子育て家計簿の作り方 | 費目分けと予算のコツ

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赤ちゃんが生まれると、うれしい気持ちと同時に「これから一体いくらお金がかかるんだろう」という不安が頭をよぎる方も多いのではないでしょうか。ミルク代やおむつ代、予防接種、保育園の準備・・・。0〜3歳は成長のスピードが速く、出費の内容もどんどん変わっていく時期です。

そんなときに心強い味方になってくれるのが「子育て家計簿」です。難しく考える必要はありません。子育て世帯に合わせた費目分けと、無理のない予算の立て方さえ知っておけば、お金の不安はぐっと軽くなり、育児そのものを楽しむ余裕が生まれます。この記事では、0〜3歳のお子さんを育てるご家庭に向けて、費目分けの基本から予算の立て方、続けるコツ、もらえる手当まで、必要な情報をまとめて解説します。

なぜ子育て家計簿が必要なのか

子育て中の家計は、独身時代や共働きだけの時代とはお金の流れが大きく変わります。
ミルクやおむつといった消耗品、予防接種や通院などの医療費、保育園の入園準備費など、これまで意識してこなかった支出が一気に増えるためです。
何にいくら使っているかを見える化しないまま生活していると、気づいたときには貯蓄が思うように増えていない、というケースは決して珍しくありません。

国立成育医療研究センターの調査によると、子育て費用は年齢とともに右肩上がりに増えていくことが分かっています。
特に未就学児の時期は生活用品費の割合が大きく、成長に合わせて出費の中身も変化します。
0歳から18歳(高校3年生)の子育てにかかる費用の合計は、2,172万円(預貯金・保険を除く)であることが2025年10月16日、国立成育医療研究センターの調査結果から明らかになったことからも、早い段階から家計の全体像をつかんでおくことの大切さが分かります。

家計簿は「節約するための我慢ツール」ではなく、「これからの成長を安心して見守るための地図」です。
今どこにお金を使っていて、この先どんな出費が待っているのかが分かれば、必要なところにはしっかりお金をかけ、そうでないところは無理なく抑える、というメリハリのある家計運営ができるようになります。

リビングでノートパソコンと家計簿ノートを広げ、赤ちゃんを抱っこしながら微笑む30代の母親


0〜3歳にかかる子育て費用の目安

0歳児にかかる費用の内訳

0歳の時期は、ベビーベッドやチャイルドシート、ベビーカーなど、初期にまとめて揃える生活用品費が大きな割合を占めます。
加えて、ミルク代やおむつ代といった消耗品費、お宮参りやお食い初めなどの行事費もかさみやすい時期です。
国立成育医療研究センターの調査では、年齢別に年間の子育て費用をみると、未就学児は約89〜110万円となっており、月換算するとおよそ7万円〜9万円程度が一つの目安になります。

1〜2歳児にかかる費用の変化

1歳を過ぎると、ベビー用品の買い足しは落ち着いてくる一方で、食費や衣類費、保育園に通い始める場合は保育料が新たに加わってきます。
離乳食が完了して幼児食に移行すると食費は徐々に増加し、活発に動き回るようになるとレジャー費やお出かけ費用も増えていく傾向にあります。
この時期は「消耗品費が減る代わりに保育・教育関連費が増える」という費目の入れ替わりが起きる点を押さえておくと、予算組みがスムーズになります。

3歳以降の費用と保育料無償化

3歳以降は、多くの家庭にとって費用面での大きな転機になります。
現在では幼児教育・保育の無償化が実現しており、以前より負担は減るため、保育料そのものの負担は軽くなる家庭が多い一方で、通園する際の送迎費や食費、一部の文房具など、教育に付随する費用は各家庭で負担しなければなりません。
無償化の対象範囲を正しく理解し、対象外の費用を家計簿に反映させておくことが大切です。


