってから出てくることもあるので、午前中に与えるほうが安心です。

量も少なめからが基本です。
はじめて豆腐を食べるときにたくさん食べると赤ちゃんの不調が強く出てしまうことも考えられるため、だいたい小さじ1くらいでとどめておくと安心です。
新しい食材は1日1種類ずつ試すと、もし何かあったときに原因が特定しやすくなります。

症状が出たときの対応

万が一に備えて、対応も知っておきましょう。
下痢や嘔吐、湿疹などの症状がみられる場合は、すぐにお医者さんに連れて行きましょう。
また、食物アレルギーが疑われる場合は早めにかかりつけ医を受診し、万が一ぐったりしている、意識がもうろうとしているなどの症状が出たら、すぐに救急車を呼びましょう。

大豆アレルギーが心配な場合や、すでに別の食物アレルギーがある場合は、自己判断せず、必ずかかりつけの医師に相談してから進めてください。


豆腐をもっと楽しむアレンジのヒント

豆腐はそのままでもおいしいですが、ほかの食材と組み合わせると栄養も彩りもアップ。
マンネリになりがちな離乳食に変化をつけてくれます。

野菜や果物と組み合わせる

豆腐のいいところは、どんな食材ともなじみやすいこと。
たとえば青菜が苦手な赤ちゃんには、バナナの甘味ととろみで食べやすくしたほうれん草のバナナ豆腐和えのように、豆腐を加えることでたんぱく質も一緒に摂れるレシピがおすすめです。
かぼちゃやさつまいものペーストと混ぜれば、自然な甘みで食べやすさも栄養もアップします。

たんぱく質の量に注意して

豆腐はたんぱく質源なので、量の管理がポイントです。
野菜・果物と異なり、たんぱく質は食材によって1食あたりの目安量が違い、肉や魚に比べると豆腐は目安量が多めです。

魚や肉など別のたんぱく質と組み合わせる日は、それぞれの量を減らしてバランスをとりましょう。
いろいろな食材から少しずつ栄養をとることが、健やかな成長につながります。
アレルギーを気にして特定の食物を必要以上に避けるのではなく、栄養の偏りがないよう、いろいろな食品をバランスよく食べることが大切です。

固さは赤ちゃんに合わせて調整

進め方の月齢はあくまで目安。
大切なのは、目の前の赤ちゃんの様子です。
豆腐は元々やわらかいですが、大きすぎる切り方で食べさせると誤嚥のリスクもあるため、赤ちゃんの様子を観察しながら少しずつステップアップさせましょう。

うまく食べられない日があっても焦らないで。
一歩進んで一歩戻る、くらいの気持ちでゆったり構えるのが、離乳食を長く楽しく続けるコツです。


豆腐の離乳食でよくある疑問

最後に、親御さんからよく寄せられる質問にまとめてお答えします。

絹ごしと木綿、どちらから始める?

初期は、なめらかでつぶしやすい絹ごし豆腐(または充填豆腐)から始めるのがおすすめです。
中期以降で形のあるものが食べられるようになったら、栄養価の高い木綿豆腐も少しずつ取り入れていくとよいでしょう。
それぞれの良さを生かして使い分けてみてください。

高野豆腐や厚揚げはいつから?

豆腐の仲間である高野豆腐も離乳食に使えます。
高野豆腐は「何ヶ月から」という明確な目安はありませんが、大豆製品なので5〜6ヶ月ごろから取り入れられます。
すりおろして使うと下ごしらえも簡単で、鉄分やカルシウムを補える便利な食材です。
一方、厚揚げや油揚げは油を使っているため、油抜きをしたうえで後期以降に少量から試すと安心です。

毎日あげても大丈夫?

豆腐は使いやすく栄養も豊富なので、毎日の登場も問題ありません。
ただし、たんぱく質源は豆腐だけに偏らないことが大切です。
魚、肉、卵、乳製品など、いろいろな食材を日替わりで取り入れることで、さまざまな栄養や味・食感に出会えます。
豆腐を「便利な定番」として活用しつつ、レパートリーを少しずつ広げていきましょう。


まとめ|豆腐で離乳食をもっと楽しく

豆腐は、離乳食初期から完了期までずっと活躍してくれる、頼もしい味方です。
なめらかな絹ごしやとろける充填豆腐は初期に、栄養がぎゅっと詰まった木綿豆腐は中期以降にと、時期に合わせて使い分けるのが上手に取り入れるコツでした。

進め方のポイントを振り返ると、初期はなめらかなペーストで小さじ1から、中期は粗くつぶして30〜40g、後期は5〜7mm角で45gと、月齢に合わせて少しずつステップアップ。
加熱はしっかり、つぶすのはゆでたあとに、そしてだし汁を使うとかたくなりにくい、という小さなコツも覚えておくと役立ちます。

大豆アレルギーへの配慮も忘れずに、初めての豆腐は午前中に少量から、様子を見ながら進めましょう。
心配なことがあれば、一人で抱え込まずにかかりつけの医師に相談してくださいね。
月齢や量はあくまで目安。
赤ちゃんのペースに寄り添いながら、「おいしいね!」と笑顔で食卓を囲む時間を大切にしてください。
豆腐をきっかけに、毎日の離乳食づくりがもっと楽しくなりますように。

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