お七夜のお祝いの仕方 | 命名式・料理・写真の残し方

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赤ちゃんが生まれて、最初に迎える大切なお祝いが「お七夜(おしちや)」です。「名前は聞いたことがあるけれど、具体的に何をすればいいの?」「産後すぐで大変な時期に、無理をしてまでやるべき?」と、戸惑っているパパ・ママも多いのではないでしょうか。

お七夜は、赤ちゃんの名前をお披露目する「命名式」を中心に、家族で祝い膳を囲み、記念の写真や手形足形を残す、心温まる行事です。とはいえ、産後間もない時期だからこそ、形式にこだわりすぎず、無理のない範囲で楽しむことがいちばん大切です。

この記事では、お七夜の由来や日にちの数え方から、命名書の正式・略式の書き方、簡単に用意できる祝い膳のアイデア、一生の宝物になる写真の残し方まで、まるごと解説します。この1記事を読めば、お七夜の準備で迷うことはもうありません。

リビングで命名書を囲んで生まれたばかりの赤ちゃんを抱きながら微笑む若い夫婦、柔らかな自然光が差し込む温かい雰囲気

お七夜とはどんな行事?由来と意味

まずは、お七夜がどのような行事なのか、その意味と歴史を知っておきましょう。
背景を理解することで、お祝いにより深い気持ちを込められるようになります。

赤ちゃんの誕生を祝う最初の行事

お七夜とは、赤ちゃんが生まれて7日目に、無事に育ってくれたことを祝い、健やかな成長を願う行事です。
昔の日本では、医療がいまほど発達していなかったため、生まれた赤ちゃんがそのまま無事に育つか定かではありませんでした。
そのため、赤ちゃんが生後7日目を迎えられたこと自体が大きな喜びであり、そのことをお祝いするために生まれたのがお七夜です。

地域によっては「命名式」「名づけ祝い」などと呼ばれることもあり、赤ちゃんが人生で最初に経験するお祝い事とされています。

平安時代から続く日本の伝統

お七夜のルーツは、驚くほど古い時代までさかのぼります。
平安時代には、貴族のあいだで出産当日や3日目、5日目などの奇数日を祝う「産立ち(うぶだち)の祝い」が行われていました。
それが江戸時代になり、生後7日目の「お七夜」だけが残って庶民に広がったと言われています。

かつては生後6日目までの赤ちゃんは神様に生命を委ねた「神の子」と考えられ、7日目を迎えて初めて人間の子として認められる、という信仰がありました。
だからこそ、7日目は特別な節目とされ、名前をつけて社会の一員として迎え入れる大切な日だったのです。

命名式との関係

「お七夜」と「命名式」は、しばしばセットで語られます。
命名式とは、お七夜のなかで行われる式です。
赤ちゃんの名前を披露し、家族の一員として迎え入れるという意味があります。

つまり、お七夜という大きな行事の中に、名前をお披露目する命名式というメインイベントが含まれている、と理解するとわかりやすいでしょう。
名前は、パパとママから赤ちゃんへの最初のプレゼント。
その大切な贈り物をみんなにお披露目する、感動的な瞬間です。


お七夜はいつ行う?日にちの数え方

「7日目」と言われても、生まれた日をどう数えるのか迷いますよね。
ここでは、正しい数え方と、現代の柔軟な考え方を紹介します。

生まれた日を1日目として数える

お七夜の日にちの数え方には、少し注意が必要です。
お七夜では、赤ちゃんが生まれた日を1日目として、7日目の夜が正式な数え方です。
つまり、12月1日に生まれた場合は、12月7日がお七夜を行う日となります。

母子手帳などで使われる「生まれた日を0日目とする数え方」とは1日ずれるので注意しましょう。
この数え方の違いを知らないと、1日遅れてしまうことがあります。

7日目にこだわらなくても大丈夫

ここが最も大切なポイントです。
産後7日目といえば、ママがまだ入院中だったり、退院直後で体調が万全でなかったりする時期。
無理は禁物です。

お七夜のお祝いや命名式は、必ず生後7日目にやらなければならないわけではありません。
ママの体調や赤ちゃんの様子を見ながら、落ち着いた頃にお祝いしてあげましょう。

赤ちゃんとママの体調が何よりも最優先です。
週末に家族が集まりやすい日や、退院して家での生活に慣れてきた頃など、みんなが笑顔でいられるタイミングを選びましょう。

出生届の期限との関係

「7日目までに名前を決めなきゃ!」と焦る必要もありません。
出生届を提出する期限は生後14日以内ですが、お七夜までに名前が決まっているとスムーズです。

出生届は生まれた日を含めて14日以内の提出が義務なので、お七夜を延期しても届出だけは忘れずに行いましょう。
命名式はあくまでお祝いの行事、出生届は法的な手続き、と分けて考えると安心です。


