「今のミルクの量で合っているのかな」「他の赤ちゃんより少ない気がする」・・・毎日の授乳のたびに、そんな小さな不安を感じているパパ・ママは少なくありません。特に初めての育児では、目の前の赤ちゃんがどのくらい飲めば十分なのか判断がつきにくく、ミルク缶の表示だけでは物足りなく感じることもあるでしょう。
この記事では、新生児期から1歳頃までの月齢別のミルク量の目安を早見表形式でまとめました。あわせて、体重から計算する方法や、ミルクが足りているかを見分けるサインもご紹介します。目安はあくまで参考の一つとして、赤ちゃんそれぞれのペースを大切にしながら、毎日の授乳タイムをもっと楽しめるヒントにしてください。
ミルクの量が月齢で変わる理由とは
赤ちゃんのミルク量は、生まれてから数週間、数か月の間にどんどん変化していきます。
まずは、なぜ月齢によって目安量が変わるのかを知っておくと、早見表の数字がより理解しやすくなります。
胃の大きさと消化機能の発達
生まれたばかりの赤ちゃんの胃は非常に小さく、一度にたくさんの量を受け止められません。
1回あたりの量は80mL前後、1日の授乳回数は7~8回程度が目安ですとされているのも、この胃の小ささが理由の一つです。
月齢が進むにつれて胃が成長し、消化機能も発達していくため、1回に飲める量は自然と増えていきます。
個人差があるのは自然なこと
同じ月齢でも、赤ちゃんによって飲む量には差があります。
体格や活動量、生まれつきの飲むペースなどが影響するため、早見表の数字とぴったり一致しなくても心配しすぎる必要はありません。
大切なのは、数字通りかどうかよりも赤ちゃんの体重の増え方や機嫌といった全体的な様子です。

新生児期(生後0~7日)のミルク量早見表
生まれてすぐの時期は、ミルクの量が日ごとに少しずつ増えていく特別な期間です。
多くの産院では入院中に調乳指導が行われますが、退院後の目安として覚えておくと安心です。
生後日数×10mLが基本の計算式
生後1週間ごろまでは、必要な量を徐々に増やしていきます。
1回の目安量は、生後日数×10ml、足りない場合はプラス10mlします。
たとえば生後1日目なら10〜20mL、生後3日目なら30〜40mLというように、日を追うごとに少しずつ増量していくイメージです。
生後0日~7日:0日目は10ml、1日目は20mlと1日ごとに10ml増やしていき、3時間おきに1回80ml程度まで到達するのが一般的な流れです。
| 生後日数 | 1回あたりの目安量 | 1日の回数 |
|---|---|---|
| 0日目 | 約10mL | 8~12回 |
| 1日目 | 約10~20mL | 8~12回 |
| 3日目 | 約30~40mL | 8~12回 |
| 7日目 | 約70~80mL | 7~8回 |
授乳間隔と回数の目安
ミルクを与える間隔は2〜3時間ごとで、1日の回数は8〜12回が目安となります。
この時期はまだ授乳のリズムが整っていないため、時間通りにいかなくても当然のことです。
新生児期は5時間以上授乳の間隔が空くと、低血糖や脱水のリスクが高まると考えられているため、よく寝る赤ちゃんでも定期的に起こして飲ませてあげることが大切です。
生後1か月~3か月のミルク量早見表
生後1か月を過ぎると、赤ちゃんはミルクを飲むことに少しずつ慣れてきて、1回に飲める量が増え、授乳回数はゆるやかに減っていきます。
生後1か月の目安
生まれたばかりの生後1か月の赤ちゃんに必要なミルクの量は、およそ700〜800ml程度が目安になります。
これを1日に6〜7回に分けて、1回あたり約100〜120mlを飲ませます。
この時期は授乳間隔も3〜4時間おきが目安となり、少しずつ生活リズムが整い始める頃です。
生後2~3か月の目安
生後2か月ごろまでは1回100〜120mlを6〜7回に分けて与えるのが目安でしたが、生後2〜3か月になると1回あたり140〜160mlほどを飲めるようになり、回数は5〜6回に減っていきます。
