クリスマスの飾りを片付けたら、次はいよいよお正月準備の季節です。「小さな子どもと一緒に、何か手作りできることはないかな」そう思ったことはありませんか。実は0歳から3歳くらいの小さなお子さんでも、安全な材料と工夫次第でお正月飾り作りを楽しむことができます。この記事では、はさみやのりがまだ上手に使えない月齢のお子さんでも親子で取り組める「リース」と「鏡餅」の手作りアイデアを中心に、由来や飾る時期、安全に楽しむための注意点まで、まるごとご紹介します。育児のちょっとした合間時間を使って、親子で新年を迎える準備を楽しんでみましょう。
お正月飾りを手作りする意味と魅力
お正月飾りと聞くと、しめ縄や門松、鏡餅など昔からの決まった形を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
実はこれらの飾りには、それぞれにきちんとした意味が込められています。
意味を知ってから作ることで、ただの工作が「家族の願いを込めた行事」に変わるのが手作りお正月飾りの大きな魅力です。
年神様を迎えるためのお正月飾り
門松は、竹や松で作られたお正月飾りで、玄関の前に立てられることが多いものです。
門松は年神様が迷うことなく家に来られるようにする目印という意味があり、左右一対で飾るのがならわしとされています。
また、年神様とはお正月にやってきて豊作や幸せを運んでくれる神様のことで、年のはじめに年神様が来てくれれば1年間食べ物に困らず暮らせるといわれています。
しめ縄・しめ飾りについては同じく玄関に飾るもので、けがれているものが家に入らないようにするためのものとされています。
手作りだからこそ生まれる親子の時間
手作りのお正月飾りは色やデザインを自由にアレンジできるため、世界にひとつだけのオリジナルの飾りに仕上がります。
さらに手作りならではの温かみと達成感が、お正月をさらに楽しく華やかにしてくれるという声も多く聞かれます。
0〜3歳のお子さんの場合、上手に完成させることよりも「一緒に手を動かした」「絵の具や紙に触れた」という体験そのものが何より大切な思い出になります。
完成度を求めすぎず、親子で楽しむ時間を優先することが、この時期の工作で最も大切なポイントです。

0〜3歳児と作れる安全な工作の考え方
お正月飾りの工作アイデアはたくさん見つかりますが、大人向けのつまみ細工や水引細工は0〜3歳の子どもにはまだ難しいものがほとんどです。
この年齢の子どもと作る場合は「大人が土台を用意し、子どもは仕上げの装飾を担当する」というスタイルが基本になります。
年齢別にできることを見極める
0~1歳児クラスは足形スタンプを中心に、2歳児クラスは梅の花やキラキラ折り紙ののり貼りに挑戦すると楽しめるとされています。
また1歳児や2歳児の子どもが作る場合は、はさみを使う工程を大人が担当し、のりをつけたりデコレーションしたりする工程を子どもたちが担当するとよいという進め方が紹介されています。
3歳児になると、あらかじめ線を引いたところをはさみで切る、シールを貼るといった作業に少しずつ挑戦できるようになってきます。
使う道具は「安全性」を最優先に
子どもと一緒に作る場合は、ハサミや接着剤など安全性の高い道具を選ぶことが基本です。
先端が丸い子ども用はさみ、口に入れても比較的安心な水のりやでんぷんのりなど、月齢に応じた道具選びを心がけましょう。
はさみを使う工程は必ず大人がそばで見守り、使い終わったらすぐに手の届かない場所へ片付けることを徹底しましょう。
親子で作る簡単リースの手順
お正月飾りの定番であるしめ飾りは、丸い形にアレンジすると「リース」として玄関やお部屋に飾りやすくなります。
ここでは0〜3歳の子どもでも安心して参加できる紙皿ベースのリース作りをご紹介します。
用意するもの
- 紙皿(中心をあらかじめ大人が丸くくり抜いておく)
