つるつるとのど越しがよく、調理時間も短いそうめんは、忙しい毎日の離乳食づくりにぴったりの食材です。「うちの子、いつからそうめんを食べられるの?」「塩分が気になるけれど大丈夫?」と気になっている親御さんも多いのではないでしょうか。実は、ちょっとしたコツさえ押さえれば、そうめんは離乳食のはじめての麺類として大活躍してくれます。
この記事では、そうめんを始められる時期の目安から、赤ちゃんの体にやさしい塩抜きの方法、初期・中期・後期・完了期の月齢別レシピ、量の目安、便利な冷凍保存術まで、まるごとわかりやすくまとめました。読み終わるころには、そうめんを使った離乳食づくりがきっと楽しみになっているはずです。

そうめんはいつから食べられる?
そうめんの主な原料は小麦粉・水・塩というシンプルなもの。
赤ちゃんの消化器官への負担が少なく、離乳食に取り入れやすい食材です。
ただし、いきなり与えるのではなく、まずはおかゆでお米に慣れてから試すのが基本の流れになります。
離乳食初期(5〜6か月頃)から始められる
多くの製麺所や離乳食情報サイトでは、そうめんは離乳食初期(生後5〜6か月頃)から与えられるとされています。
小豆島の製麺所によると、そうめんはアレルギーに注意すれば、生後5〜6ヶ月頃(離乳食初期・ゴックン期)から食べられ、うどんよりも細く柔らかく茹でやすいため、実は離乳食にぴったりの食材だと紹介されています。
兵庫県の手延素麺協同組合(揖保乃糸)も、そうめんの主原料は小麦粉と水と食塩のシンプルなもので、離乳食初期の後半(生後6か月半頃〜)から食べることができると案内しています。
おかゆや野菜のペーストに慣れ、赤ちゃんが上手にごっくんと飲み込めるようになった頃が始めどきの目安です。
心配な場合は中期からでもOK
一方で、塩分やアレルギーが気になる場合は、離乳食中期(7〜8か月頃)からスタートしても問題ありません。
半田そうめんの製麺所でも、離乳食でそうめんは離乳食中期である7か月頃からがおすすめで、お粥でお米に慣れていると赤ちゃんも食べやすいと紹介されています。
赤ちゃんの成長や離乳食の進み具合に合わせて、無理のないタイミングを選びましょう。
そうめんの塩抜きが必要な理由
そうめんを離乳食に使ううえで、もっとも大切なのが「塩抜き」です。
あまり塩気を感じないそうめんですが、実はその生地には製造工程で塩がしっかり練り込まれています。
赤ちゃんに塩分が負担になる理由
赤ちゃんの内臓はまだ発達の途中で、大人と同じ量の塩分を処理する力がありません。
小豆島の製麺所も、そうめんを作る過程において塩は欠かせない材料だが、内臓が未発達な赤ちゃんにとって過剰な塩分は負担になるため、離乳食では「しっかり塩を抜く」ことが最重要だと強調しています。
大人が食べるそうめんをそのまま赤ちゃんに与えると塩分過多になってしまうため、必ず塩抜きをしてから使いましょう。
塩抜きしても味付けは薄味が基本
ここで覚えておきたいのは、塩抜きをしても麺の中の塩分が完全にゼロになるわけではないという点です。
パルシステムの育児情報では、水洗いしても塩分が完全に取り除かれるわけではないので、薄味を心がけるとよいと案内されています。
初めのうちは味付けをせず、だしの風味だけで十分です。
半田そうめんの製麺所では、塩抜きは1歳6か月頃まで続けるとよいとされています。
失敗しない塩抜きの正しいやり方
塩抜きと聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、やり方はとてもシンプルです。
ポイントは「たっぷりのお湯で長めに茹でる」ことと「流水でしっかり洗う」ことの2つだけ。
毎日そうめんと向き合う職人さんおすすめの手順を見ていきましょう。

ステップ1:たっぷりのお湯で長めに茹でる
まず、乾麺を赤ちゃんが食べやすい長さに折り、たっぷりのお湯で茹でます。
大人向けの茹で時間では赤ちゃんには固すぎるため、しっかりやわらかくすることが大切です。
パルシステムでは、表示時間の倍(大人が1〜2分なら離乳食は2〜4分)茹でるとやわらかくなると紹介されています。
小豆島の製麺所によると、職人さんは鍋底から小さな気泡が絶え間なく上る程度のお湯で、表示されている茹で時間より2〜3分長めに茹で、麺が芯まで水分を含んでふっくらと柔らかく膨らむまで火を通すとよいと教えてくれています。