授乳間隔も3〜4時間から徐々に4時間前後へと伸びていく傾向があります。
| 月齢 | 1回あたりの目安量 | 1日の回数 | 1日の総量目安 |
|---|---|---|---|
| 1か月 | 100~120mL | 6~7回 | 700~800mL |
| 2か月 | 120~140mL | 6回前後 | 700~1000mL |
| 3か月 | 140~160mL | 5~6回 | 800~1000mL |
この時期は体重増加も一つの目安になります。
この時期は、1日当たり20~35gの体重増加があれば、ミルクの量はおおむね適切と考えられています。

生後4か月~6か月のミルク量早見表
生後4か月を過ぎると、1回に飲める量がさらに増えていきます。
5~6か月頃になると離乳食が始まる子も出てくるため、ミルクの与え方にも少しずつ変化が生まれる時期です。
生後4か月の目安
生後3~4ヶ月頃には160~200mlずつ、1日のトータルで1000~1200mlを目安にします。
授乳間隔も4時間前後に安定してくる赤ちゃんが増え、夜間のまとまった睡眠がとれるようになる子も出てきます。
生後5~6か月・離乳食開始のタイミング
離乳食が始まる5~6か月頃は、ミルクの量がどのくらい必要なのか迷いやすい時期です。
ミルクの目安量は「体重(kg)×150~180mL」なので、体重6kg程度の赤ちゃんの場合は1日あたり900~1080mL程度が必要という計算になります。
ただし離乳食が始まったばかりのこの時期は、栄養のほとんどをまだミルクから摂取しているため、離乳食を食べたからといってミルクを大きく減らす必要はありません。
離乳食はミルクの前に用意した量だけを食べさせて、その後にしっかりミルクを飲ませましょうという順番を意識すると安心です。
授乳回数の目安は授乳回数も5~6回が一般的とはいえ、赤ちゃんによって1~2時間のズレがあることも多々ありますとされ、個人差を前提に考えることが大切です。
生後7か月~1歳のミルク量早見表
離乳食が2回、3回と進むにつれて、ミルクの量や役割は少しずつ変化していきます。
この時期は「ミルクを減らすこと」よりも「離乳食とのバランス」を意識することがポイントです。
離乳食が進むにつれた量の変化
離乳食が1日2回に増える生後7~8か月頃は、少しずつ食べる量が増え、ミルクを飲む量も自然に減ってくる頃です。
無理に量を制限するのではなく、赤ちゃんが欲しがるだけ飲ませる姿勢を基本にしましょう。
離乳食が1日3回になる生後9か月以降は、大人と同じ食事回数に近づき、ミルクをほしがらない日が出てくることもあります。
1歳前後のミルクの卒業とフォローアップミルク
乳児用ミルクは、多くの製品で1歳のお誕生日頃まで飲用いただくための栄養設計となっています。
1歳を過ぎたタイミングで断乳を検討する家庭もありますが、離乳食だけで栄養が不足しがちな場合は、フォローアップミルクへの切り替えを検討する選択肢もあります。
卒乳やミルクの切り替えのタイミングに明確な決まりはないため、赤ちゃんの発育状況を見ながら、気になる場合はかかりつけ医に相談することをおすすめします。

体重から計算するミルク量の求め方
早見表の数字はあくまで平均的な目安のため、赤ちゃんの体重を使って個別に計算する方法もあわせて知っておくと安心です。
体重×150~200mLの計算式
この時期のお子様の1日に必要な哺乳量は体重1kgあたり150~200mLですという目安が広く使われています。
たとえば体重5kgの赤ちゃんであれば、1日あたり750〜1000mL程度が一つの計算結果になります。
この数値を1日の授乳回数で割ると、1回あたりのおおよその量が把握できます。
計算式を使う際の注意点
計算式はあくまで目安であり、絶対的な基準ではありません。
母乳と混合で育てている場合は、この数値よりも少なめになるのが自然です。
