「長崎県で子育てしたいけれど、どの街を選べばいいかわからない」・・・そんな悩みを抱えていませんか。長崎県は医療費助成や保育料の負担軽減など、子育て世帯を支える制度が充実している自治体が多く、都市部から自然豊かなエリアまで選択肢も豊富です。この記事では、長崎県内で特に子育てしやすいと評判の街を7つ厳選し、それぞれの支援制度や暮らしの魅力を、公式情報をもとにわかりやすく解説します。0〜3歳のお子さんを育てているご家庭はもちろん、これから長崎への移住を検討している方もぜひ参考にしてください。
長崎県で子育てしやすい街の条件
子育てしやすい街を選ぶうえで、多くの親御さんが重視するのは「経済的な支援」「保育・教育環境」「遊び場や相談できる場所の充実度」の3つです。
長崎県内の自治体は、この3つの視点で見るとそれぞれに特色があり、単純にどこが一番と言い切れないのが実情です。
だからこそ、自分たちのライフスタイルに合った街を見極めることが大切になります。
子育て環境をチェックする4つの視点
街選びの際は、医療費助成の対象年齢、保育料・給食費の負担軽減策、子育て支援センターや児童館の数、そして移住世帯向けの補助金の有無という4つの視点で比較すると失敗しにくくなります。
特に0〜3歳の時期は通院回数も多くなりがちなので、医療費助成は最初に確認しておきたいポイントです。
長崎県全体の子育て支援の特徴
長崎県は結婚・妊娠・出産・子育てを地域全体で応援する姿勢を打ち出しており、個人の考え方や価値観を尊重しながら、希望する結婚、妊娠・出産、子育てがかなう環境をつくるため、職場や地域がひとつになって、一人ひとりの人生を応援する取り組みを進めています。
県内21市町にはそれぞれ移住相談窓口が設置されており、子育て世帯向けの情報発信にも力を入れています。

長崎市|都市機能と支援が揃う街
長崎県の県庁所在地である長崎市は、都市の利便性と手厚い子育て支援を両立させたい家庭に向いている街です。
人口約40万人と県内最大の都市でありながら、コンパクトな市街地で暮らしやすさも兼ね備えています。
医療費助成と移住支援金の充実
長崎市では中学校卒業までの子どもを対象に保険診療代の一部を助成する制度があり、一部を除くほとんどの医療機関で受診した場合、窓口で受給者証を提示すると医療機関ごとに1日800円・月に1600円までの支払いで済みます。
さらに2023年度からは対象が拡大され、高校生世代までのこどもを対象に、その保護者の方に対し、保険診療に係る自己負担額から福祉医療費の自己負担額を差引いた額を助成する制度に発展しています。
加えて長崎市内にお住まいの赤ちゃんへ絵本を1冊プレゼントしているブックスタート事業や、産後ケア事業も実施されており、出産直後から手厚いサポートが受けられます。
移住世帯へのウェルカム補助金
県外からの移住を考えている家庭には長崎市子育て世帯ウェルカム補助金が用意されており、長崎市が定める子育て世帯とは、中学生以下の年齢の子どもが同世帯内に1人以上いる家庭のことです。
さらに保育料についても、長崎市では多子世帯への支援として保育料の負担軽減を行なっており、小学校に入学する前の範囲で最年長の子どもから順に2人目以降は保育料が無料となっています。
東京圏からの移住であれば、2人以上の世帯で100万円、18歳未満の世帯員1人につき100万円が加算される移住支援補助金も活用できます。
学力面では長崎市GIGAスクール構想として、長崎市立学校の児童生徒に対して1人1台の学習者用コンピュータを貸与し、AIを活用したドリル学習などで個別最適な学びを進めている点も注目です。
注意:補助金や助成制度は予算がなくなり次第終了となる場合があるため、申請を検討している方は早めに窓口へ確認しましょう。
長与町|待機児童ゼロの子育てタウン
長崎市のベッドタウンとして発展してきた長与町は、県内の町としては最大規模の人口を誇ります。
子育て世帯からの人気も高く、住宅環境や教育環境の充実に力を入れてきた街です。
すべての小学校区に児童館を設置
長与町の大きな強みは、保育園の待機児童が0人であることです。
保育園の待機児童は0人、高校生世代まで福祉医療費の助成、すべての小学校区に児童館を設置などの支援を行っています。
共働き家庭にとって、預け先が見つかりやすい環境が整っているのは大きな安心材料になるでしょう。
海辺の公園と国際教育の両立
