「子育てしやすい街に住みたいけれど、どこを選べばいいかわからない」。0歳から3歳までの育児真っ最中のパパ・ママなら、一度はそう感じたことがあるのではないでしょうか。実は福井県は、全国的な幸福度調査で何度もトップクラスに選ばれ続けている、子育て世帯にとって非常に恵まれたエリアです。保育料の無償化範囲や医療費助成、待機児童ゼロの継続など、他県と比べても支援制度が充実していることで知られています。
この記事では、福井県内で特に子育てしやすいと評判の街を7つ厳選し、それぞれの支援制度や暮らしやすさの特徴を、公的機関の発表データをもとに詳しく紹介します。移住や引っ越しを検討している方はもちろん、すでに福井県にお住まいの方にとっても、地域ごとの支援内容を知ることで育児がもっと楽しく、心強いものになるはずです。

福井県が子育てしやすいと言われる理由
福井の街選びを紹介する前に、まずはなぜ福井県全体が「子育てしやすい」と評価されているのか、その背景を押さえておきましょう。
幸福度ランキングで上位の常連
福井県は「全47都道府県幸福度ランキング」において、たびたび総合1位を獲得しています。
「全47都道府県幸福度ランキング2024年版」(一般財団法人日本総合研究所編)において、福井県が総合1位となりました。
さらに2014年版、2016年版、2018年版、2020年版、2022年版に続き、12年連続の「幸福度日本一」という結果も出ており、一時的な評価ではなく長年にわたり安定した子育て環境が維持されていることがわかります。
福井県には、繊維・眼鏡などのものづくり産業を中心に安定した雇用環境があり、失業率が低く、働く女性や高齢者の割合が高いです。
また、子どもたちは家族や地域に見守られながら安心して勉強や運動に打ち込める環境があり、学力・体力の高さにつながっています。
共働き世帯が多いからこそ、行政による保育支援が手厚く整備されている点も見逃せないポイントです。
待機児童ゼロを継続中
共働き率の高さゆえに保育ニーズも高い福井県ですが、県全体で待機児童ゼロの状態を維持していることは大きな安心材料です。
県保育人材センターによる潜在保育者への就職支援等の保育者確保策等を講じた結果、令和2年度以降待機児童ゼロを維持しています。
保育士不足が全国的な課題となる中、行政が人材確保に本気で取り組んでいる姿勢がうかがえます。
経済的支援が全国トップ級
福井県は「日本一幸福な子育て県」を掲げ、独自の支援策を次々と打ち出してきました。
日本一幸福な子育て県「ふく育県」を宣言し、保育料無償化の対象拡充や全天候型の遊び場整備、男性育休を促進する企業への奨励金制度など、本県独自かつ全国トップクラスの子育て施策を展開してきました。
子育てにかかる経済的な負担を県全体で軽減しようという姿勢が明確な地域だと言えるでしょう。
福井県全体で使える子育て支援制度
街ごとの特徴を見る前に、福井県内であればどこに住んでいても利用できる代表的な支援制度を確認しておきましょう。
保育料無償化の対象が広い
福井県では第2子以降の保育料無償化が大きく拡充されています。
0~2歳の第2子の保育料完全無償化は来年9月から実施する。
世帯年収640万円以上の所得制限を撤廃し、保育料を免除する。
0~2歳の第3子以降と、3~5歳児の保育料も既に県と国の支援で無償化されている。
さらに在宅で育児をする世帯への手当についても0~2歳の第2子以降を在宅で育児する世帯を対象にした月1万円の育児応援手当支給についても、世帯年収360万円以上の所得制限を撤廃する。
という拡充が行われており、働く家庭にも家庭で育児をする家庭にも配慮された制度設計になっています。
高校進学以降の教育費についても手厚い支援があります。
高校授業料の完全無償化は来年4月から実施。
扶養する子どもが2人以上いる世帯が対象で、世帯年収910万円以上の所得制限を撤廃し、県立高校、私立高校の授業料を免除する。
0~3歳児を育てているご家庭にとっては少し先の話に感じるかもしれませんが、長期的に見ても教育費の心配が少ない地域であることは、住まい選びの大きな安心材料になります。
子どもの医療費は高校生まで実質無料
福井県内のほとんどの市町で、子どもの医療費は高校3年生相当まで助成対象となっています。
県内では、県と市町の助成により、ほぼ全ての市町で高校3年生までの医療費が無償化されていることは、頻繁に体調を崩しやすい0~3歳児の育児世帯にとって非常に心強いポイントです。