完全母乳には当てはまらず、混合の場合は目安より少なめになりますという点も踏まえ、数字に縛られすぎないようにしましょう。
ミルクが足りているかを見分けるサイン
早見表の数字と赤ちゃんの実際の飲む量が違っても、以下のようなサインが見られれば大きな心配はいらないとされています。
体重の増え方をチェックする
体重増加は最も客観的な指標の一つです。
生後0〜3か月:1日あたり25〜30g前後、生後3〜6か月:1日あたり15〜20g程度の増加があれば、ミルクの量はおおむね足りていると考えられます。
母子健康手帳にある身体発育曲線に体重を記入し、成長曲線のカーブに沿っているかを確認してみましょうという方法もあわせて活用すると安心です。
おむつの回数と機嫌の良さ
肌に張りがあり、色の薄いおしっこが1日に複数回出ていること、機嫌よく過ごせていることも、ミルクが足りているサインの一つとされています。
数字だけでなく、こうした赤ちゃんの様子全体を総合的に見て判断することが大切です。
飲みすぎ・飲まないときの対処法
ミルク量に関する悩みは「足りているか」だけでなく、「飲みすぎていないか」「急に飲まなくなった」というケースもよくあります。
飲みすぎのサインと対応
ミルクを飲んだ後に頻繁に吐き戻す、お腹が張って苦しそうにしているといった様子が見られるときは、1回量を少し減らして様子を見るのも一つの方法です。
飲み終わっても哺乳瓶を離さず泣き続ける場合は、満腹以外の理由(げっぷが出ていない、抱っこしてほしいなど)も考えられるため、まずは落ち着いて赤ちゃんの様子を確認しましょう。
急に飲む量が減ったときの考え方
成長とともに、一時的にミルクを飲む量が減ることがあります。
体重が順調に増えていて機嫌もよいのであれば、一時的な変化として様子を見て問題ないケースがほとんどです。
ただし、明らかに元気がない、発熱があるなど気になる症状を伴う場合は、自己判断せずに早めに小児科を受診してください。
混合栄養の場合のミルク量の考え方
母乳とミルクのバランス
母乳と粉ミルクを組み合わせる混合栄養の場合、母乳の分泌量には個人差が大きいため、ミルクの目安量をそのまま当てはめるのは難しい面があります。
母乳を与えた後、赤ちゃんがまだ欲しそうにしていればミルクを補う、という柔軟な考え方が基本になります。
不安なときは専門家に相談を
混合栄養での量に迷ったときは、一人で抱え込まずに助産師や小児科医に相談することをおすすめします。
地域の保健センターでの体重測定や、乳幼児健診の機会を活用するのも良い方法です。
よくある質問
ミルク缶の表示と早見表の数字が違う場合はどうする?
製品によって多少の違いがあるため、基本的にはお手持ちのミルク缶に記載された調乳量の表示を優先してください。
早見表はあくまで複数の情報を統合した一般的な目安として活用しましょう。
双子や早産児の場合も同じ早見表でよい?
双子ちゃんや早産で生まれた赤ちゃんは、月齢よりも修正月齢(出産予定日を基準にした月齢)を目安にすることが一般的です。
個別の状況によって適切な量が異なるため、出産した産院や小児科医の指導を優先し、この記事の早見表は参考程度にとどめてください。
まとめ
ミルクの量は、新生児期の「生後日数×10mL」から始まり、月齢が進むにつれて1回あたりの量が増え、授乳回数は少しずつ減っていくのが一般的な流れです。
今回ご紹介した早見表は、明治や森永乳業といった粉ミルクメーカーの公式情報、厚生労働省の授乳・離乳の支援ガイドなどをもとにまとめた目安です。
ただし、赤ちゃんに必要なミルク量は、月齢・体重・個人差・活動量・体調などによって変わりますという点を忘れずに、数字通りにいかなくても焦らないことが何より大切です。
体重の増え方やおむつの回数、機嫌の良さといった赤ちゃん自身のサインを大切にしながら、気になることがあれば一人で悩まず、かかりつけの小児科医や助産師、地域の保健師にも相談してみてください。
毎日の授乳タイムが、親子にとって安心できる幸せな時間になりますように。