自然環境にも恵まれており、大村湾に面している長与シーサイドパーク多目的広場では、海辺の公園ならではの開放感を味わうことができ、SUP体験など親子で楽しめるアクティビティも複数あります。
教育面では全国学力・学習状況調査では小・中学校ともに全国平均を上回り、県内トップクラスの学力を誇り、独自の英語による国際コミュニケーション活動(NICE)や外国語指導助手(ALT)の全小中学校派遣を実施している点も、教育熱心な家庭にとって見逃せない魅力です。

時津町|コンパクトで暮らしやすい町
長与町と隣接する時津町も、長崎市中心部へのアクセスの良さから子育て世帯に選ばれているエリアです。
コンパクトな町ながら生活に必要な施設がまとまっており、車での移動もしやすいのが特徴です。
子育て支援センターと相談窓口の充実
時津町内には子育て支援拠点が複数設置されており、乳幼児期からの相談体制が整っています。
近隣の長与町と連携した子育て広場やイベントも多く、地域全体で子どもを見守る雰囲気があるのも安心材料です。
長崎市・佐世保市へのアクセスの良さ
時津町は長崎市のベッドタウンとしての性格も持ちつつ、生活コストを抑えやすい点も魅力です。
通勤や通院で長崎市中心部へ出やすい立地は、共働き家庭にとって時間的な余裕を生み出してくれます。
大村市|自然と交通利便性の両立
長崎空港を擁する大村市は、県内でも交通アクセスの良さで知られる街です。
空港だけでなく高速道路のインターチェンジも複数あり、県内各地への移動がしやすい立地です。
3世代同居・近居促進事業
大村市の特徴的な取り組みが3世代同居・近居促進事業です。
子育て世帯(小学生以下の子どもがいる子育て中の世帯)や、今後子育てを希望する子育て希望世帯を対象に、親などの世帯との同居・近居を支援する制度が用意されており、祖父母のサポートを受けながら子育てをしたい家庭にとって心強い制度です。
市内最大の遊具エリアと森園公園
遊び場の充実ぶりも見逃せません。
大村市では市内最大の遊具エリアを整備した「ぼうけん広場」のように子どもが身体を動かして遊べる施設から、潮風を感じながら夕日を眺められる自然にあふれた「森園公園」まで、子育て世帯におすすめのスポットが充実しています。
生後4か月までの赤ちゃんがいる家庭には保健師や助産師などが訪問する「赤ちゃん訪問」の際、全員にブックスタート絵本を配布しているなど、出産直後のフォロー体制も手厚くなっています。
諫早市|遊び場と教育が充実した街
県内交通の要所として発展してきた諫早市は、有明海・大村湾・橘湾という3つの海に面し、干拓地や丘陵地帯まで自然環境も豊かです。
子育て支援と教育環境の両面でバランスの良さが光ります。
こどもの城とすくすく広場
諫早市には親子で楽しめる施設が充実しています。
コスモス畑で有名な白木峰高原の近くには、児童健全育成施設「こどもの城」があり、施設周辺の森を散策して自然に触れたり、施設内で体をいっぱい動かせる大型遊具で遊んだりできます。
市街地には親子で自由に遊べる施設として「すくすく広場」があり、施設内には妊娠、出産、子育て支援に関する相談窓口・母子健康包括支援センターも設置され、妊娠期から子育て期までの切れ目のない支援を目指しています。
第2子保育料無料と誰でも通園制度
保育料についても2023年4月から同時在園児の第2子保育料が無料になり、就学前児童から同時に入所している児童が第何子目となるかを判定し、第2子以降の保育料が無料となる仕組みが整っています。
さらに2026年4月から「こども誰でも通園制度」が始まる予定で、保育所に在籍していない子どもも定期的に預けられる制度の導入が進んでいます。
今後の制度拡充にも注目したいエリアです。

佐世保市|幼児教育無償化が手厚い
県北の中心都市である佐世保市は、海上自衛隊の基地があることでも知られ、都市機能と自然が近い距離にあるのが特徴です。
教育・保育の無償化制度が特に充実している点で注目されています。
3〜5歳児クラスの無償化の対象範囲
佐世保市では生涯にわたる人格形成の基礎を培う幼児教育の重要性や、子育てや教育にかかる費用負担の軽減を図る少子化対策の観点から、3歳児から小学校就学前までの子どもおよび市民税非課税世帯の0歳児クラスから2歳児クラスの子どもを対象に、幼児教育・保育の無償化を実施しています。