お七夜のメインイベント「命名式」

お七夜の中心となるのが命名式です。
誰が主催し、誰を招き、どんな流れで進めるのか、基本を押さえておきましょう。

誰が主催し、誰を招くのか

昔ながらの慣習では、お七夜は父方の実家で、父方の祖父が主催するものとされていました。
しかし、時代とともにその形は大きく変わっています。

昔は、親戚やご近所の方なども招いて盛大にお祝いすることもありました。
最近では、家族のみや家族と両家の祖父母のみでこぢんまりとお祝いすることも多くなっています。

誰を招くかは、パパとママで話し合って自由に決めてOKです。
3人だけの家族水入らずでお祝いするご家庭も増えています。
遠方の祖父母には、後から写真や動画で報告するのも素敵な方法です。

命名式の当日の流れ

命名式に厳密な決まりはありませんが、一般的な流れを知っておくと当日スムーズに進められます。
基本は「あいさつ→名前のお披露目→食事」というシンプルな構成です。

  1. パパまたはママから、集まってくれた方々へ感謝のあいさつをする
  2. 命名書を見せながら、赤ちゃんの名前と読み方、名前に込めた思いを発表する
  3. 手形・足形をとったり、みんなで記念撮影をしたりする
  4. 祝い膳を囲んで、和やかに食事を楽しむ

名前の発表は父親が行うことが多いですが、決まりはありません。
名前の由来を語ると場が温かくなり、参加者にとっても心に残る時間になります。

命名書を飾る場所

命名式でお披露目した命名書は、しばらくの間飾っておきます。
神棚や床の間がないお家では、命名紙に名前や生年月日を書いて、ベビーベッドか近くの柱や壁に飾ります。
見下ろすことのないよう、大人の目の高さより高い位置に貼りましょう。

現代の住宅では神棚のない家庭も多いため、リビングの目立つ場所やベビーベッドの近くなど、家族の目に留まりやすい場所を選べば問題ありません。

半紙に筆ペンで赤ちゃんの名前を書く父親の手元のクローズアップ、机の上には墨と命名紙が並ぶ


命名書の書き方(正式・略式)

命名式の主役ともいえる命名書。
正式なものと略式のもの、それぞれの書き方を具体的に解説します。
字に自信がなくても大丈夫、安心してください。

正式な命名書の書き方

正式な命名書は、奉書紙(ほうしょし・ほうしょがみ)というやや厚めの和紙を使用し、毛筆で書くのが一般的です。
ただし、筆に慣れていない場合は、筆ペンを使ってもいいでしょう。

奉書紙を横半分に折り、さらに縦に三つ折りにして書く位置を決めます。
書く内容は以下の通りです。

  • 右側の区画:中央に大きく「命名」と書く
  • 中央の区画:右上に父親の名前と続柄、真ん中に赤ちゃんの名前を最も大きく、左に生年月日を書く
  • 左側の区画:命名した日付と、名付け親(またはパパ・ママ)の名前を書く

奉書紙に書いて三つ折りした命名書を、もう1枚の白紙の奉書紙で包みます。
表面・中央部分に「命名」と書いて、完成です。
包んだ正式な命名書は、三方(さんぼう)にのせて神棚に飾るのが伝統的なスタイルです。

略式(半紙・色紙)の書き方

現代では、より手軽な略式が主流です。
現在では、略式で半紙に書くのが一般的になっているようです。
略式は用紙の自由度が高く、飾りやすいのが魅力です。

半紙や色紙を使う場合の書き方はシンプルです。
中央上部に「命名」と書き、その下に赤ちゃんの名前を大きく書きます。
名前の右側にパパ・ママの名前と続柄、左側に赤ちゃんの生年月日を記入すればバランスよく仕上がります。

書き方は地域によって異なる場合があるため、両家で慣習が違うときは事前に確認しておくと安心です。

誰が書く?字に自信がない場合

命名書を書くのは名前を付けた人、いわゆる名付け親が書くものとされていました。
昔は父方の祖父が孫の名前をつけることが多かったため、命名書を書くのも父方の祖父の役割だったようです。