子育て家計簿の費目分け基本

子育て家庭に必要な基本費目一覧

子育て世帯の家計簿は、一般的な家計簿の費目に加えて、子ども関連の費目を独立させるのがポイントです。
代表的な費目は次のとおりです。

  • ミルク・食費(子ども分)
  • おむつ・衛生用品費
  • 衣類・服飾雑貨費
  • 医療費(通院・予防接種など)
  • 保育費・教育費
  • 生活用品費(ベビーカー・チャイルドシートなど)
  • お祝い行事費(お宮参り・誕生日など)
  • レジャー・お出かけ費

特別費・イレギュラー費目の管理

毎月一定額がかかる「固定費」「変動費」とは別に、七五三やお宮参りなど、年に数回しか発生しない「特別費」を分けて管理することが子育て家計簿を長続きさせる最大のコツです。
特別費を毎月の予算に混ぜてしまうと、その月だけ大幅な赤字に見えてしまい、家計簿自体が嫌になってしまう原因になります。
年間の特別費をあらかじめリストアップし、12で割って毎月積み立てておくと、急な出費にも慌てずに対応できます。

夫婦で共有しやすい費目分けのコツ

費目が細かすぎると入力が負担になり、逆に大雑把すぎると何にお金を使ったか分からなくなります。
最初は「食費」「日用品」「医療費」「保育・教育費」「特別費」「その他」の6つ程度に絞るのがおすすめです。
夫婦のどちらが記録しても迷わないよう、費目の定義をあらかじめ話し合っておくと、共有もスムーズになります。


年齢別・費目ごとの予算の立て方

ここでは、あくまで目安として、0〜2歳のお子さんがいる家庭で参考にしやすい月間予算モデルを紹介します。
世帯収入や地域、保育園の有無によって大きく変わるため、自分の家庭に合わせて調整してください。

費目0歳児の目安(月額)1〜2歳児の目安(月額)
ミルク・食費5,000〜10,000円8,000〜15,000円
おむつ・衛生用品費5,000〜8,000円4,000〜7,000円
衣類費3,000〜8,000円3,000〜6,000円
医療費1,000〜5,000円1,000〜3,000円
保育費(保育園利用時)0〜20,000円0〜20,000円
生活用品・雑費3,000〜10,000円3,000〜7,000円

この表はあくまで一般的な目安です。
実際の支出は地域差・家庭差が大きいため、数字を鵜呑みにせず、まずは1〜2か月実際に記録してから自分の家庭の平均値を出すことをおすすめします。

テーブルの上に置かれたレシートの束と電卓、家計簿ノートを整理する手元


家計簿を続ける3つのステップ

ステップ1:支出を記録する

まずはレシートを溜めずに、その日のうちに記録する習慣をつけましょう。
スマートフォンのアプリであれば、レシートを撮影するだけで自動的に費目分けしてくれるものも増えており、記録のハードルは以前よりぐっと下がっています。

ステップ2:費目ごとに集計する

週末や月末など、決まったタイミングで費目ごとの合計を確認します。
この「振り返りの時間」を確保できるかどうかが、家計簿が続くかどうかの分かれ目になります。
忙しい育児の合間でも、5分〜10分程度で十分です。

ステップ3:翌月の予算に反映する

集計した結果をもとに、翌月の予算を微調整します。
使いすぎた費目があれば理由を考え、必要な支出であれば予算自体を見直す、無駄遣いであれば次月は意識して減らす、というサイクルを繰り返すことで、家計簿は自然と家庭に合った形に育っていきます。


もらえる手当と支援制度を活用

児童手当の金額と支給時期

子育て家計簿を作るうえで欠かせないのが、収入側の情報です。
こども家庭庁の公式案内によると、児童手当は、原則として、年6回(偶数月)に、各前月までの2カ月分が支給されます。
支給額については、0歳から3歳未満は月額15,000円、3歳以上から高校生年代までは月額10,000円、第3子以降は年齢にかかわらず月額30,000円となっており、2024年10月分から所得制限は撤廃されているため、世帯の所得にかかわらず受け取ることができます。
家計簿には「収入」の欄として児童手当の入金日と金額を必ず記録しておきましょう。