ただし利用料は無償化となりますが、通園送迎費、給食費(主食・副食費)、行事費などはこれまでどおり支払いが必要な点は事前に理解しておきましょう。
警告:無償化はあくまで利用料が対象であり、給食費や行事費は別途負担が必要になるケースが大半です。
事前に園へ確認しておくことをおすすめします。
第2子以降の保育料無償化
佐世保市は多子世帯への配慮も手厚く、同時在園における第2子以降(1・2歳児)の保育料無償化を2024年4月から開始しているほか、年収360万円未満相当世帯や小学校3年生までの子どもから数えて第2子以降の子どもたちについては副食費が免除となるなど、所得や兄弟姉妹の人数に応じた負担軽減策が用意されています。
島原市|自然豊かな子育て環境
島原半島の中心に位置する島原市は、雲仙普賢岳のふもとに広がる自然環境と、湧水群による豊かな水資源が魅力の街です。
都市部の喧騒を離れ、のびのびと子育てをしたい家庭から支持されています。
湧水と自然に囲まれた暮らし
島原市は「水の都」とも呼ばれるほど湧水が豊富で、子どもと一緒に自然散策を楽しめるスポットが数多くあります。
都会にはない伸び伸びとした子育て環境を求める家庭にとって魅力的な選択肢です。
移住・定住支援策の活用
島原市を含む長崎県内の各市町では、移住相談窓口を通じて子育て世帯向けの情報提供や住宅支援が行われています。
移住を検討する際は、事前に自治体の窓口や「ながさき移住ナビ」で最新の制度内容を確認しておくと安心です。
街選びで比較すべき5つの視点
ここまで紹介してきた7つの街には、それぞれ異なる強みがあります。
最後に、実際に住む街を決める際に押さえておきたい比較ポイントを整理します。
医療費助成・保育料負担の比較
- 医療費助成の対象年齢(中学生まで・高校生世代までなど)
- 第2子以降の保育料無償化の有無
- 給食費や行事費など無償化の対象外費用の有無
遊び場・相談窓口の充実度
- 児童館や子育て支援センターの設置数
- 親子で楽しめる公園・屋内施設の有無
- 母子健康包括支援センターなど相談窓口の体制
移住世帯向け補助金の内容
移住支援金は自治体ごとに金額や条件が大きく異なるため、複数の市町を比較検討することをおすすめします。
県外からの移住であれば、県と市町の補助金を組み合わせて活用できるケースもあります。
今後拡充される子育て支援制度
長崎県内の各市町の支援だけでなく、国レベルでも子育て世帯への支援拡充が進められています。
街選びの際は、こうした全国共通の制度も踏まえて検討すると良いでしょう。
公立小学校の給食費支援の開始
国の制度として、公立小学校の給食費の支援が国と都道府県が分担して行われ、支援額は児童1人につき月額5,200円となり、保護者負担が大幅に軽減されることになっています。
給食費の負担が軽くなることは、家計に直結する嬉しいニュースと言えるでしょう。
ただし私立小学校や中学校については国の統一制度としては対象外ですが、自治体独自の支援が行われている場合があるため、居住予定の自治体の対応を確認しておくことが大切です。
こども誰でも通園制度のスタート
諫早市の項目でも触れたとおり、2026年4月から「こども誰でも通園制度」が始まる予定です。
これまで保育所等に在籍していない未就園児であっても、時間単位で定期的に預けられる仕組みが全国的に広がろうとしています。
0〜3歳のお子さんを育てているご家庭にとって、リフレッシュの時間を確保できる新たな選択肢になりそうです。
制度の詳細や最新の対象条件については、必ずこども家庭庁の公式サイトや、お住まいを検討している自治体の公式ホームページで確認するようにしましょう。
まとめ
長崎県内には、都市機能と手厚い支援を両立させた長崎市、待機児童ゼロを誇る長与町、コンパクトで暮らしやすい時津町、交通利便性と3世代同居支援が魅力の大村市、遊び場と教育環境が充実した諫早市、幼児教育無償化が手厚い佐世保市、そして自然豊かな島原市と、それぞれに個性豊かな子育て環境が揃っています。
どの街が「正解」というわけではなく、ご家庭のライフスタイルや優先したいポイントに合わせて選ぶことが何より大切です。
医療費助成の対象年齢、保育料や給食費の負担軽減策、児童館や公園の充実度、そして移住支援金の内容をしっかり比較したうえで、家族みんなが笑顔で過ごせる街を見つけてください。
子育ては大変なことも多いですが、地域のサポートをうまく活用しながら、長崎での毎日を楽しんでいきましょう。