しかし現代では、名前をつけるのはパパ・ママが一般的なので、書く人も自由です。
大切なのは上手に書くことではなく、赤ちゃんへの愛情と願いを込めて書くこと。

字に自信がない場合は、達筆な親族にお願いしたり、パソコンで作成して印刷したり、プロの代筆サービスを利用したりする方法もあります。
最近は、手形・足形が押せるスペースや写真を入れられるデザイン性の高い命名書も人気で、インテリアとしても楽しめます。


お七夜の祝い膳と簡単メニュー

お七夜のもう一つの楽しみが、家族で囲む祝い膳です。
伝統的なメニューと、産後でも無理なく準備できる工夫を紹介します。

伝統的な祝い膳の定番メニュー

お七夜の祝い膳には、縁起の良い料理を並べるのが伝統です。
お七夜では、尾頭付きの鯛や赤飯、ハマグリのお吸い物や紅白なます、昆布巻きなどの縁起が良い料理を用意して、家族や親戚と祝い膳を囲みます。

それぞれの料理には意味が込められています。
鯛は「めでたい」の語呂合わせ、赤飯の赤い色には魔除けや厄払いの意味があります。
筑前煮に使うれんこんは「見通しがよくなるように」、たけのこは「まっすぐ成長するように」という願いが込められています。

産後でも無理なく準備するコツ

とはいえ、産後間もないママがこれらを手作りするのは大変です。
無理して手作りする必要は一切ありません。

お七夜はお祝い膳を用意するのが正式ですが、料理を手伝ってくれる人がいないときは無理に形式にこだわる必要はありません。

スーパーの惣菜コーナーやお寿司の出前、和菓子屋の赤飯などを活用すれば、手軽に華やかな食卓が完成します。
鯛の尾頭付きは事前にスーパーや鮮魚店で予約しておくと確実で、うろこや内臓の下処理サービスを利用すればさらに楽になります。
最近はケーキを用意してお祝いするご家庭も増えています。

仕出し・宅配サービスを活用しよう

もっとも手軽なのが、お祝い膳の宅配やケータリングを利用する方法です。
鯛の尾頭つきや刺身盛りなど、自分では時間がなかったり難しかったりして作れない料理も用意することが可能です。
そのため、自分で用意する以上に豪華なお祝い膳を用意できるかもしれませんね。

最近のお祝い膳ケータリングには命名書セットが無料でついてくるものもあります。
料理と命名書がまとめて揃うので、準備の手間を大きく減らせます。

仕出しや宅配は予約が必要なことが多いため、出産前に「誰が・何を・どこで」準備するかを決めておくと当日慌てずに済みます。
お七夜専用のお祝い膳がないお店では、メニューが似ているお食い初め用を注文するのもおすすめです。

テーブルに並んだ尾頭付きの鯛やお赤飯などお七夜の祝い膳と、その横に飾られた命名書


写真・手形足形で思い出を残す方法

生まれたての赤ちゃんの姿は、あっという間に変わっていきます。
この時期にしか残せない、かけがえのない思い出の残し方を紹介します。

命名書と赤ちゃんを一緒に撮影

お七夜は、家族が揃って撮る最初の記念写真のチャンスです。
お七夜の一連の流れ、命名書・手形や足形・お祝いの料理などを、写真に残しておけばステキな思い出となります。
眠っている赤ちゃんの横に命名書を並べて写せば、きれいに撮ることができます。

スマートフォンでも十分素敵な写真が撮れますが、コツは自然光を活用すること。
窓際で撮影すると、柔らかく温かみのある仕上がりになります。
赤ちゃんの小さな手足と命名書を並べたアップ写真も、後から見返すと胸がいっぱいになる一枚です。

手形・足形をきれいに残すコツ

今しか残せない小さな手足の形を残しておくと、成長を実感できる宝物になります。
上手にとるにはタイミングが重要です。

赤ちゃんの手や足にいきなり絵具を塗ると、赤ちゃんがびっくりして動いたり泣いたりするかもしれません。
ぐっすり眠っているときを見計らいましょう。
ぐっすり眠っているときは、赤ちゃんの力が抜けているためやりやすくなります。

インクを紙に押す方法のほか、粘土に押し付けて立体的に残す方法もあります。
赤ちゃんが誤ってなめてしまわないよう、口に入っても安全な専用インクを選び、必ずすぐに拭き取れるものを使いましょう。
抱っこ役と押す役の2人がかりで行うとスムーズです。