- 赤・白・金色などの折り紙や千代紙(小さくちぎっておく)
- のり、または両面テープ
- 綿棒や指スタンプ用の絵の具(0〜1歳児向け)
作り方の手順
- 紙皿の中心を大人がくり抜き、輪の形にしておきます。
- 折り紙を子どもが手でちぎったり、小さくカットしたものを用意します。
- 子どもがのりを使って紙皿の輪に折り紙をペタペタと貼っていきます。
- 0〜1歳児の場合は、絵の具を使った指スタンプやたんぽで色をつけるだけでも十分華やかに仕上がります。
- 乾かしたら、リボンやひもをつけて壁や玄関に飾ります。
紙皿を土台にすることで、しめ縄そのものを子どもが作る必要がなく、安全に「貼る」「押す」といった作業だけで完成させられるのがポイントです。
小正月には餅花を飾る風習があるため、リースの一部にふわふわとした紙の花や玉を添えると日本の文化を学ぶきっかけにもなります。

紙粘土で作る鏡餅工作のやり方
鏡餅は市販品を用意する家庭が多いですが、飾りとして小さな鏡餅を親子で手作りするのもおすすめです。
本物のお餅ではなく紙粘土や新聞紙を使うことで、誤って口に入れてしまう心配を減らしながら楽しめます。
新聞紙とキッチンペーパーで作る方法
手軽に作りたい場合は新聞紙を丸めてキッチンペーパーで包み、テープでとめておもちを作る方法があります。
これを大小2つ作り、同じように新聞紙をオレンジ色の折り紙で包んでみかんを作ります。
最後に葉っぱの形に切った折り紙をつまようじにつけ、みかん・小さいおもち・大きいおもちの順に重ねれば、飾り用の鏡餅の完成です。
紙粘土を使ったアレンジ方法
もう少し本格的に仕上げたい場合は、白い紙粘土を丸めて2段に重ね、乾いたら上に折り紙や毛糸で作ったみかんを乗せる方法もあります。
2歳以降でまだ紙粘土を口に入れてしまう可能性がある場合は、丸める工程だけ子どもに任せ、仕上げは大人が行うと安心です。
鏡餅の意味を伝えながら作ると、行事への理解も深まります。
お餅を2段に重ねるのは「福が重なる」や「年を重ねる」など様々な解釈があり、日本の行事にはこうした語呂合わせで験を担ぐものが多くあります。

鏡餅としめ飾りの由来を子どもに伝える
工作をしながら「どうしてこれを飾るの?」と聞かれたときに答えられるよう、簡単な由来を知っておくと会話がより楽しくなります。
鏡餅に込められた意味
鏡餅の丸い形は昔の鏡に由来しており、鏡は日の光を反射し太陽のように光ることから、日本神話で太陽の神様とされる天照大神に見立てられ、神様が宿るものと考えられてきました。
そこから稲の霊が宿った神聖なお餅を、神様が宿る丸い鏡に見立てて鏡餅と呼ぶようになり、年神様の居場所として正月にお供えするようになったとされています。
上に乗せる橙についてはその家が代々繁栄しますようにとの意味が込められています。
いつからいつまで飾るのか
鏡餅を飾り始める時期は12月28日ごろが縁起が良いとされ、29日は「二重苦」に通じる、31日は「一夜飾り」で神様に失礼にあたるとして避けられることが多いです。
飾り終える時期は地域差があるものの、一般的には1月11日ごろの鏡開きまで飾り、その後お餅をいただいて片付けるのが習わしです。
手作りの飾り物であるリースなども、松の内(1月7日ごろ)を目安に片付けると良いでしょう。
年齢別おすすめ工作アイデア集
ここでは、年齢の目安ごとにおすすめの工作アイデアをまとめてご紹介します。
お子さんの発達段階に合わせて選んでみてください。
0〜1歳児向け:感触を楽しむ工作
- 足形・手形スタンプで作るお正月飾りの壁面アート
- 絵の具を含ませたたんぽでポンポンと色をつけるだけの紙皿リース
- シールをペタペタ貼るだけの簡単な飾り付け
2歳児向け:のり貼りに挑戦
- 折り紙をちぎってのりで貼る紙皿リース