福井市の場合、令和7年1月1日受診分から自己負担金が完全無償化されました。
という対応も進んでおり、受給者証を提示するだけで窓口負担なく受診できる仕組みが整っています。
「ふく育パスポート」でお得に暮らせる
福井県には、妊婦さんや子育て世帯向けの優待制度「ふく育パスポート」があります。
妊婦・子育て世帯等が割引・優待を受けられるふく育パスポートの発行、子育て世帯に限定した「ふく割」クーポンの発行等を行っています。
県が運営する子育て応援サイト「ふく育」では妊婦の方や、子育て中の方に向けて、ふく育パスポートや子育て支援制度、遊び場・イベント情報などを発信しています。
ので、引っ越し前から情報収集をしておくと安心です。
注意:支援制度の所得制限や対象年齢は年度によって変更されることがあります。
引っ越しや制度利用の前には、必ず各市町の公式サイトで最新の条件を確認してください。

【1】福井市 | 住みよさ全国1位の中核都市
福井県の県庁所在地である福井市は、暮らしやすさの評価が非常に高い街です。
福井市は、「安心度」が191位(昨年154位)、「利便度」が32位(昨年32位)、「快適度」が269位(昨年248位)、「富裕度」が60位(昨年66位)という各指標を総合し、住みよさランキングで全国1位に輝いたことが公式に発表されています。
子育て支援情報が一元化されている
福井市では毎年、妊娠期から使える情報冊子を発行しています。
2026年度版 福井市妊娠・子育てガイド はぐくむbookが用意されているほか、ふくいの木のおもちゃの貸出しを行いますというユニークな取り組みもあり、木育に関心のある家庭にも人気です。
オンライン申請にも対応しており、お手持ちのスマートフォンやパソコンから24時間いつでも申請可能です。
という利便性の高さも子育て世帯にとって嬉しいポイントです。
都市機能と子育て環境のバランスが良い
買い物施設や医療機関へのアクセスが良い一方で、公園や自然も多く、都市機能と落ち着いた住環境のバランスが取れているのが福井市の強みです。
通院や買い物のしやすさを重視する家庭には特におすすめのエリアと言えるでしょう。
坂井市 | 住みよさ上位の穏やかな環境
福井市の隣に位置する坂井市も、全国的に高く評価されている街のひとつです。
住みよさ全国5位のまちとして紹介されるなど、落ち着いた住環境を求める子育て世帯から支持を集めています。
子ども医療費の申請体制が整っている
坂井市では医療費助成の対象範囲が明確に整理されており、受給者証と健康保険内容を確認できるものを提示すれば、保険の自己負担分を支払わずに受診できます。
という仕組みが用意されています。
福井県外の医療機関を利用した場合も、審査の上、約2ヶ月後の下旬に受給者の口座に助成金が振り込まれます。
という払い戻し対応があるため、里帰り出産や旅行時も安心です。
田園風景の中でのびのび育児ができる
坂井市は田園地帯が広がるエリアも多く、自然の中で子どもをのびのび遊ばせたい家庭に向いています。
都市部への通勤アクセスを保ちながら、静かな環境で子育てをしたい方には特に相性の良い街です。
鯖江市 | ものづくりの町の手厚い支援
「めがねのまち」として知られる鯖江市は、地域密着型の子育て支援体制が整っている街です。
子育て支援センターが充実
鯖江市には「にじいろ」という愛称の子育て支援センターがあり、月~土(土曜日は午前のみ)9:00~16:00の時間帯で利用できます。
土曜日も開いているため、共働き家庭でも週末に親子で立ち寄りやすいのが魅力です。
地域全体で子育てを見守る文化
ものづくり産業が盛んな鯖江市では、地元企業が子育て世帯を応援する土壌があり、地域全体で子どもを見守る雰囲気が根付いています。
近隣に住む祖父母世代との距離感を保ちながら暮らしたいファミリーにも適したエリアです。
越前市 | 伝統文化に囲まれた子育て
越前和紙や越前打刃物など、伝統工芸で知られる越前市も、子育て世帯から注目されている街のひとつです。
多子世帯への配慮が手厚い
越前市を含む福井県内の多くの自治体では、第3子以降の副食費が免除されるなど、きょうだいが多い家庭ほど恩恵を受けやすい制度設計になっています。
全世帯の第3子以降は、副食(おかず・おやつ等)の費用が免除。
という仕組みは、複数の子どもを育てる家庭にとって家計の助けになります。
伝統と自然が調和した暮らし