医療費助成・保育料無償化制度

多くの自治体では、子どもの医療費の自己負担を軽減する「子ども医療費助成制度」を実施しています。
対象年齢や自己負担の有無は自治体によって異なるため、引っ越しをした場合や自治体をまたいで里帰り出産をする場合は、必ずお住まいの自治体窓口で最新の助成内容を確認してください。
また、3〜5歳児クラスの保育料は幼児教育・保育の無償化の対象となっているため、対象範囲を正しく把握し、家計簿の保育費の欄に反映させることが大切です。

自治体独自の子育て支援策

国の制度に加えて、出産祝い金やおむつ代の助成、ベビー用品の購入補助など、独自の子育て支援策を用意している自治体も多くあります。
「知らなかったので申請していなかった」という状態を防ぐためにも、年に一度は自治体の子育て支援ページをチェックする習慣をつけておくと安心です。
詳しい制度内容はこども家庭庁の児童手当制度のご案内から確認できます。


家計簿アプリ・ツールの選び方

手書き家計簿が向いている人

じっくり数字と向き合いたい方や、書くこと自体がストレス発散になる方には、手書きの家計簿ノートが向いています。
子育て中の細かな気持ちや記録も一緒に書き込めるため、育児日記を兼ねて使う方も少なくありません。

スマホ家計簿アプリの選び方

忙しい育児の合間には、レシート撮影や口座連携で自動入力できるスマホアプリが便利です。
選ぶ際は、費目のカスタマイズができるか、家族で共有できるか、グラフで支出の傾向が一目で分かるかといった点を確認しましょう。

エクセル・スプレッドシート活用法

自分で費目を自由に設計したい方には、無料で使えるスプレッドシートもおすすめです。
テンプレートを一から作るのが大変であれば、既存のテンプレートをダウンロードして、自分の家庭に合うよう費目を調整していく方法が効率的です。

明るい子ども部屋でスマートフォンの家計簿アプリを操作しながら赤ちゃんを見守る父親


挫折しないためのコツと注意点

完璧を求めすぎないことが大切

子育て家計簿でもっとも多い挫折の原因は「1円単位まで完璧に合わせようとすること」です。
育児中は予定通りにいかないことの連続です。
多少の誤差やつけ忘れがあっても、続けることを優先して、大きな支出の流れさえつかめていればOKという気持ちで取り組むことが長続きの秘訣です。

家族で振り返る時間を作る

家計簿を一人だけで抱え込むと、負担が偏ってしまいがちです。
月に一度でよいので、夫婦で家計簿を見ながら「今月は保育用品が多かったね」「来月は行事費がかかりそうだね」と話す時間を作ることで、お金の不安を家族で共有し、育児そのものへの前向きな気持ちにもつながります。

貯蓄と特別費の分け方

教育資金やもしものときの備えは、日々の生活費用の口座とは別に分けておくと管理がしやすくなります。
生活費用の口座から教育資金を切り崩してしまうと、いざ必要なときに足りなくなるケースがあるため注意が必要です。
児童手当を専用口座に貯めておく家庭も多く、将来の教育費づくりの第一歩として活用しやすい方法です。


まとめ:家計簿で育児をもっと楽しく

子育て家計簿は、単なる節約のためのツールではなく、これからの子どもの成長を安心して見守るための土台です。
0〜3歳という短い期間の中でも、費用の中身は目まぐるしく変化します。
だからこそ、費目分けを整理し、年齢に合わせた予算を立て、無理なく続けられる記録方法を選ぶことが何より大切です。

今回紹介した費目分けの基本や予算モデル、そして児童手当をはじめとする支援制度をしっかり活用することで、家計への不安は着実に軽くなっていきます。
完璧を目指さず、まずはできる範囲から家計簿をつけてみてください。
数字が見える化されることで、お金の不安が減り、目の前の育児にもっと集中できるようになるはずです。
今日という日々の記録が、数年後、お子さんの成長を振り返る大切な家族の財産にもなっていくでしょう。

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