ステップ2:流水でしっかり揉み洗いする
茹で上がったらザルにあけ、すぐに冷水にさらします。
表面のぬめりを取るようにやさしく、しかししっかり揉み洗いするのがコツです。
同じく小豆島の製麺所は、この「洗い」の工程で、麺の表面に残った塩分がきれいに流れていくと説明しています。
しばらく水にさらしておくのも効果的です。
塩分不使用のベビー用そうめんも便利
塩抜きの手間を省きたいときは、赤ちゃん向けに作られた食塩不使用のそうめんを使うのもおすすめです。
あらかじめ短くカットされているものも多く、下ごしらえがぐっと楽になります。
市販の大人用そうめんを使う場合は、塩抜きを絶対に忘れないよう注意してください。
無理せず便利なアイテムを取り入れて、離乳食づくりを楽しみましょう。
小麦アレルギーへの注意点
そうめんは小麦粉から作られているため、食物アレルギーへの配慮が欠かせません。
安心して初めての一口を迎えるために、正しい進め方を確認しておきましょう。
初めては少量・平日の午前中に
小麦は代表的なアレルゲンのひとつです。
初めて与えるときは、ごく少量からスタートするのが鉄則です。
小豆島の製麺所も、小麦が含まれるため、初めての時は平日の午前中に耳かき1さじからスタートするとよいと案内しています。
これは、万が一アレルギー症状が出た場合でも、すぐに医療機関を受診できる時間帯を選ぶためです。
トモニテでも、万が一食物アレルギーを起こした場合でもすぐに病院へ行けるよう、平日の午前中など医療機関を受診できる時間に与え、子ども用スプーンのひとさじから始めて徐々に量を増やすことがすすめられています。
初めての食材は単品で試す
新しい食材を試すときは、ほかの食材と混ぜずに単品で与えるのが基本です。
こうすることで、もし体に変化があったときにどの食材が原因かを特定しやすくなります。
与えたあとは、口の周りやからだに変化がないか、赤ちゃんの様子をしっかり観察してあげてください。
気になる症状が見られた場合は、自己判断せず速やかに医療機関に相談しましょう。
月齢別・そうめんの形状と量の目安
赤ちゃんの成長に合わせて、そうめんの長さや固さを変えていくことが大切です。
ここでは各時期の調理のポイントをまとめました。
目安として参考にしつつ、赤ちゃんの食べ具合を見ながら調整してください。

初期・中期の形状
パルシステムの育児情報によると、そうめんは多めの湯でやわらかく茹でて水洗いした後、6か月頃はみじん切りにしてすりつぶし、7・8か月頃は細かくきざむのが目安です。
トモニテでは、離乳食初期はやわらかく茹でて塩抜きしたそうめんをすりつぶし、水またはだし汁でポタージュ状に伸ばして与える方法が紹介されています。
後期・完了期の形状
離乳が進んだら、少しずつ麺の長さを伸ばしていきます。
パルシステムでは、9〜11か月頃は1〜2cmに、12〜18か月頃は3〜5cm程度に食べやすく切るとされています。
最後まで指で簡単につぶせる程度のやわらかさを保つのが安心のポイントです。
1回あたりの量の目安
量の目安を知っておくと、食べ過ぎの防止にも役立ちます。
半田そうめんの製麺所(オカベの麺)によると、離乳食後期(9〜11か月)の1回あたりのそうめんの目安は、ゆでた状態で50〜80gで、乾麺はゆでると量が増えるため注意するとされています。
ただし、あくまで目安なので、目安の量だけにとらわれず、赤ちゃんの様子を見ながら量を調整することが何より大切です。
母乳やミルクとのバランスも考えながら進めましょう。
月齢別そうめんの簡単レシピ
基本の下ごしらえをマスターしたら、あとは野菜やたんぱく質をプラスするだけでアレンジは自由自在。
ワンパターンになりがちなそうめんも、組み合わせ次第でぐっとバリエーションが広がります。
初期:そうめんとかぼちゃのペースト
初期は、やわらかく茹でて塩抜きしたそうめんをすりつぶしてなめらかに。
ままのてのレシピでは、そうめん5gとかぼちゃ5g、調乳した粉ミルク20mLを使い、塩抜きしたそうめんとレンジで加熱したかぼちゃのペースト、細かく切ったそうめんにミルクを加えてよく混ぜる方法が紹介されています。