歴史ある町並みと自然環境が共存する越前市は、四季の変化を感じながら子育てをしたい家庭に向いています。
地域行事も多く、子どもが地域の文化に触れながら育つ環境が整っています。

敦賀市 | 港町の充実した子育て網
日本海に面した港町・敦賀市は、交通の要衝としても発展してきたエリアです。
子育て世帯向けの相談窓口や支援ネットワークも整っています。
相談窓口へのアクセスが良い
敦賀市はこども家庭庁の相談窓口一覧にも掲載されており、虐待や育児の悩みなど、さまざまな相談に対応する体制が整えられています。
初めての育児で不安を感じたときも、身近な窓口に相談できる安心感があります。
病児保育の選択肢が複数ある
急な発熱などで仕事を休めないときに頼りになる病児保育施設も、敦賀市周辺には敦賀市・美浜町 はぴけあなど複数の選択肢があります。
共働き家庭にとって、いざというときの預け先があることは大きな安心材料です。
あわら市 | 温泉地でゆったり子育て
あわら温泉で知られるあわら市は、観光地としての魅力に加え、子育て支援体制も整っている街です。
子育て支援センターが複数拠点で展開
あわら市ではあわら市子育て支援センターのほか、こども園と連携した支援拠点もあり、月~金 9:00~16:30という利用しやすい時間帯で開設されています。
複数の拠点があることで、自宅から通いやすい場所を選べるのもメリットです。
温泉地ならではのリフレッシュ環境
育児疲れが溜まりやすい0~3歳児期こそ、温泉でリフレッシュできる環境は貴重です。
家族で温泉旅行気分を味わいながら暮らせるのは、あわら市ならではの魅力と言えるでしょう。
南越前町 | 自然豊かな移住子育て町
福井県の中央に位置する南越前町は、豊かな自然と手厚い子育て支援の両方を兼ね備えた町として、移住検討者からも注目されています。
自然環境に恵まれた立地
日野川やその上流にある山々、下流に広がる豊かな田園地帯など、自然に恵まれた美しい町として知られる南越前町は、子どもを自然の中でのびのび育てたい家庭に人気です。「今庄宿」や「河野北前船主通り」に代表されるように、歴史資源が豊富な点も特徴で、地域の歴史に触れながら子育てができます。
共働き世帯への配慮が手厚い
南越前町が支持される理由として、交通アクセスが優れており、どこへでも行きやすい点と、子育て関連の支援が充実しており、共働きでも安心という点が挙げられています。
自然豊かな環境と共働きしやすい支援体制を両立させたい家庭には特におすすめのエリアです。
街選びで失敗しないための比較ポイント
ここまで紹介した7つの街は、それぞれに異なる魅力を持っています。
実際に住む街を決める際は、以下のポイントを比較してみましょう。
医療体制と保育園の空き状況を確認する
制度が手厚くても、実際に利用できる施設が近くにあるかどうかは重要です。
引っ越し前には必ず候補地の保育園の空き状況や小児科の有無を市町の窓口に確認しておくと安心です。
通勤・通学のアクセスを考える
子育て支援が手厚くても、両親の通勤時間が長くなりすぎると生活の負担が増えてしまいます。
職場からの距離や公共交通機関の便も含めて総合的に検討しましょう。
地域の子育てコミュニティをチェックする
子育て支援センターや児童館など、同世代の子どもを持つ親同士が交流できる場があるかどうかも重要な判断材料です。
実際に見学に行き、雰囲気を確かめてから決めることをおすすめします。
警告:制度や助成内容は自治体ごとに細かな条件が異なります。
引っ越しを決める前には、必ず各市町の子育て支援窓口へ直接問い合わせて最新情報を確認してください。
より詳しい制度内容を知りたい方は、福井県の公式サイトも参考にしてみてください。
まとめ
福井県は、幸福度ランキングでの高評価や待機児童ゼロの継続、保育料無償化の拡充など、子育て世帯にとって心強い環境が整った地域です。
今回紹介した福井市・坂井市・鯖江市・越前市・敦賀市・あわら市・南越前町は、それぞれ異なる魅力を持ちながらも、共通して「子育てを地域全体で支える」という姿勢が感じられる街ばかりでした。
どの街を選ぶかは、ご家庭の働き方や暮らし方によって変わってきます。
まずは気になる街の子育て支援窓口に問い合わせたり、実際に足を運んで雰囲気を確かめたりすることから始めてみてください。
福井県での子育てが、あなたとお子さんにとってかけがえのない、楽しい時間になりますように。