- 紙粘土を丸めるだけの鏡餅工作(仕上げは大人がサポート)
- 牛乳パックとシールで作るミニ門松
3歳児向け:はさみ・工程の多い工作
- あらかじめ線を引いた紙をはさみで切って作る扇子飾り
- 折り紙とのり、両面テープがあればすぐに作ることができる「扇子」の飾り
- 新聞紙とキッチンペーパーで作る本格鏡餅飾り
誤飲・誤嚥を防ぐための注意点
お正月飾りの工作には、みかんや水引に見立てた小さなパーツ、ビーズ、つまようじなど、誤って口に入れてしまう危険のある材料が多く使われがちです。
0〜3歳のお子さんと工作をする際は、必ず以下の点に気をつけましょう。
誤飲事故の実態を知っておく
こども家庭庁では年上のこどものおもちゃには小さな部品が含まれていることがあり、対象年齢になるまでは子どもの手の届かない所に保管し、遊ばせないようにすることを呼びかけています。
実際に厚生労働省の調査でも小児の誤飲事故の原因製品としてタバコに次いで玩具やプラスチック製品、金属製品が多く報告されており、工作で使う小さなパーツも十分に注意が必要な対象です。
つまようじ、ビーズ、ボタン電池を使うライト付き飾りなどは、0〜3歳の子どもの手が届く場所に絶対に置かないようにしてください。
工作中・工作後の片付けルール
工作で使った小さな材料やはさみ、のりのふたなどは、作業が終わったらその場ですぐに片付ける習慣をつけることが誤飲・誤嚥事故の予防につながります。
特に完成した飾りを部屋に飾った後も、装飾が取れて床に落ちていないか定期的にチェックすることをおすすめします。
少しでも目を離す場合は、材料や完成品を子どもの手の届かない棚の上などに移動させておくと安心です。
100円ショップで揃う便利な材料
お正月飾りの工作は、特別な道具がなくても身近な材料で十分楽しめます。
最近では100円ショップでもお正月飾りに使えるアイテムが豊富に揃っているため、手軽に始められるのも魅力です。
揃えておきたい基本アイテム
- 赤・白・金色の折り紙セット
- 紙皿・紙コップ(リースや門松の土台に)
- 子ども用の安全はさみ、水のり
- 毛糸、リボン、シール
代用できる家庭にあるもの
トイレットペーパーの芯やラップの芯、お菓子の空き容器なども、色画用紙を巻くだけで立派な工作素材に早変わりします。
わざわざ新しい材料を買い足さなくても、家にある廃材を活用することで環境にもお財布にもやさしい工作が楽しめるのも手作りお正月飾りの嬉しいポイントです。
飾った後の楽しみ方と片付け
せっかく親子で作ったお正月飾りは、飾って終わりにせず、家族の年中行事として続けていくとより一層思い出深いものになります。
写真に残して成長記録に
毎年同じ場所で、子どもと完成した飾りを一緒に写真に収めておくと、翌年見返したときに子どもの成長を実感できる素敵な記録になります。
工作が上達していく様子も含めて、育児の記念として残しておきましょう。
飾り終えたあとの処分方法
本来のしめ縄やお正月飾りは、地域のどんど焼き(左義長)で燃やして年神様を見送るのが伝統的な習わしとされています。
ただし、手作りの紙製リースなどはどんど焼きでは受け付けてもらえない場合が多いため、可燃ごみとして処分するか、来年も使えるようであれば大切に保管しておくのもおすすめです。
お正月飾りの手作りは、日本の伝統文化に触れながら、親子のふれあいの時間を増やせる素晴らしい機会です。
0〜3歳という時期は、完成度の高い作品を作ることよりも、紙の感触を楽しんだり、色を選んだり、親子で同じものを見つめたりする時間そのものに大きな価値があります。
今回ご紹介したリースや鏡餅の工作アイデアを参考に、無理のない範囲で今年のお正月準備を楽しんでみてください。
安全面に配慮しながら、家族だけの特別なお正月飾りを作り上げる時間が、きっと素敵な思い出になるはずです。