ニューボーンフォトという選択肢

生まれたての姿をプロの手で残す「ニューボーンフォト」も人気です。
ニューボーンフォトとは、新生児期に撮影する赤ちゃんの記念写真のことです。
お七夜からお宮参りのあいだ、生後3週間までの新生児の時期がニューボーンフォトのベストタイミングになります。

胎内にいたときのような丸まったポーズは、この時期だけの特別な姿。
ただし、新生児は首がすわっておらず体温調整も未熟なため、セルフ撮影で凝ったポーズに挑戦するのは避け、あおむけの自然な寝姿を撮るのが安全です。
うつ伏せや複雑なポーズは、経験豊富なプロに任せるのがおすすめです。
人気のカメラマンは予約が埋まりやすいので、妊娠中に早めに手配しておくと安心です。


お七夜のお祝い金と内祝いのマナー

お祝いをいただいたときの対応も、事前に知っておくと安心です。
基本的なマナーを押さえておきましょう。

祝い膳がお返しになる

お七夜に祖父母や親族を招いた場合、いただいたお祝いへのお返しについて悩むかもしれません。
基本的な考え方はシンプルです。

お七夜に招待した方へは祝い膳がお返しになるので、基本的にお返しを用意する必要はありません。
手ぶらで帰すのが気になる場合は、菓子折りなどの手土産を用意しておくと丁寧です。

参加できなかった方への内祝い

お祝いの席に参加できなかった方から出産祝いをいただいた場合は、別途お礼が必要です。
参加できずに出産のお祝いをいただいた方へは、電話や手紙で直接お礼をお伝えし「内祝い」を贈るようにしましょう。
内祝いの品は、先方からいただいた金品の半額を目安に、商品券や菓子折りなどを選ぶのがおすすめです。

のしは紅白5本の蝶結びを用い、表書きは「内祝い」として、赤ちゃんの名前で贈るのが一般的です。
赤ちゃんの名前をお披露目する良い機会にもなります。


お七夜に関するよくある質問

最後に、多くのパパ・ママが気になるポイントをQ&A形式でまとめました。

お七夜は必ずやらないといけない?

結論から言うと、必須ではありません。
お七夜や命名式は必ず行わなければならないわけではありません。
盛大に執り行うところもあれば略式で執り行うところも。
そもそもお七夜や命名式を行わないところもあります。

近年は赤ちゃんの生存率が高くなったこともあり、命名書だけ作って飾り、家族3人でささやかにお祝いするというスタイルも一般的です。
大切なのは形式ではなく、赤ちゃんの誕生を家族で喜び合う気持ちです。

服装はどうすればいい?

お七夜の服装に決まりはありません。
産後の体調を考えると、フォーマルにこだわる必要はなく、清潔感のある普段着で十分です。

赤ちゃんには着替えやすいロンパースやセレモニードレスを。
命名式で筆を使う場合は汚れても困らない服装を選びましょう。
しっかりおしゃれをするのは、次のお宮参りに取っておくのがおすすめです。

命名書はいつまで飾る?その後の保管は?

命名書を飾る期間の目安は、お七夜から生後1か月のお宮参りまでとされています。
お宮参りが終わったら外して、大切に保管しましょう。

飾り終わったあとの命名書は、へその緒と一緒に成人するまでしまっておくことがしきたりとなっています。
アルバムに貼ったり、ポケット付きの命名書を利用したりと、保管方法を前もって考えておくとよいでしょう。
お子さまが大きくなったとき、あるいは成人したときに手渡すと、生まれたときの家族の思いが伝わる感動的な贈り物になります。


まとめ|無理せず楽しくお祝いしよう

お七夜は、赤ちゃんが無事に生まれてくれたことへの感謝と、これからの健やかな成長を願う、日本の美しい伝統行事です。
命名式で名前をお披露目し、祝い膳を囲み、写真や手形足形で思い出を残す・・・そのすべてが、家族にとってかけがえのない宝物になります。

ここまで見てきたように、お七夜に厳密な決まりはありません。
7日目にこだわる必要はなく、命名書も略式で十分、料理も宅配やスーパーの惣菜で問題ありません。
何よりも大切なのは、赤ちゃんとママの体調を最優先にすること。
そして、家族みんなが笑顔で赤ちゃんの誕生を喜び合うことです。

初めての育児で慌ただしい毎日かもしれませんが、生まれたての赤ちゃんの姿は今この瞬間だけのもの。
ぜひ肩の力を抜いて、あなたの家族らしいスタイルで、心温まるお七夜を楽しんでくださいね。
この特別な一日が、これからの子育てを楽しくする素敵なスタートになりますように。

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