ミルクの慣れた甘さで、赤ちゃんも食べやすくなります。
かぼちゃのほかにほうれん草を合わせても彩りよく仕上がります。
中期:白身魚と野菜のにゅうめん
中期は、だしを効かせたにゅうめんがおすすめです。
冷たいそうめんは体を冷やしてしまうため、温かくして与えるのが安心です。
揖保乃糸のレシピでは、乾麺を小さく折ってパッケージ表示の2倍の時間茹で、10分蒸らしてから水洗いして塩抜きし、みじん切りにして水分でしっとりさせ、細かくした白身魚や人参・小松菜などと一緒に食べる方法が案内されています。
加える水分をだしにするとうま味が増して食べやすくなります。
後期・完了期:そうめんおやき・鶏肉スープ
手づかみ食べが始まる後期には、細かく刻んだそうめんをまとめて焼く「おやき」が人気です。
半田そうめんの製麺所でも、離乳食後期頃には、そうめんをおやきにした手づかみメニューが最適で、歯ぐきで噛めるくらいの柔らかさに作り、野菜や魚を入れるといろいろな食感を楽しめると紹介されています。
完了期に近づいたら、揖保乃糸のレシピにある1〜2cmに折ったそうめんを表示の2倍の時間茹でて塩抜きし、鶏ひき肉と細かく切ったキャベツをだしでやわらかく煮たスープもおすすめです。
冷たいそうめんをめんつゆで食べるのは、自分で食べられるようになる完了期以降を目安にしましょう。
冷凍保存で毎日をもっと楽に
「毎回下ごしらえするのは大変・・・」という親御さんの強い味方が冷凍保存です。
そうめんは茹でて塩抜きしたものをまとめて冷凍しておけるので、忙しい日でもさっと一品用意できます。
製氷皿で小分け冷凍が便利
ままのてでは、そうめんは茹でて塩抜きしたものを冷凍保存でき、多めに茹でてストックしておくと便利で、食べる量も少量なので製氷皿で1回分ずつ分けて冷凍するとよいと紹介されています。
特に初期はペースト状にする手間がかかるため、まとめて作って冷凍しておくと日々の負担がぐっと軽くなります。
解凍は加熱してから
冷凍したそうめんは、赤ちゃんに与えるときはしっかり加熱してから使うのが安心です。
ままのてでは、冷凍したそうめんは自然解凍もできるが、赤ちゃんに与えることを考えると加熱したほうが安心で、600Wの電子レンジに1分ほどかければ簡単に解凍でき調理もしやすくなると案内されています。
解凍後の再冷凍は衛生面のリスクがあるため避け、一度解凍したものはその日のうちに使い切りましょう。
そうめんを与えるときの注意点
最後に、そうめんを離乳食に取り入れるときに気をつけたいポイントをまとめて確認しておきましょう。
ちょっとした心がけで、より安全に楽しく食事の時間を過ごせます。
のどに詰まらせないように
そうめんは細くてつるつるしているぶん、そのままだと赤ちゃんには噛みにくいことがあります。
半田そうめんの製麺所(オカベの麺)も、そうめんは細いがそのままだと赤ちゃんには噛みにくいことがあるため、しっかり茹でて柔らかくし、短く切って食べやすくすることをすすめています。
食事中は必ず大人がそばで見守り、赤ちゃんがしっかり飲み込めているか確認してあげてください。
栄養バランスを意識する
そうめんは炭水化物が中心の食材なので、そればかりでは栄養が偏ってしまいます。
野菜・魚・肉などを組み合わせて、バランスよく取り入れることを意識しましょう。
にゅうめんやあんかけにすると、いろいろな食材を一緒に無理なく食べさせることができます。
忙しい日はそうめん中心でも大丈夫。
少しずつ栄養バランスを整えていければ十分です。
まとめ
そうめんは、離乳食初期(生後5〜6か月頃)から取り入れられる、赤ちゃんにやさしい便利な食材です。
もっとも大切なのは、たっぷりのお湯で長めに茹でて、流水でしっかり塩抜きすること。
そして小麦アレルギーに配慮して、初めては平日の午前中に少量からスタートすることです。
月齢に合わせて長さや固さを調整し、野菜やたんぱく質を組み合わせれば、栄養バランスもばっちり。
茹でて塩抜きしたそうめんは製氷皿で小分け冷凍しておけば、忙しい日でもさっと一品用意できます。
つるつるののど越しで赤ちゃんもよく食べてくれるそうめんを上手に活用して、親子で楽しい食事の時間を過ごしてくださいね。
赤ちゃんの「おいしい!」の笑顔が、毎日の育児をきっともっと楽しくしてくれるはずです。
